八紘共栄圏を目指して

第847話 『ネゴシエイト』

慶長三年一月二十七日(西暦1598年4月9日) 諫早「これはこれはフュンドン殿、遠いところわざわざようお越し下さった」「いえいえ。伊集院殿も安国寺殿も、お元気そうでなによりです」 ヌルハチの腹心、フュンドンが肥前国首都の諫早を訪れるのは2度...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第8話 『適応プログラム』

2025年2月14日(令和7年2月14日) 佐世保市内 適応プログラムと言っても特に難しくはない。4月1日から各教育課程が始まるが、それまでの3か月間に現代人としての素養を身につけるのが目的である。 2024年度の教育課程全てが修了する3月...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第370話 『京都にて』

慶応二年一月十七日(1866/3/3) 京都 岩倉邸 次郎は正月の年賀の献上品とは別に、挨拶と近況報告を兼ねた参内を終え、岩倉具視の屋敷にいた。 幕府がアラスカの購入に動いている件を次郎から聞いており、岩倉はその真意を探ろうとしていたのだ。...
八紘共栄圏を目指して

第835話 『建州沿岸と豆満江』

慶長元年十一月十四日(1597/1/2)夜 へトゥアラ <小佐々純正> オレたちは問題が解決するまで滞在することになり、宿舎に案内された。『お互いに戦うつもりはない。じっくり腰を据えて話し合おう』 ヌルハチの提案を受けて、居室で一人考え事を...
八紘共栄圏を目指して

第833話 『遼東では足りぬのか、沿海州では足りぬのか』

慶長元年十一月十四日(1597/1/2)へトゥアラ「はっきり言っておきますが、余は肥前国はもちろん、その冊封国である朝鮮と戦うつもりはありませんぞ」 ヌルハチはそう言って純正の言葉を待った。「戦うつもりがないのであれば、なおさら兵を引き上げ...
八紘共栄圏を目指して

第832話 『何をもって領土とするか』

慶長元年十一月十四日(1597/1/2)肥前国彼杵そのぎ郡 佐世保湊みなと『失礼いたします! こおおおおぉぉぉぉぉぉぉのおおおぉぉぉぉぉぉぉぉおお馬鹿者があああああ!』「そんな感じで殿下の前で、自分の息子を力いっぱいぶん殴ったのよ」「へえ…...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第7話 『情報統制と非公式法整備』

2025/1/30(令和7年1月30日) 海上自衛隊 佐世保地方総監部 山口と加来、そして隊司令の小松と艦長の石川が出迎えた7名の正面に座り、聴取が行われた。 会議室には緊張感が漂っている。 時を超えてきた軍人たちと、彼らを受け入れる現代日...
八紘共栄圏を目指して

第831話 『豆満江からウラジオストク』

慶長元年九月十日(1596/10/31)「長官、なんの変哲もございませんな。海沿いに砦と言えるような代物はありませんぞ」「うむ」 海軍大臣長崎甚左衛門純景からの命令で、佐世保を母港とする第一艦隊は豆満江河口周辺を索敵していた。同時に豆満江ト...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第360話 『決着』

慶応元年六月二十七日(1865/8/18) 琉球 オールコックとニール、そしてパークスの3人は立ち上がらざるを得なかった。 目の前に前英国首相と前外務大臣の2人が現れたのである。 立ち上がり……そして開いた口がふさがらない。「ば、バカな……...
八紘共栄圏を目指して

第828話 『ポルトガルの戦略と反乱の狼煙』

慶長元年五月十七日(1596/6/12)  リスボン「さて、宰相。この状況をどう見る?」 セバスティアン1世は大西洋の地図を見ながら、宰相のクリストヴァン・デ・モウラに質問していた。 ヨーロッパからアメリカ大陸にかけての地図だ。5月の中旬に...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第6話 『佐世保へ』

2025/1/30(令和7年1月30日)佐世保港 ミッドウェーから父島の海上自衛隊基地での補給を終え、佐世保へ帰港したのは十日後であった。 艦橋には小松と石川が立ち、石川が入港の指揮をとっていたが、普段の護衛艦隊の入港とまったく変わらない光...
八紘共栄圏を目指して

第827話 『憔悴のフェリペ2世』

慶長元年四月二十日(1596/5/17) スペイン マドリード フェリペ2世は疲れきっていた。「陛下、この上はバンカロータ(破産宣告)するしか方法がありません」 フェリペは重々しくうなずく。「わかった。だが、これが最後にしたい。我が治世で4...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第5話 『いまの肥前国とポルトガル、そしてネーデルランド』

1589年11月7日 オランダ アムステルダム <フレデリック> デン・ハーグで得た情報をまとめると、ポルトガルと肥前国の情報は以下のとおりになる。 ・現在、肥前国は大日本国の中核として連邦国家を成している。 ・スペインを撃退。現在も戦争中...
八紘共栄圏を目指して

