Uncategorized 第95話 『佐久間象山大村に着き、隼人肥後にて人を探す』(1848/2/20) 弘化五年一月十六(1848/2/20) 玖島くしま城 <次郎左衛門> 佐久間象山がやってきた! 地震の災害復旧で忙しくてこれないかと思っていたのに、奇跡だ!「御家老様におかれましては、ますますご健勝の程、お慶び申し上げます」 ……。「また、... 2024.04.29 Uncategorized
Uncategorized 第94話 『鷹司政通の歌道と遊学生続々大村へ』(1848/2/9) 弘化五年(嘉永元年)一月五日(1848/2/9) 京都 関白・鷹司政通邸『春を待ち 朝廷の縁に 新しき 歳の始めの 冬麗らかな』 岩倉具視は関白・鷹司政通の前で丁寧に一礼をし、声を落ち着かせて歌を詠み上げた。「ほほほ。よきかなよきかな。そも... 2024.04.28 Uncategorized
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第92話 『隼人、長崎にて浅五郎を介し大島高任と手塚律蔵を知る』(1848/1/21) 弘化四年十二月十六日(1848/1/21) 玖島くしま城下 火術方 火術方は組織上精煉せいれん方の下部機関ではあるが、独立して洋式軍事調練を主とする部門である。 高島秋帆と立石昭三郎が中心となって訓練を行っており、ゲベール銃からミニエー銃に... 2024.04.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第643話 『スペインの要塞、陥落続く』(1578/5/26) 天正七年四月二十日(1578/5/26) セブ島-ボホール島海域 ネグロス島のシブラン堡塁ほうるいと、セブ島南のリローン堡塁を壊滅させた第一・第二連合艦隊は、マニラにて補給と同時に乗組員を休息させ、残りの堡塁と要塞の壊滅に向かっていた。 第... 2024.04.23 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第88話 『信之介、ボルタ電池にダニエル電池……炭素アーク灯への道』(1847/11/21) 弘化四年十月十四日(1847/11/21) 玖島くしま城 <次郎左衛門> さて困った。予想通り蔵六が留学したいと願いでてきた。 いや、留学自体はいいんだ。 誰もが知る維新の十傑で優秀な人材は、何人いてもいい。 大村益次郎は史実では長州陸軍... 2024.04.22 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第86話 『局所麻酔薬コカイン製造現場からはじまる村田蔵六の大村見学記』(1847/11/18) 弘化四年十月十一日(1847/11/18) 玖島くしま城 本年度収支報告(見込み含む) ※歳入 石けん・椎茸しいたけ販売利益……140,016両 石炭……33,516両 塩……3,996両 鯨……37,068両 真珠……780両 合計 2... 2024.04.20 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第85話 『ドライゼ銃完成せり。大砲の鋳造幾分か定まれども完全に非ず。儀右衛門、蒸気機関の製造に本格着手せり』(1847/11/5) 弘化四年九月二十八日(1847/11/5) 玖島くしま城下 <次郎左衛門> 「なあ次郎、思うっちゃけどさ……」「何なん?」 信之介の問いに俺は答える。「今、いろんな人の来よるやろ、大村に」「うん」「いや、そいは良かっちゃ(それは良い)けど... 2024.04.19 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第84話 『七郎麻呂一橋家を継ぎ、孝明天皇即位す。天下の遊学先は江戸よりも大村になるやもしれず』(1847/10/9) 弘化四年九月一日(1847/10/9) <次郎左衛門> 大政奉還=徳川慶喜が、一橋家を継いだ。 水戸の権中納言様(徳川斉昭)は、父親からは譜代の養子にはならないようにって育てられたらしいけど、自分の息子はどうなんだろう。優秀な慶喜さんを手元... 2024.04.18 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第82話 『養豚、養鶏、養殖、鉱山……動植物と鉱山系。お里の本業はこれなんです』(1847/1/28) 弘化三年十二月十二日(1847/1/28) 信濃国松代藩 松代城「象山よ。では、そちの建言に従い手配した者どもを、この指示書の通りに働かせればよいと申すのか」 登城した象山を前に、藩主真田幸貫ゆきつらは問う。「はは。その建言書のうち、いくつ... 2024.04.16 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第81話 『なるほど、天才だね。だけど大村には君以上の者は3人居るし、君くらいの者は両手で足りないくらい、いるよ』(1847/1/1) 弘化三年十一月二十五日(1847/1/11) 信濃松代藩 産物会所「おお、そうだ。これであれば遜色あるまい」 身長180cmはあろうかという一人の大男が、職人が持ってきたガラスの器を手に取り、満足そうにうなずいている。その男が傍らの机に置い... 