天下一統して大日本国となる。

大日本国から世界へ

第747話 『モノモタパ王』

天正十七年十月六日(1588/11/24) ケープタウン  純正はインドへ駆逐艦を派遣し、カリカットの総督府からポルトガル領のゴアを経由して、ムガル帝国領内の通過を許可してもらって、オスマン帝国へ使者をだした。  同時にポルトガルへも親書を...
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第746話 『ケープタウンとポルトガル。周辺の王国とインドと同じ状況』

天正十七年十月六日(1588/11/24) ケープタウン  カリカットからソコトラ沖の海戦を経て、マダガスカルに到着して現地を視察した後、純正の艦隊はケープタウンに到着した。 「父上、朝夕は肌寒いですが、日中は過ごし易うございますね」 「う...
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第745話 『オスマントルコ帝国とポルトガル』

天正十七年八月十六日(1588/10/6) アラビア海ソコトラ島沖 「各員、警戒を厳となせ」  純正は単艦で(補給艦含まず)航海をしていたが、カリカットの印阿第一艦隊よりケープタウンまで護衛の要望があったので、隷下の一個水雷戦隊(軽巡一、駆...
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第744話 『アルマダの海戦の敗北とカリカット総督府』

天正十七年六月二十四日(1588/8/16) 「な、なんだと? そんなバカな……」  フェリペ2世はアルマダの海戦の敗報を絶望と共に知った。  手から報告書が滑り落ちて床に散らばるが、側近たちは固唾をのんで王の反応を見守っている。やがて彼は...
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第743話 『アラスカ並びに北米西岸の探険・入植と太平洋横断計画』

天正十七年四月十二日(1588/5/7)  天正十三年の六月から十一個艦隊体制と、八月から海軍艦艇の蒸気機関推進化をすすめていた肥前国海軍であったが、ようやくその体を成すようになってきた。  160隻ほどあった既存艦艇は予備艦艇として、特に...
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第742話 『籠手田安経と三度、イスパニアの影』

天正十七年二月二十七日(1588/3/28)  純正が向かう東南アジア総督府はカリマンタン島のクチンにあり、ブルネイ県・スラウェシ県・インドネシア県・ニューギニア県・オーストラリア県の広大な領域を統括する総督府である。  陸地面積だけでルソ...
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第741話 『ルソン総督と北川長介純清』

天正十六年十二月二十九日(1588/1/27)フィリピン 「父上、やはりルソンまで来ると暑うございますね。台湾も暖こうございましたが、さらに南だとこうも暑いものでしょうか」 「ふふ、平十郎よ、そなたは肥前国から出るのは初めてではなかろう? ...
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第740話 『台湾総督府』 

天正十六年十一月三十日(1587/11/30)台湾総督府  純正が台湾への入植を始めたのは今から21年前、永禄十年の1567年であり、信長との同盟を結ぶ前の肥前の一大名に過ぎない頃であった。  当初は入植者の原住民による殺害事件などの悲惨な...
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第739話 『病床の尚永王』

天正十六年十一月一日(1587/11/30)琉球国 首里城  首里城の守礼門前、琉球王国の廷臣たちが厳かに列をなし、国王尚永は緊張した面持ちで控えていた。彼の周りには、琉球の伝統的な礼服を身にまとった側近たちが、不安げな表情を浮かべている。...
天下百年の計?

第738話 『李氏朝鮮第14代国王宣祖への謁見』

天正十六年十月一日(1587/11/1)九州地方 対馬県 厳原港 「これはこれは関白殿下、斯様かように何もないところにお越し頂き、この義調よししげ、光栄の至りにございます」  厳原の港でそう答えるのは、対馬宗家17代当主であった宗義調である...
天下百年の計?

第737話 『ウラジオストクにて、ヌルハチと』

天正十六年八月二十九日(1587/10/1)~の1か月前 へトゥアラ 「なに? 肥前国の国王が海參崴かいわんわい(ウラジオストク)へ来ているだと?」  海西女真との戦いを終えて、本拠地であるへトゥアラへ戻ってきたヌルハチは、斥候の報告を聞い...
天下百年の計?

第736話 『ペトロパブロフスク・カムチャツキーからオホーツクをへてウラジオストクへ』

天正十六年六月十七日(1587/7/22)沿海地方 沿海県 ニコラエフスク・ナ・アムーレ(北黒瀬浦)  純正は小樽を出港後、1か月半かけて北加伊道沿岸を回り、その後カムチャッカ半島のペトロパブロフスク・カムチャツキー、オホーツクのオホーツク...
天下百年の計?