第823話 『新生バンテン王国』

文禄四年十二月二十八日(1596/1/27) バンテン王国「さあさあっ! 重苦しい話は終わりじゃ! 終わりっ!」 純正は立ち上がって、万座に向かって呼びかけた。「ムハンマド殿、発端はコショウの貿易だと聞き及んでおる。今後、いかがなさるおつも...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第349話 『賠償金交渉とロシア、フランス』

慶応元年一月二十日(1865/2/15) 賠償金交渉は遅々として進んでいなかった。 ■ロシア領事館「やはり、イギリスと日本の交渉は一筋縄ではいかないようですね」 後任の箱館領事のエヴゲーニイ・ビュツォフはゴシケーヴィチに言った。「そうだな。...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第3話 『フレデリックの政治の勉強』

天正十八年七月二十日(1589/8/30)  <フレデリック> クルシウスはライデン大学の教授で、植物学の大家だ。オランダどころかヨーロッパ全体で、植物学についてはかなりの影響力を持った人物である。 こんなことなら最初っからクルシウスに聞き...
八紘共栄圏を目指して

第821話 『バンテン王国とネーデルランド、総督府と純正』

文禄四年十二月十日(1596/1/9) 実はバンテンでの暴動が起きたときにプラタマが提案したオランダ接近案は、結論から言うとうまくいかなかった。 プラタマはバンテンではなく、スンダ・クラパ(現在のジャカルタ・以前のバタヴィア)に漂着したオラ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第345話 『首里城下にて』

元治元年十一月五日(1864/12/22) 琉球 御茶屋御殿うどぅん 2日後にクリスマスイブを控え、それが過ぎれば年末年始で普通は交渉事などやりたくないはずだが、イギリスとしてはそんなことは言ってられなかった。 早期に日本との交渉をまとめな...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第63話 『春休みは、まあやること決まってんだけどな』

1986年(昭和61年)3月20日(木) <風間悠真> 1年の修了式が終わって春休みに入る。 春休みが終われば2年になるわけだが、別にこれといって感慨深くはない。学年が上がって歳をとる、ただそれだけだと達観している51脳と、春休みに無意味な...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

時系列・あらすじ

以下、旧暦表示。随時更新します。1837年天保7年11月: 50歳の男が幕末の大村藩下級藩士に転生。若い妻と息子がいる状況に戸惑うが、純顕と純熈に仕え、列強に対抗する決意を固める。前世の記憶を頼りに、激動の幕末を生き抜こうと覚悟する。天保7...
外伝!フレデリック・ヘンドリック転生記~時代・技術考証や設定などは完全無視です!~

第1話 『転生?』

1589年2月28日 オランダ アムステルダム <フレデリック・ヘンドリック> 重たい目をゆっくりあけた瞬間、ガン! と痛みが走った。 ズキンズキンと頭が痛み、喉はカラカラに乾いていた。薄暗い天蓋(ベッドの天井にあるフリルのカーテン状の物)...
八紘共栄圏を目指して

第811話 『オランダ-1594-黄金時代の幕開け?』

文禄四年三月二十五日(1595/5/4) ネーデルランド デン・ハーグ「よし、では報告を聞かせてもらおうか」 オランダ総督のマウリッツ・ファン・ナッサウは居並ぶ臣下の報告を宮殿にて聞いていた。呼ばれた人たちと臣下の注目はもちろんマウリッツで...
八紘共栄圏を目指して

第808話 『イングランドのスペインへの挑戦と東洋への野心』

文禄四年一月七日(1595/2/15) イングランド ロンドン 暖炉の火がパチパチと音を立てて執務室を暖かく照らし、窓の外には、テムズ川の穏やかな流れとロンドン市街の景色が広がっている。  エリザベス1世は羽根ペンを握り、羊皮紙に何かを書き...
八紘共栄圏を目指して

第807話 『斜陽のイスパニアと隆盛のポルトガル』

文禄三年十一月二十七日(1595/1/7) スペイン マドリード王宮 フェリペ2世は重々しい表情で窓辺に立ち、マドリードの王宮から広がる景色を眺めていた。彼の目には、かつての帝国の栄光と現在の苦境が映し出されているようだった。「陛下」 側近...
八紘共栄圏を目指して

第800話 『西南王楊応龍の死』

文禄三年二月八日(1594/3/29) 李化龍の進軍の報を聞いた楊応龍の対応は迅速であった。 本拠地の播州を中心として各地の苗族と連携をとり、統治のために配していた親族や腹心に命じて迎撃させたのだ。当初、数では劣勢であった楊応龍であったが、...
八紘共栄圏を目指して

