黒煙

天下百年の計?

第719話 『汽帆船対戦列艦』

天正十三年八月五日(1584/9/9)  角力灘すもうなだ  夏の暑さがまだ残る日の午前9時、2隻の巨船が波間に浮かんでいた。  肥前国海軍第一艦隊の誇る1,750トン74門戦列艦『八島』と、最新の蒸気機関を搭載した1,800トンの汽帆船『...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第122話 『吉田松陰、平戸から大村へ。鋼板切断機、ロール成形機、溶接機、プレス機、運搬機器の開発』

嘉永三年二月十九日(1850/4/1)  「初めて御意を得ます。長州より参りました、毛利家中、吉田寅次郎と申します」  松陰は長州藩主毛利敬親の命を受け、平戸藩への遊学と、一年間の長崎を含めた西国見聞の旅の最中であった。まず平戸藩主に挨拶を...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第67話 『大村藩、全国に先駆け、種痘を推奨す(コレラ・麻疹・天然痘撲滅へ!)』(1845/6/18)

弘化二年五月十四日(1845/6/18) 次郎邸 <次郎左衛門> 「これ、御家老様はお忙しいのだ! お手を煩わせるでない! 申し訳ありませぬ御家老様! なにぶんまだ子供ゆえ、お許しいただきたく存じます」 「ははははは! よいのです俊達先生。...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第22話 海峡封鎖作戦 蛎浦の海戦④

未の初刻 四半刻後(午後一時半ごろ) 「申し上げます! 港の民家は焼失しておりますが、損害は軽く、民の被害もありませぬ」 「ほう。むだな殺戮はせぬ、か」  政忠達は島の北端を迂回して島の陰に隠れていたのだが、けもの道から山頂の金毘羅神社を越...