第735話 「北加伊道は、まだ、蝦夷地なのか」

天正十六年三月十日(1587/4/17)北加伊道地方 小樽 旅館  純正は男の子を大浴場へ連れて行った後に服を脱がせるが、ボロボロで汚れている。どう考えても接客で働いていたとは思えない。裏方の仕事をさせられていたのだろうか。  それでも10...
天下百年の計?

第734話 『北加伊道、小樽』 

天正十六年三月十日(1587/4/17)北加伊道地方 小樽総督府 「寒い、寒すぎるな。まじで寒いぞ」  もう26年いる純正でも、現代語がでてしまう時がある。いわゆる感情が高ぶった時やその逆の時だ。  無意識なのだろうか、幼少時というか50才...
天下百年の計?

第733話 『北常陸県、那珂湊にて三大名と』

天正十六年二月二十五日(1587/4/2)北常陸県 那珂湊 湊御殿  那珂湊は下野国那須郡から常陸国を貫流して太平洋に注ぐ那珂川の河口部に位置し、水戸などの同河川流域と海路を結ぶターミナルとして栄えていた。  とは言っても、規模で考えれば堺...
天下百年の計?

第732話 『吉原県吉原湊』

天正十六年一月十八日(1587/2/25)  地震発生から1年と2か月が経ったが、純正は地震が発生してすぐに決定をした。  向こう10年間を復旧期間とし、全域の復旧ならびに新規の高層建築の建造を禁止したのだ。もちろん、計画していた大阪城も例...
天下百年の計?

第731話 『天正大地震』

天正十四年十一月二十九日(1586/1/18) 「そうか、やはり起きたか。すぐに救援物資の輸送の手配にかかれ」 「はは」  純正は全国視察を考えていたが、史実通り、大地震が発生した。  震源地が複数あり、被害は若狭湾から三河湾までと広範囲に...
天下百年の計?

第730話 『肥前国内行政機構再編制』

天正十四年七月十六日(1585/8/11) 諫早城  純正は毛利家への仕置きと併せて、肥前国内の行政機構と、大日本国内での小佐々領内の呼称について改称・改編を行った。  まず、小佐々家の統治下にある全ての所領を肥前州とした。海外領土も全てで...
天下百年の計?

第729話 『平穏無事と、相成るか』

天正十四年六月十九日(1585/7/16) 安芸 日野山城  「然様さようか。……純正が然様な事を」   病床にあった吉川元春は、純正の仕置きに対して短くそう言った。  鬼吉川の名に恥じない猛将で名をはせた元春も病気には勝てない。純正の事は...
天下百年の計?

第728話 『毛利だけの優遇措置とも言える』

天正十四年五月二十二日(1585/6/19) 諫早城  100万石を超える毛利の所領の差配は簡単ではない。もちろん、前述のように警察機構は独立して各国に設置され、各郡、各村に署を置き派出所をおいて治安維持にあたっている。  しかしそれ以外は...
天下百年の計?

第727話 『毛利輝元、小早川隆景、吉川元春』

天正十四年四月二十四日(1585/5/23) 諫早城 <小佐々純正>  ……さて、困った。  困ったというよりも、いま問題は起きていないんだけど、将来的にもしかしたら問題になるかもしれない、という課題で頭を悩ましている。こうなったのは、自分...
天下百年の計?

第726話 『上知か転封か減封か』

天正十四年三月二十五日(1585/4/24) 京都 「お久しゅうございます治部少輔じぶのしょう(純久)殿」 「おお、これは……直江殿、これはこれは……十年以上、天正の初め以来にござろうか」  肥前国の庁舎と新政府の庁舎は近い。  そのため純...
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第725話 『奥羽越三州同盟』

天正十四年二月二十四日(1585/3/25) 出羽国 置賜郡 米沢城  場内は殺伐とした雰囲気でありながらも、一つの目的を持って|怱々《そうそう》たる面々が集まっている。  南部大膳大夫だいぜんのだいぶ信直、斯波民部大輔みんぶのたいふ詮直あ...
天下百年の計?

第724話 『会合衆の世界進出と九州五傑』

天正十四年一月十五日(1585/2/14) 堺 「そう、それが最も難し事なのだ」  会合衆の議論は連日続き、白熱していった。  千宗易(利休)の提案に多くの者が興味を示す一方で、実現に向けての課題も浮き彫りになっていた。  山上宗二は腕を組...
天下百年の計?

第723話 『肥前国(州)の貿易状況』

天正十三年十二月十五日(1585/1/15) 諫早城  大日本国と肥前国(州)とでは、経済規模がまるで違う。  厳密に言えば肥前国は小佐々州として大日本国の構成州となっている訳であるから、その肥前国の貿易収益の何パーセントかが大日本国の貿易...
天下百年の計?

