転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第210話 『天誅』

安政四年一月二十九日(1857/2/23) 江戸 大村藩邸 「おお! そうかそうか! 謙三さんが『生茶葉蒸器械』と『製茶摩擦器械』の開発に成功したと! ? そうかそうか! 良い事じゃ!」  4か国会談が終わり、クルティウスは下田から長崎へと...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第4話 『夏休みの大冒険とエロ本とコンドーム』

1984年(昭和59年)7月21日(土)<風間悠真>  転生初日のあの椅子殴打事件以降、オレはできる事を考えてきた。  金は親の経済力に依存する。そして地位も名誉も、今は関係ない。あるとすれば、今の言い方で言うスクールカーストのヒエラルキー...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第207話 『武力衝突! ?』

安政三年十一月十日(1856/12/7) ~それまで 「あいや待たれよ! 信濃守殿(井上清直)、どうか御静まり下さいませ! Dear Brooke, let's remain calm. Let's take a short break.(...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第2話 『職員室と女と金と地位と名誉』

1984年(昭和59年)6月22日(金)放課後 職員室への廊下 <風間悠真>  さて……どうするか。  小林正人をぐちゃぐちゃにしたせいで、今オレは職員室に向かっている訳だが、別にどうと言う事はない。何を言われるかも想像がつくし、どうやって...
天下百年の計?

第735話 「北加伊道は、まだ、蝦夷地なのか」

天正十六年三月十日(1587/4/17)北加伊道地方 小樽 旅館  純正は男の子を大浴場へ連れて行った後に服を脱がせるが、ボロボロで汚れている。どう考えても接客で働いていたとは思えない。裏方の仕事をさせられていたのだろうか。  それでも10...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第1話 『再起動』

カタカタカタカタカタ……カチッカチッ……タン、タン……。  カタカタカタカタカタカタ……タン、タン……カチッカチッ……。  風間悠真は深夜の静寂の中、パソコンに向かっていた。画面には、終わりの見えないプロジェクトの闇が映っている。目の下にク...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第20話 『お前は誰だ』 

正元二年十一月九日(255/12/9⇔2024年6月16日20:00)  弥馬壱国の宮処(都)である方保田東原かとうだひがしばるに到着した6名は、その規模にまず驚かされた。  現代の整えられた住宅地とは全く違うが、数多くの竪穴たてあな式住居...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第204話 『サー・タンゴノカミの実力』

安政三年九月十五日(1856/10/13) ~の半月前 江戸城 「な、なんだこれは……」  老中首座を退いたとは言え、いまだ幕閣の中で発言力のあった阿部正弘は目を疑った。  確かに、意見は聞いた。幕政の参考にと、聞きはしたのだ。 立秋の候、...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第201話 『山内容堂と大村藩海軍増強計画』

安政三年六月十六日(1856/7/17)   金属薬莢やっきょうの製造にあたり、その他の金属加工製品と同じく、それを加工する加工機械は、研究開発ならびに輸入が並行して行われていた。圧延機やプレス機の精度向上と大量生産である。 『全ては模倣か...
天下百年の計?

第733話 『北常陸県、那珂湊にて三大名と』

天正十六年二月二十五日(1587/4/2)北常陸県 那珂湊 湊御殿  那珂湊は下野国那須郡から常陸国を貫流して太平洋に注ぐ那珂川の河口部に位置し、水戸などの同河川流域と海路を結ぶターミナルとして栄えていた。  とは言っても、規模で考えれば堺...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第199話 『吉田寅次郎、高杉晋作とともに帰郷する』

安政三年四月十一日(1856/5/14) 長州藩 萩城下 「ごほっごほっごほっ……」 「先生、あまり無理をなさらずに、ご静養くださいませ」 「……九右衛門よ。わしはもう……長くはない、後は頼むぞ」  藩主毛利敬親とともに天保の改革で長州藩の...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第19話 『弥馬壱国へ』

正元二年十一月三日(255/12/3⇔2024年6月16日14:00) 已百支いはき国 宮田邑むら   翌日早く、ヒコナ達6人は起こされて弥馬壱国へ出発する事となった。竪穴たてあな式住居の中は意外と暖かく、潔癖症気味の千尋でさえも、慣れて良...
天下百年の計?