第795話 『哱拝・ヌルハチ・楊応龍』

文禄二年六月十日(1593/7/8) 寧夏鎮「陛下、明が我が国の独立を認めましたな。これでようやく、民を安んじることができ、平穏が訪れるというものです」 哱拝ぼはいが独立を宣言後に明国の軍勢は撤退したが、和平は成立したものの、正式に明は寧夏...
八紘共栄圏を目指して

第792話 『賠償金の受取~黄金の雫』

文禄二年三月十日(1593/4/11) 京都 大日本国政庁「これはこれは……まさに圧巻であるな」 大日本国の財務副大臣である羽柴秀吉は、目の前にある66万貫文の永楽通宝を見てあっけに取られていた。肥前国(肥前州)の役人が特別歳入として届けて...
東アジアの風雲

第788話 『和平ではなく降伏の使者であろう?』

天正二十一年九月三十日(1592/11/4) 諫早城「なに? 和平ですと? 降伏の間違いではないのか、御使者どの」 明国から終戦の使者として礼部尚書の顧憲成が肥前国を訪れ、外務大臣の太田和利三郎政直(63歳)と面会したときの政直の第一声であ...
東アジアの風雲

第770話 『揺らぐ朝鮮』

天正二十年四月五日(1591/5/27) 肥前諫早「陛下、今この時をもって明より離れ、肥前国の冊封を受けるべく動く事が、朝鮮を未来永劫栄えさせる唯一の方策かと存じます」 領議政の柳成龍は、宣祖をはじめ文武の官僚がそろった朝議において声を大に...
東アジアの風雲

第769話 『情報網の構築と政策への賛否両論』

天正二十年二月十二日(1591/4/5) 肥前諫早「殿下、ここでひとつ会議の題目にあげたき儀がございます」 会議の始まりに議題を提示してきたのは宇喜多基家である。「我が肥前国は東はアラスカより西はアフリカまで、広大な領土を有しております。然...
東アジアの風雲

第768話 『世界戦略と極東戦略』

天正二十年一月十九日(1591/2/12) 肥前諫早「然て皆の衆。まず考えねばならぬ大陸の件は先日話した通りじゃ。明の弱体化を図りつつ哱拝・ヌルハチ・楊成龍へそれぞれ支援を行い、明を遷都させて南明と成し、大陸を三分して統治させる。よいか」 ...
東アジアの風雲

第767話 『ヌルハチと哱拝と楊応龍、そして純正』

天正十九年十二月二十四日(1591/1/19) 肥前諫早 諫早城にある純正の執務室は、静寂に包まれていた。窓の外を見下ろせば、城下を東西に流れる本明川が穏やかに広がり、見上げると未だ明けきらぬ空がどこまでも続く。 朝靄あさもやが海面を覆い、...
東アジアの風雲

第766話 『哱拝対魏学曽。石嘴山の戦い』

天正十九年九月十七日(1590/10/15) 寧夏鎮ねいかちん 天正十九年四月八日(1590/5/11)に魏学曽が固原鎮こげんちんに駐屯して5か月がたっていた。 哱拝ぼはい軍と明軍の兵力を考えれば、明軍が倍以上であるがその士気は低く、仮に魏...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第281話 『文久の改革と土佐尊王党』

文久二年七月三日(1862/7/29)江戸城 島津久光はその条件をのんで勅を実行させるほかなかった。 安藤信正の発言は正論であり、それを退ける正当な理由がなかったのだ。信正の人事権や大老の序列と役割、大老院と老中院の設置など、役職に外様と親...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第272話 『皇女和宮とロシア全権との交渉』

文久二年一月十五日(1862/2/13)~二月十一日(3/11)「なんだって! ? 襲われた? いつ? どこで? 誰が?」 史実と歴史が変わっても対馬の問題は解決しておらず、他の問題も山積みである。 しかし次郎は攘夷じょういに関しては藩内で...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第271話 『坂下門外』

文久二年一月十五日(1862/2/13)  江戸城「申し上げます! 御大老様、坂下門外にて襲われましてございます!」「なに! ? 真か?」 大老安藤信正襲撃の報はまたたく間に江戸城をかけめぐり、久世広周は信正の安否を問うた。「幸いにして御大...
東アジアの風雲

第761話 『北方三国同盟と明の滅亡への序曲』

天正十九年五月十一日(1590/6/12) 紫禁城「兵はいる。だが動かすことは難しいだろう」 内閣大学士の申時行は誰に告げるわけでもなく、静かに、淡々と述べた。「100万の兵を抱え、各地の衛所にも精鋭がいる。しかし……」「軍餉ぐんしょう(兵...
東アジアの風雲

