兄貴

対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む

第571話 京見物と能登旅行。越中仕置きに早すぎる社会勉強。

天正元年(1572) 四月二十四日 京都 大使館 「ほーれほれほれ、ばあ~」  表情筋がないのか? というくらい顔を緩ませているのは、関白二条晴良である。ここは小佐々の在京大使館で、純正をはじめ舞姫に藤姫、そして子供達がいる。  晴良の娘の...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第436話 純正、孫子の兵法を説く

元亀元年 十一月二十三日 伊予 湯築城  「寒いっ! 無理! 絶対無理! なんだよこれ! 氷点下じゃねえか!」  秀政が聞いたら驚くような言葉だが、温度計自体はずいぶん前に純正のアイデアで作っている。水に食紅で色をつけた温度計だ。  しかし...
新たなる戦乱の幕開け

第402話 若江三好家と摂津三好家と阿波三好家

元亀元年 五月二十二日 摂津 ※野田城 「なんですと? 気でもふれたのですか大叔父上?」  そう声をあげるのは阿波三好家当主であり、日本の副王と呼ばれた三好長慶の弟、三好実休の息子である※三好(彦次郎)長治である。 「気などふれておらぬ※彦...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第39話 仮にもわたくしは主君ですよ!?

永禄四年 十一月 沢森城 沢森政忠 「なんだこのざっくり三昧な絵図は? しかもあとよろしくって!」 「いや、だからざっくりと言うか、深沢家は代々うちに仕えてくれてるけど、漁師の家系で平時は漁にもでてるんでしょ?」 「いや、まあ、そうだけど。...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第19話 海賊の誇り 初陣への覚悟 蛎浦の海戦①

四月九日 午の正刻 四半刻すぎ(正午十二時半)ごろ  部屋で具足をつけていると、どたどたどた! と廊下を早歩きしてくる音がして、聞き耳をたてる。 「殿!」  どなるでもなく、叫ぶでもなく、ある種強い確認めいた意思を感じる声を、俺は聞いたこと...
歴史改変は悪だけど、死ぬのはいやです。

第8話 美しい姉と忘れた記憶―戦国時代の兄妹の再会

永禄四年 四月 沢森城 喜々津御前の居室 沢森政忠  日差しの差し込む中庭に面した部屋のなかで、姉である喜々津御前と息子の幸若丸、そして妹の雪姫が、3人で遊んでいた。 「義姉上、今少しよろしいでしょうか?」  俺は深呼吸して声をかける。 「...
歴史改変は悪だけど、死ぬのはいやです。

第7話 転生者の目覚め―父との対話で明らかになる歴史の変遷

え? ええ? 今なんて? 横瀬浦がうちの領地? それやったらもう歴史変わってるやん! サワノモリ村の名前どころじゃないぞ! 「それはいったいどういう……?」 「どうもこうもあるか! !」  そう言って親父は、机をドン! と叩いた。   「生...