第732話 『吉原県吉原湊』

天正十六年一月十八日(1587/2/25)  地震発生から1年と2か月が経ったが、純正は地震が発生してすぐに決定をした。  向こう10年間を復旧期間とし、全域の復旧ならびに新規の高層建築の建造を禁止したのだ。もちろん、計画していた大阪城も例...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第197話 『御公儀と大村家中-佐賀藩の二番手争い-』

安政三年二月一日(1856/3/7)   幕閣との舌戦が終わり、何とか事なきを得た次郎であったが、阿部正弘の体調が気にかかり、医師団の派遣を申し出た。立場は違えど国を思う気持ちと、相通じる部分があると感じたからだ。  もし生きていれば幕末は...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第196話 『一触即発、大村藩改易か?』

安政二年十二月二十五日(1856/2/1) 江戸城 老中御用部屋 「本音が、でたな」  堀田正篤まさひろの言葉に次郎は心の中で深呼吸をする。表情を崩さぬよう注意しながら視線を合わせると、正篤は手にしていた扇子を膝の上に置き、じっと次郎を観察...
天下百年の計?

第731話 『天正大地震』

天正十四年十一月二十九日(1586/1/18) 「そうか、やはり起きたか。すぐに救援物資の輸送の手配にかかれ」 「はは」  純正は全国視察を考えていたが、史実通り、大地震が発生した。  震源地が複数あり、被害は若狭湾から三河湾までと広範囲に...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第195話 『対談、老中首座堀田正篤』

安政二年十二月二十五日(1856/2/1)~の数日前 <次郎左衛門> 「あーもう面倒臭えなあ、あそこ息が詰まるんだよ。魑魅魍魎ちみもうりょうが跋扈ばっこするっていうの?」 「なに21世紀の人間が非科学的な事を言ってんだよ」 「いや、いま令和...
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第194話 『堀田正睦老中首座となり、蝦夷地上知再燃す』

安政二年十一月十七日(1855/12/25)  神に祈るしかない、というのはこの事なのだろう。  次郎は消火器や雲龍水の設置によって地震の被害を少なくしようと試みたが、確かに効果がなかったとは言えない。しかし、藤田東湖らの死因は倒壊による圧...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第193話 『技術革新と安政の大地震』

安政二年十月八日(1855/11/17)  反射炉に変わる転炉の開発を行うヒントとして、酸素を吹き込む事により脱炭を行い、また不純物を取り除く方法を信之介から与えられた精煉せいれん方は、もう一つのヒントをもらっていた。  ベッセマー転炉では...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第192話 『第12代アメリカ東インド艦隊司令長官ジェームス・アームストロング』

安政二年八月二十四日(1855/10/4)   ようやく涼しくなってきた十月(旧暦八月)の四日、大村藩庁海防掛に驚くべき電信が入った。 発 瀬戸台場 宛 海防掛  我 異国船 発見セリ 指示ヲ願フ 大村藩領内の瀬戸村の台場からの電信である。...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第191話 『鉄道が欲しい!』

安政二年七月十二日(1855/8/24)   大村藩ではライケンらオランダの教官による授業を受ける前から、洋式木造帆船の建造を行い、その航海技術の習熟を次郎の経験と知識、そして深澤組(捕鯨)の協力で行っていた。  それを海軍の創設と考えると...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第190話 『飛龍丸献上』

安政二年五月二十九日(1855/7/12)   次郎は松前藩への軍事教練と併せて、共同で北方の警備体制を整えた。  ・久春古丹クシャンコタンのロシア軍陣地を焼却。 ・南樺太のクシャンコタンを大泊と名づけ、整備。 ・択捉島単冠ヒトカップ湾と国...
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第189話 『1,500トン級軍艦を買うか造るか』

安政二年四月十四日(1855/5/29)  「寒い! さむいさむいさむい! 無理! むりむりむり!」  次郎は誰もいないところでそう叫び、人がいるところでは心の中で叫びながらプチャーチン一行を大泊まで送り、それから樺太のロシア人開拓港への移...
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第188話 『次郎、ロシアへ』

安政二年二月十八日(1855/4/14) 江戸城 「何故なにゆえにございましょうや」 「控えなされ太田和殿」  次郎は安政東海地震の際の救援活動も人道的に行った。  医療物資の運搬やけが人の治療など諸々である。次郎はそれを誇示するつもりは毛...
天下百年の計?

