包帯

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第210話 『天誅』

安政四年一月二十九日(1857/2/23) 江戸 大村藩邸「おお! そうかそうか! 謙三さんが『生茶葉蒸器械』と『製茶摩擦器械』の開発に成功したと! ? そうかそうか! 良い事じゃ!」 4か国会談が終わり、クルティウスは下田から長崎へと戻っ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第22話 『石けん販売の今後と領内でしばしの休養』(1837/8/2)

天保八年七月二日(1837/8/2) 太田和村 <次郎左衛門> 腕は、ほぼ完治した。 包帯も外して風呂にもそのまま入れる。触ると少し痛いが、腕をグルグル回しても違和感はない。 一之進からは煎じ薬だけは絶対に忘れるなと口をすっぱくして言われて...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第21話 『黒幕と顛末』(1837/7/6)

天保八年 六月四日(1837/7/6) 雪浦村 冨永屋敷 <次郎左衛門>「あ痛……」 痛みと共に目が覚めた。「おお! 目が覚めたぞ!」 一之進が俺の顔を見て安堵の声を上げる。それを聞いて、交代で仮眠をとっていた信之介にお里が駆け寄ってきた。...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第25話 26年ぶりの父との邂逅

「幸い挫滅している部分も少なく、壊疽えその心配はありません。ただ、毒素が血を巡って五臓六腑ごぞうろっぷを侵しております。持ち直したとしても、後は運を天に任せるしかありませぬ」 親父は一時は回復した。 起き上がれもしたが、また寝たきりになった...
歴史改変は悪だけど、死ぬのはいやです。

第1話 異世界への扉〜夢か現実か、絡み合う運命〜

ふと目を覚ますと、板が張り合わせてある天井が見えた。黒い、そして茶色、ススなのだろうか。見覚えがあるような、ないような。 似て非なるもの、ということだろう。木造の日本家屋の天井のようなもの。そして懐かしい潮風と牧歌的な独特の香り。古い木の香...