灰汁

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第86話 『局所麻酔薬コカイン製造現場からはじまる村田蔵六の大村見学記』(1847/11/18)

弘化四年十月十一日(1847/11/18) 玖島くしま城  本年度収支報告(見込み含む)  ※歳入  石けん・椎茸しいたけ販売利益……140,016両 石炭……33,516両 塩……3,996両 鯨……37,068両 真珠……780両  合...
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第74話 『過マンガンカリウムの生成とコカインの単離』(1846/4/20)

弘化三年三月二十五日(1846/4/20) 精煉せいれん方   大村藩領内ではまだ普及していないが、次郎のまわり、いわゆる医学方と精煉方についてはメートル法(長さ・質量の単位で10進法)を浸透させていた。  正直なところ次郎はもちろんの事、...
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第64話 『アルコール⇒エタノール⇒エーテル⇒麻酔と冷蔵庫!』(1845/3/29)

弘化二年二月二十二日(1845/3/29) 江戸城  史実どおり、水野忠邦はさしたる成果を上げることなく老中を辞任した。  やった事といえば、鳥居耀蔵を失脚させた事くらいだ。  土井|利位《としつら》は自ら老中を辞任している。ともかく、一連...
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第11話 『まずは太田和村だけでの先行製造と、リスク分散で他の産業も考える』(1837/3/16)

天保八年 二月十日(1837/3/16) 太田和村 次郎  灰の原価計算をするのを忘れていたけど、木炭から灰汁を作るとしても@0.7文だったので一文と計算した。  灰の原価、油の原価、そして製造の人件費を入れて@30文だ。  問題は海藻と貝...
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第10話 『いきなりの佐賀藩越え。試供品と大プレゼン』(1837/2/7)

天保八年 一月三日(1837/2/7) 太田和村 (次郎目線)  材料としては灰と油。  そして油の種類によっては固まらず、軟らかい(液体)ものしか出来ないという事で、海藻の灰もしくは消石灰を加えて固形化する。  海藻は海沿いといえど有限だ...
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第9話 『+五万石達成!なのか?まずは藩主様から始めよう』(1837/1/21)

天保七年 十二月十五日(1837/1/21) 太田和村 (次郎目線)  製造実験は3人に任せて販売計画を練って、十日が過ぎた。  今月は登城はない。来月の正月の挨拶とあわせて登城し、翌二月から十五日の登城になる。  灰汁の原価計算をして、多...
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第8話 『石けんで五万石分利益がでるか? 原価と販売経路その他諸々』(1837/1/11)

天保七年 十二月五日(1837/1/11) 太田和村 (次郎目線)  さて、灰はタダだ。無尽蔵にある。  あ、待て。確か肥料にも使っていたな。その辺の調整は後から考えよう。  大量に使って農業に影響が出るのはまずい。まず儲かるか儲からないか...
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第6話 『まずは五万石を、十万石にしよう。それも手っ取り早く』(1837/1/9)

天保七年 十二月三日(1837/1/9) 明け五つ(0805) 玖島城下~雪浦村   信之介と俺は朝餉あさげを食べたあと、船着き場へ向かった。  そこから船に乗り対岸の時津村まで行くのだ。時津村についたら北上し、長浦村から山越えし、外海(西...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第31話 平戸道喜と石鹸

永禄四年 六月初旬 大村城下 平戸道喜  街全体の賑わいはそれほどでもない。ごくごく普通だ。  いや、それ以下かもしれない。昨日は平戸から茶の買付で嬉野に行った後、大村の城下町で妙な物が売られている噂を聞いて、帰る前に遠出してやってきた。 ...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第28話 神ばあ②(←手抜きタイトル!)

さあ、だんだん具体的になってきた。  菜種油と灰汁のせっけんは城内でまず作って、うまくできたら量産しよう。量と種類でどう変わるのか? 多分、菜種以外にえごま油、イワシ油、鯨油、牛脂……。  種類を変えたら性能も変わった気がする。あとは、香り...