第728話 『毛利だけの優遇措置とも言える』

天正十四年五月二十二日(1585/6/19) 諫早城  100万石を超える毛利の所領の差配は簡単ではない。もちろん、前述のように警察機構は独立して各国に設置され、各郡、各村に署を置き派出所をおいて治安維持にあたっている。  しかしそれ以外は...
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第187話 『安政二年の正月』

安政二年一月二日(1855/2/18)  日本は去年、まずアメリカと三月三日に和親条約を締結した。  次いでイギリスとは八月二十三日に結び、オランダとは十一月二十三日に締結。ロシアとは元号が替わって安政元年となる十二月二十一日に締結した。 ...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第18話 『兵士と先生と弥馬壱国と壱与』

正元二年十一月二日(255/12/2⇔2024年6月16日13:00) 已百支いはき国 宮田邑むら   その時、家の外から怒鳴り声のような音が聞こえた。  どうやら誰かが門番と言い争っているようだが、詳しくはわからない。すると長老ナシメが長...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第185話 『次郎の思惑、クルティウスの思惑』

安政年十二月一日(1855/1/18)  嘉永七年の十一月二十七日に、安政への改元が行われた。  増え続ける外国船来航と、内裏の火災、そして安政地震の始まりである伊賀地震など、凶事が続いたことが理由である。幕府はアメリカと通商は結ばなかった...
天下百年の計?

第727話 『毛利輝元、小早川隆景、吉川元春』

天正十四年四月二十四日(1585/5/23) 諫早城 <小佐々純正>  ……さて、困った。  困ったというよりも、いま問題は起きていないんだけど、将来的にもしかしたら問題になるかもしれない、という課題で頭を悩ましている。こうなったのは、自分...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第184話 『大村藩か、幕府か。オランダか、米英仏か』

嘉永七年十月十一日(1854/11/30) 長崎 オランダ商館 「商館長、今後はどうするのですか?」  スンビン号で日本にやってきたファビウス中佐は、クルティウス商館長に尋ねた。 「どう、とは? 通商に関して言えば、大村藩は大得意様であるし...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第183話 『ヘルハルドゥス・ファビウスとSoembing号、そして長崎海軍伝習(所)』

嘉永七年八月二十日(1854/10/11) 長崎  「なんと、これほど日本人の技量が育っているとは……これでは小官が教える事などほとんど無いではありませんか」  幕府はオランダからの働きかけもあり、海軍創設へと動き出した訳であるが、その第一...
天下百年の計?

第726話 『上知か転封か減封か』

天正十四年三月二十五日(1585/4/24) 京都 「お久しゅうございます治部少輔じぶのしょう(純久)殿」 「おお、これは……直江殿、これはこれは……十年以上、天正の初め以来にござろうか」  肥前国の庁舎と新政府の庁舎は近い。  そのため純...
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第179話 『攘夷論者徳川斉昭』

嘉永七年六月十一日(1854/7/5) <次郎左衛門>  なんとか和親条約は落ち着いたけど、幕末日本史はこっからなんだよね、本番。幕府の中身はちょっとわからんけど、朝廷も今のところは開国肯定佐幕派だし、西国諸藩もおとなしいもんだ。  俺の仕...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第17話 『卑弥呼の使い、難升米』

正元二年十一月二日(255/12/2⇔2024年6月16日13:00) 已百支いはき国 宮田邑むら   比古那は四人の疑問と不安を解消しきれないまま、じゃあこのままどうすんだ? という極論で押し切って、洞窟の入り口に連れてきた。尊はさっきよ...
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第177話 『ベッセマー法と風の便り』

嘉永七年四月二十七日(1854/5/23) 大村藩 精煉せいれん方  ※大村藩内、特に科学者同士の会話には現代用語(専門用語)が頻繁に使われます。 「全く新しい炉をつくらなければならない」  信之介の言葉に、場がしいん、と静まりかえった。室...
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第176話 『幕府海軍と通訳と転炉』

■嘉永七年四月一日(1854/4/27)  次郎はあまり幕府のやることに干渉はしたくなかったが(面倒くさいので)、ことこの条約に関しては、日本の未来を左右する重大事なので、大村で黙っている訳にはいかなかった。  純顕は一回目のペリーとの会談...
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第174話 『黒船再来と坂本龍馬』

嘉永七年二月六日(1854年3月4日)  「Admiral Perry, what in the world are you doing here?(ペリー提督、あなたは一体、ここで何をしているのですか?)」  憮然ぶぜんとした表情で、笑顔...
天下百年の計?

