第45話 石炭の使い道

 薪……焚き火、釜、暖炉……お湯を沸かす、製塩、料理、暖房。
 
 木炭……こたつ(! 寒い! なんで作らなかったんだ? 即作ろう)。炭火焼き?
 
 石炭……燃料。製鉄、蒸気船? 製鉄に蒸気船もまだまだ先の先。うーん、あ、豆炭とか煉炭って……暖房用? 燃料? 料理? 燃焼時間が長かったから、これは使えるか? ……採算とれるかな?

「あー、そい(それ)知っとる。もゆっ(燃える)石やろ?」

 勝行は言った。あ、やっぱり見つかっていたんだ! 確か本格的な採掘は明治20年くらいからだと思うけど、300年くらい早めていいかな? いいよね。うん。背に腹は代えられない。

 でもこれは大々的にはできないかも? 確か福岡の筑豊? あそこもかなり石炭が採れたはず。今は誰の領地だ? えーっと……。大友、それから龍造寺! うん、秘密産業だな。

 用途としては豆炭にして販売しよう。長時間燃えるから効率はいいはずだ。製塩用の燃料としては、薪の利用と同時進行だな。市場の流通量を考えて。

 石灰石は、鍾乳洞付近でとれるな。洞窟の形状を壊さないように、周辺から注意して掘ろう。

 石炭は蒸気船の燃料? ははは、完全なオーバーテクノロジー。3世紀も後の技術だ。蒸気ボイラー? スターリングなんとか? 無理無理無理。どっちにしても技術者に任せよう。

 それから石炭の副産物で何かあったな。何だったかな? えーっと……。コークス! でも何に使ってたっけ? 思い出せ思い出せ。はい、思い出せない! ま、そのうち思い出すでしょ?

 勝行の話では、石は一個だけそこにあったのではなく、周りを見渡すと石炭の壁? 山がずっと続いていたそうだ。

 うん、それなら最初は露天掘り? でいけるな。もし、掘らなきゃいけなくなったら、小佐々様の協力を得よう。え? なんでかって?

 た、し、か、金山を隠し持っていたはず。

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