第722話 『フェリペ二世の焦りと欧州情勢』

天正十三年十一月十四日(1584/12/15) スペイン マドリード王宮  スペイン王フェリペ二世は苛立ちの極致であった。  6年前、1578年6月にヌエバエスパーニャ副王の艦隊が壊滅して以降、副王の更迭ならびに内政の拡充を行ってきた。海軍...
天下百年の計?

第721話 『ヌエバエスパーニャ出兵論と新しい薬の話』

天正十三年十月十二日(1584/11/14) 海軍省内 「イスパニアの勢を、ふつと(完全に)消し去るべきではございませぬか?」  こういう議論が海軍内の若手将校の間で公然とされるようになったのは、第二次対イスパニア戦争勝利後の事である。一度...
天下百年の計?

第720話 『セバスティアン一世の治世と駐ポルトガル肥前国(大日本国)大使館』

天正十三年九月九日(1584/10/12) リスボン王宮   「宰相よ、今、肥前国との貿易収支はどうなっている?」  宰相は書類に目を落とし、慎重に答える。 「陛下、現状ではかろうじて収支が0の状態です」 「……そうか。かろうじて、か。一時...
天下百年の計?

第719話 『汽帆船対戦列艦』

天正十三年八月五日(1584/9/9)  角力灘すもうなだ  夏の暑さがまだ残る日の午前9時、2隻の巨船が波間に浮かんでいた。  肥前国海軍第一艦隊の誇る1,750トン74門戦列艦『八島』と、最新の蒸気機関を搭載した1,800トンの汽帆船『...
天下百年の計?

第718話 『三個師団と三個艦隊。汽帆船の艦隊編成へ』

天正十三年六月二十九日(1584/8/5)   陸軍に関しては北方は小樽に、印阿国はケープタウンとカリカットに駐屯地を設営して地域の防備と運営にあたる事となったのだが、三個師団の増強はそこまで時間はかからなかった。  小樽、ペトロパブロフス...
天下百年の計?

第717話 『肥前国(州)陸海軍と大日本国陸海軍』

天正十三年五月二十二日(1584/6/30) 肥前州庁舎  大日本国陸海軍は、いわゆる肥前州陸海軍である。  各州の州軍はそのまま大名の私兵が運用される事になっているが、装備や規模、練度や士気の面で国軍よりはるかに劣る。州は独立国に等しい権...
天下百年の計?

第716話 『朝鮮出兵の話』

天正十三年四月十三日(1584/5/22)  「なに? 右議政は小佐々との通商をさらに進めるに留まらず、同盟を結べと申すのか?」  李氏朝鮮王朝第14代国王の宣祖は、右議政の柳成龍に向かって驚きの声を上げる。史実では1590年に右議政となっ...
天下百年の計?

第715話 『大日本l国政府、大臣以下の閣僚人事』

天正十三年三月九日(1584/4/13) 新政府暫定庁舎  信長への新政府構想の打診から始まり、ちょうど四年前の天正九年二月(1580年)に発足した大日本国新政府であるが、当面は肥前国政府の大臣や官僚がそれを兼務していた。  しかし四年が経...
天下百年の計?

第714話 『大日本国政府非加盟国の食糧事情』

天正十三年一月二十七日(1584/3/9) 岐阜城 「殿、筑前守様(羽柴秀吉)、お越しにございます」 「通せ」  岐阜城の謁見の間において秀吉を出迎えた信忠は、諫早で学んでいた頃の面影を残しつつも、為政者としての威厳が備わりつつあった。  ...
天下百年の計?

第713話 『第一回国際天文学会が開催される』

天正十二年十二月十五日(1584/1/27) 諫早城天文台 特設会場 「さて皆様、ここに、第一回国際天文学会が開ける事にこの上ない喜びを感じます。今回は皆様と新たな論文の発表とあわせて大いに意見を交わし、さらなる天文学の発展につなげましょう...
天下百年の計?

第712話 『大日本国銀行』

天正十二年十一月二日(1583/12/15) 肥前国庁舎  最上義光に送った質問状については、予想通りの回答がきた。要するに単なる軍事訓練であり、他領への侵攻の意図はまったくない、という事である。  真偽のほどは別として、純正は念のため、義...
天下百年の計?

第711話 『最上の馬揃えと商人の動き』

天正十二年九月十八日(1583/11/2) 新政府庁舎  武田州……清水湊8万貫 徳川州……大浜湊10万貫 浅井州……小浜湊7万貫 里見州……館山湊9万貫 畠山州……七尾湊8万貫 大宝寺州……酒井湊6万貫  各州から港湾整備の予算申請が出た...
天下百年の計?