第721話 『ヌエバエスパーニャ出兵論と新しい薬の話』

天正十三年十月十二日(1584/11/14) 海軍省内 「イスパニアの勢を、ふつと(完全に)消し去るべきではございませぬか?」  こういう議論が海軍内の若手将校の間で公然とされるようになったのは、第二次対イスパニア戦争勝利後の事である。一度...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第173話『鋼鉄艦とベッセマー転炉。蒸気機関の改良と800トン級2隻建造へ』

嘉永七年一月二十四日(1854年2月21日)   現在の大村藩の造船所の利用状況は、下記の通りである。  零号ドック(ポルトランド・長さ62m幅21.5m深さ6m)……修理用。 壱号ドック(長さ122.5m幅25m深さ8.4m)壱(半分)…...
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第172話 『武士と町民、士官と下士官兵。身分と階級』

嘉永六年十二月二十六日(1854年1月24日)  「うーん……」  5分後……。 「むむむむむ……」  次郎は頭を抱えていた。頭では分かってはいたものの、物事には順番と優先順位、それから段階を経て取り組んでいかなければならない事が多々ある。...
天下百年の計?

第720話 『セバスティアン一世の治世と駐ポルトガル肥前国(大日本国)大使館』

天正十三年九月九日(1584/10/12) リスボン王宮   「宰相よ、今、肥前国との貿易収支はどうなっている?」  宰相は書類に目を落とし、慎重に答える。 「陛下、現状ではかろうじて収支が0の状態です」 「……そうか。かろうじて、か。一時...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第171話 『大船建造の禁の廃止と将軍家定の就任』

嘉永六年十一月二十六日(1853年12月26日) 大村藩庁 「ようやくですな」 「ようやくにござる」  次郎は海防掛の江頭官太夫と共にコーヒーを飲み、洋菓子を食べながら歓談している。  そう、ついに幕府が、ついに幕府が大船建造の禁を撤廃した...
天下百年の計?

第719話 『汽帆船対戦列艦』

天正十三年八月五日(1584/9/9)  角力灘すもうなだ  夏の暑さがまだ残る日の午前9時、2隻の巨船が波間に浮かんでいた。  肥前国海軍第一艦隊の誇る1,750トン74門戦列艦『八島』と、最新の蒸気機関を搭載した1,800トンの汽帆船『...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第15話 『已百支国にて如何に生きる?』

正元二年十一月一日(255/12/1⇔2024年6月16日12:00) 已百支いはき国 宮田邑むら   六人の目の前に広がる光景は、彼らの想像を遥かに超えていた。コンビニがあるはずの場所には、まるで教科書から飛び出してきたかのような光景が広...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第170話 『江戸表にてプチャーチンと幕閣』

嘉永六年十月二十六日(1853年11月26日) 佐賀城 「よし、それで大村家中とはつつがなく、渡りをつけた(交渉した)のだな?」 「はは。大村家中は既に時津から伊木力村までは完工しております。我が家中としましては、伊木力から喜々津を経て、三...
天下百年の計?

第718話 『三個師団と三個艦隊。汽帆船の艦隊編成へ』

天正十三年六月二十九日(1584/8/5)   陸軍に関しては北方は小樽に、印阿国はケープタウンとカリカットに駐屯地を設営して地域の防備と運営にあたる事となったのだが、三個師団の増強はそこまで時間はかからなかった。  小樽、ペトロパブロフス...
天下百年の計?

第716話 『朝鮮出兵の話』

天正十三年四月十三日(1584/5/22)  「なに? 右議政は小佐々との通商をさらに進めるに留まらず、同盟を結べと申すのか?」  李氏朝鮮王朝第14代国王の宣祖は、右議政の柳成龍に向かって驚きの声を上げる。史実では1590年に右議政となっ...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第14話 『已百支国にて虜囚となる?』

正元二年十一月一日(255/12/1⇔2024年6月16日12:00) 已百支いはき国 宮田邑むら  「ナラワタツォ! ? コデナニヲナツェリヤ! ?(貴様らは誰だ! ? ここで何をしている! ?)」  その声に全員が驚いて振り返ると、そこ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第167話 『外海台場と長崎台場。プチャーチン艦隊と大村艦隊』

嘉永六年八月二十二日(1853年9月24日)  「長官、長崎の湾内の砲台と、この半島沿岸の大砲は明らかに違います」 「うむ……青銅砲ではないな。あきらかに西洋式の鉄製大砲ではないか。……いったいどうした事だ。日本は旧式の青銅の大砲しか持って...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第166話 『江戸城での弁明とプチャーチンの来航』

嘉永六年七月十八日(1853年8月22日) 江戸城 御用部屋 「して次郎左衛門、此度こたびの江戸参府ならびに登城におよんだ儀については、あえて言うことも無いかと思うが、つくづくと(じっくりと)話してもらうぞ」  次郎は呼び出され、江戸城御用...