2024-12

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第293話 『青幇と黄金栄』

文久二年八月十九日(1862年9月12日) 玉蘭閣ぎょくらんかく 晋作とその一行は重厚な扉を押し開け、『玉蘭閣』の中へと足を踏み入れる。 そこは豪華絢爛けんらんな装飾と、妖艶な雰囲気に満ちた別世界だった。華やかな衣装をまとった人々が行き交い...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第60話 『3年生を送る会』

1986年(昭和61年)3月10日(月) 体育館はリハーサルで盛り上がっている。 柔らかな日差しが体育館の窓から差し込んでいる中、悠真と礼子がペアを組んで3年生を送る会の出し物の練習をしている様子に、周りの視線が自然と集まっていた。「じゃ、...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第292話 『フランス租界と青幇』

文久二年八月十九日(1862年9月12日) ホテル『宏記洋行』 夕方 「おい! 晋作は何処いずこだ! まったくあいつは読めん! 何をしているのだ?」「申し訳ありません。昼まではいたのですが、ちょっと目を離した隙にまかれました……」 中牟田倉...
東アジアの風雲

第775話 『肥明戦争』

天正二十一年二月二十四日(1592/4/6)  鴨緑江東岸 「申し上げます! 観測班より伝令、敵に動きあり! 敵、渡河する模様にございます」「ふむ、やはりこれを狙っておったか」 現場は夜半から小雨が降っており、視界は悪くないものの、4月にし...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第42話 『偽りの日常』

2024年11月26日(水)SPRO 槍太拉致事件から一週間後のSPRO東京本部は、表面上は普段と変わらぬ活気に満ちていた。職員たちはそれぞれの持ち場で業務をこなし、廊下では談笑する声も聞こえる。 しかし修一は、その平穏さの裏に潜む異様な緊...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第291話 『上海租界とリボルバー』 

文久二年八月十八日(1862年9月11日) 上海 フランス租界 ホテル『宏記洋行』  部屋には佐賀藩の中牟田倉之助、薩摩藩の五代友厚、そして大村藩士の峰源助がいた。彼らは皆、晋作と同じく通商のために上海に来ていた同志である。「おお、晋作君か...
東アジアの風雲

第774話 『朝鮮出兵-3-鴨緑江の対峙』

天正二十一年二月十八日(1592/3/31) 朝鮮・明国国境 鴨緑江「申し上げます! 敵日本軍、鴨緑江の対岸に陣をはり、待ち構えております!」 明軍の総大将である楊鎬ようこうは斥候の報告を聞いて考え込む。 軍は鴨緑江の西岸から数キロ離れた地...
東アジアの風雲

第773話 『朝鮮出兵-2-海軍と紫禁城』

天正二十年五月十三日(1591/7/3) 諫早城「待ってました!」 勝行はそう言って対明国海軍の構想を話し出した。 朝鮮半島から明国沿岸、そして日本列島までが描かれた東シナ海の地図の前で説明をするが、その地図は鴨緑江を境に精度が大きく変わっ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第290話 『生麦事件交渉-5-10万ポンドの要求』

文久二年八月十八日(1862年9月11日)  日本側とイギリス側の会談は連日にわたって続き、ついにニールは上海租界における捜査協力を認めるに至った。 今回のニールの目的は、100対0の勝利でなくともイギリス優位で交渉を進め、賠償金を勝ち取り...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第289話 『生麦事件交渉-4-交渉の糸口』

文久二年八月十三日(1862年9月6日)  ■川棚 AM6:00「機関は問題なし、よし、出港するぞ!」 ■横浜「え? 勘弁してくださいよ。今からすぐなんて無理ですよ。今何時だと思ってるんですか? それに今から準備できたとしても12時ですよ」...
東アジアの風雲

第772話 『朝鮮出兵』

天正二十年五月十三日(1591/7/3) 諫早城「暑い! そして蒸し暑い!」 ぐちぐちと文句を言いながら、その様相とは真逆の立ち居振る舞いで周囲を困惑させる人物が、諫早城の会議場へやってきた。その人物とはもちろん……。 肥前国海軍艦隊総司令...