第710話 『琉球国の処遇と港湾インフラ』

天正十二年八月三日(1583/9/18) 新政府庁舎 「さて方々、此度こたびの言問に入る前に、此この間あった琉球国との仕儀に付いてお知らせを致したく存ずる」  純正は先日行われた琉球国との交渉の顚末てんまつを報告した。事後報告ではあるが、情...
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第709話 『瓶詰めの開発と琉球州顛末。琉球国か琉球州か』  

天正十二年六月十六日(1583/8/3) 諫早城  「ところで忠右衛門。その後缶詰はどうなっている?」  純正は唐突に忠右衛門に尋ねた。  忠右衛門は14年前に真空ポンプを使って実験をして以来、純正から缶詰の開発を依頼されていたのだ。  し...
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第708話 『琉球州誕生か』

天正十二年四月二十六日(1583/6/16) 諫早城  前回の会議で決まった新政府の歳入を調べ上げた。補助金を支払った残りの純粋な歳入だ。  小佐々州……553,346貫 織田州……219,912貫 武田州……76,758貫 北条州……74...
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第707話 『財政と琉球領土編入問題』

天正十二年三月五日(1583/4/26) 肥前国庁舎  「そ、それは、あまりにも無体ではありませぬか? 我らから四割もお取りになるとは」  一人ではない。全員がそう言って場が騒然となった。信長は黙って目をつむり、聞いている。 「では一つだけ...
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第706話 『一応の決着。その後の新政府会議』

天正十二年三月五日(1583/4/26) 肥前国庁舎   数度による肥前国内での協議の上で、大日本国新政府の会議に臨む純正であったが、いくつもの懸念があった。  ・越後奥州問題 ・財政問題 ・大日本国憲法への批准  参加大名は小佐々純正、織...
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第705話 『越後と残りの奥州』(小佐々家中会議)

天正十二年閏うるう一月十一日(1583/3/5) 肥前国庁舎   本当に小佐々が全部の金を出すのでいいのか?  何か良い方法はないのか?  純正は戦略会議室のメンバーを集めての会議の中で、想定問答を行った。  来るべき新政府の会議における、...
天下百年の計?

第703話 『南常陸・南下野・東上野・下総の統治』

天正十一年十二月二十六日(1583/1/19)  新政府暫定庁舎会議室  純正は北条と先の将軍義昭の悪巧みを公表し、その後始末として減封としたことを全議員(大名)に伝え、新政府内においては合議の上、一年間の参加資格の停止処分とした。  停止...
天下百年の計?

第702話 『公方の京都帰還と北条の減封、佐竹と宇都宮』

天正十一年十二月二日(1582/12/26)  小田原御所 「嫌じゃ嫌じゃ! 何ゆえ余が官を辞して上洛し、信長と純正に頭を垂れねばならぬのだ!」  新政府からの通達を聞いた義昭は、書状を破り捨て、激昂げきこうしている。  新政府の情報を探り...
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第701話 『氏政と。久しぶりに?純久ぶち切れる』

天正十一年十月二十九日 夜 在京大使館(小佐々事務所)<純正> 「ささ、まずは一献」  俺は氏政に酒を勧め、叔父さんは氏規や家老の板部岡江雪斎に勧めている。 「忝かたじけのうございます。では、ご返杯を」  氏政も上機嫌で、俺に杯を返してくる...
天下百年の計?

第700回 『街道、馬車鉄道、鉄道、湊』

天正十一年十月二十九日 政府庁舎  本能寺の変が、変とならずに乱で終わり、政府庁舎では引き続き会議が行われていた。 「方々、先だって決められた街道と湊みなとの整え、遊技場(競馬・賭博・宝くじ)を設ける儀にござるが、まずは街道を整える策を論じ...
天下百年の計?

第699話 『経済格差と賭博場と競馬』

天正十一年七月十日 政府庁舎 「方々、此度こたびは日ノ本を如何いかにして栄えさせるか、以前より論じき題目の、つぶさなる策を論じたく存ずる。まずは国々の間に見受けられる、富の配分の隔たりを如何にして埋めるかにござる」  要するに、純正が治める...
天下百年の計?

第698話 『力による現状変更と海上保険と貿易会社』(1582/7/10)

天正十一年六月二十一日(1582/7/10) 新政府暫定庁舎  信長を襲った犯人は全部で47人。  純正の予想通り、犯人グループは朝倉・六角・松永・本願寺の残党であったが、首謀者はまだ見つかっていなかった。しいて首謀者としてあげるなら、六角...
天下百年の計?

第697話 『本能寺の変』(1582/6/21)

天正十一年六月二日(1582/6/21) 京都大使館   織田信長をはじめとした旧来の新政府の面々に加え、北条からの使者を諫早に迎える事が出来たのは大きかった。氏規も江雪斎も小佐々の国力と軍事力に度肝を抜かれ、すっかり新政府の一員としての考...