第760話 『乱、その後』

天正十九年四月八日(1590/5/11) へトゥアラ「申し上げます! 明国、寧夏鎮ねいかちんの副総兵、哱拝ぼはい殿の使者がお越しになっております」「なに? 明の? ……よし、通すがよい」 建州女真の首都であるへトゥアラの政庁で政務をとってい...
東アジアの風雲

第758話 『オランダの軍事事情』

天正十九年一月二十八日(1590/3/4) <フレデリック・ヘンドリック> さて、去年からジャガイモの栽培を行っているが、初めてにしては上出来と言っていい収穫だった。現代のジャガイモとは少し違うところもあるけれど、主食になり得ることを確認で...
東アジアの風雲

第757話 『暖炉とストーブ』

天正十八年十二月二十三日(1590/1/28) <フレデリック・ヘンドリック> 寒い! 寒い寒い寒い! オランダの暖房は、ほとんどが暖炉だ。 オランダというよりその当時(今)のヨーロッパの主流が暖炉なのである。1475年にフランスで初めての...
東アジアの風雲

第756話 『フアン・デ・サルセードとマルティン・デ・ゴイチ ―大日本国産業事情視察録―』

天正十八年十一月十六日(1589/12/23) <フアン・デ・サルセード> フアン・デ・サルセード 記(40歳、第2次フィリピン海戦当時29歳) 11年前、私とマルティンは第2次フィリピン海戦の敗将として肥前国に連れてこられた。  私は当時...
東アジアの風雲

第754話 『大日本国予算審議会』

天正十八年八月三十日(1589/10/9)  「それでは方々、天正十八年度、第一回補正予算会議を開きたいと存じます」 肥前国の財務大臣である太田和屋弥市が立ち上がり、会議の開始を告げた。大日本国の中で肥前国があまりに強力であり、その近代的な...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第263話 『列強の国際法』

文久元年八月十二日(1861/9/16) 横浜 某所「度重なる警告にも耳を傾けず、自国民が射殺されるような、今回同様の事態になったら、どうなさいますか?」 次郎のその鋭い質問に各国の代表者たちは言葉を失い、部屋は重い沈黙に包まれる。最初にそ...
東アジアの風雲

第753話 『ヤンから聞く世界情勢』

天正十八年七月二十日(1589/8/30)  <フレデリック> クルシウスはライデン大学の教授で、植物学の大家だ。オランダどころかヨーロッパ全体で、植物学についてはかなりの影響力を持った人物である。 こんな事なら最初っからクルシウスに聞きに...
東アジアの風雲

第750話 『フレデリックの立場と仕事』

天正十八年二月二七日(1589/4/12) リスボン 王宮 1か月に及ぶ協議の末、肥前国とポルトガルとの間に条約が結ばれた。 肥前国ポルトガル王国相互防衛条約 肥前国とポルトガル王国は、両国の安全保障を強化し、相互の防衛協力を確立するため、...
東アジアの風雲

第749話 『フレデリック・ヘンドリックと日葡安保条約締結なるか?』

天正十八年一月十四日(1589/2/28) <フレデリック・ヘンドリック> 「フレデリック! よかった、無事だったのだな」 部屋に入ってきた男は、ほっとした表情で近づいてきた。服装や言葉遣いは、まるで中世のヨーロッパの貴族のようだ。オレは困...
東アジアの風雲

第748話 『ポルトガル王都リスボンと新たな転生者』

天正十八年一月十四日(1589/2/28)  元亀二年(1571年)から開発が始められた炸裂弾とその砲は、日夜国友一貫斎を中心として研究開発がなされていたが、すでに18年の歳月が流れていた。 一貫斎は、純正の叔父であり、肥前国の科学技術省大...
大日本国から世界へ

第746話 『ケープタウンとポルトガル。周辺の王国とインドと同じ状況』

天正十七年十月六日(1588/11/24) ケープタウン カリカットからソコトラ沖の海戦を経て、マダガスカルに到着して現地を視察した後、純正の艦隊はケープタウンに到着した。「父上、朝夕は肌寒いですが、日中は過ごし易うございますね」「うむ。今...
大日本国から世界へ

第744話 『アルマダの海戦の敗北とカリカット総督府』

天正十七年六月二十四日(1588/8/16)「な、なんだと? そんなバカな……」 フェリペ2世はアルマダの海戦の敗報を絶望と共に知った。 手から報告書が滑り落ちて床に散らばるが、側近たちは固唾をのんで王の反応を見守っている。やがて彼は深く息...
大日本国から世界へ

第740話 『台湾総督府』 

天正十六年十一月三十日(1587/11/30)台湾総督府 純正が台湾への入植を始めたのは今から21年前、永禄十年の1567年であり、信長との同盟を結ぶ前の肥前の一大名に過ぎない頃であった。 当初は入植者の原住民による殺害事件などの悲惨な出来...