2024.04.15 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第635話 『織田海軍と第四艦隊、信忠と澄隆の乗艦』(1577/11/24) 天正六年十月十五日(1577/11/24) 伊勢国大湊「おい、あれが小佐々の船かよ……」「あの大砲の数はなんだ。織田の倍はあるじゃないか」「何隻だ? 何隻いるんだ?」「十隻はいるぞ。何日留まるのだ? 酒屋に旅籠が繁盛するぞ!」 佐々清左衛門... 2024.04.15 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第80回 『勤王藩士、針尾九左衛門と純顕の病状』(1846/10/28) 弘化三年九月九日(1846/10/28) 玖島くしま城 幕府のオランダとの交易自由化に際し、次郎がとった積極策は尋常ではなかった。 以前から波佐見村と彼杵そのぎ村で行っていた茶の増産をさらに図り、同様に陶磁器の量産化にも取りかかった。オラン... 2024.04.14 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第634話 『織田水軍から織田海軍へ、イスパニア情報の収集』(1577/10/13) 天正六年九月二日(1577/10/13) 岐阜城「何? 小佐々から参陣の求めが来ただと?」「は、これよりイスパニアなる南蛮の国と戦をするゆえ、海軍の参陣を求めると。水軍とは呼ばず、海軍と。されど強いるものではなく、判は委ねるとのことで、その... 2024.04.13 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第79回 『藩主純の病気と隠居・後継者問題』(1846/9/16) 弘化三年七月二十六日(1846/9/16) |玖島《くしま》城「一体誰だ! 誰がそのような事を申しているのだ! いや、誰だはこの際いい。いかなる事を申しておるのじゃ!」 次郎が大村へ帰藩後、城内にて発した第一声がこれである。 この頃になると... 2024.04.13 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第78回 『捕鯨船の寄港と漁場問題』 (1846/8/26) 弘化三年七月五日(1846/8/26) 京都 <次郎左衛門> 今年初めに事業として展開を始めた捕鯨船団が帰ってきた。 8隻の65トン級の捕鯨船は船団を組み、玄界灘なだ・五島灘・角力灘すもうなだといった通常の漁場をはじめ、南シナ海や太平洋に... 2024.04.12 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第77回 『プロパンガスか都市ガスか?』(1846/8/2) 弘化三年六月十一日(1846/8/2) 大砲鋳造方 15回目の操業である。 高炉2双4炉、反射炉2双4炉による同時溶解を行った。鉄は合計7,200kgを投入し、36 ポンド砲が1 門できた。鉄湯の流動性は全ての炉が良好という訳ではなく、差... 2024.04.11 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第632話 『開戦か交渉か』織田と同盟国と北条と(1577/8/16) 天正六年|閏《うるう》七月二十五日(1577/8/16) 諫早城 <純正> 転生して15年。ようやくなんとか平和になってきたと思ったのに、上杉に北条、そしてまたスペインって。なんでみんな、戦争しに出るかなあ。 攻められないようにするために、... 2024.04.10 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第76話 『アメリカ東インド艦隊司令長官ビッドル、浦賀に入港し通商を要求する』(1846/7/29) 弘化三年六月七日(1846/7/29) <次郎左衛門> アメリカ東インド艦隊のジェームス・ビドルが、アメリカ政府(ポーク大統領)のジョージ・バンクロフト海軍長官の命をうけて浦賀に来航した。 1845年5月22日付けの指令書にはこう書かれてい... 2024.04.10 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第75話 『東彼杵工業地域と佐賀藩』(1846/4/17) 弘化三年三月二十二日(1846/4/17) 京都 <次郎左衛門> 2月に孝明天皇が践阼せんそし、俺が岩倉具視の紹介で朝廷の公家と親交を深めている頃、幕府では伊豆|韮《にら》山代官の英龍さんが、海防意見書を提出していた。 もうどこにも耀蔵はい... 2024.04.09 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第74話 『過マンガンカリウムの生成とコカインの単離』(1846/4/20) 弘化三年三月二十五日(1846/4/20) 精煉せいれん方 大村藩領内ではまだ普及していないが、次郎のまわり、いわゆる医学方と精煉方についてはメートル法(長さ・質量の単位で10進法)を浸透させていた。 正直なところ次郎はもちろんの事、他の... 2024.04.08 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第73話 『開明塾、初等部、中等部、高等部。五教館中等部、高等部』(1846/3/11) 弘化三年二月十四日(1846/3/11) 京都<次郎左衛門> 孝明天皇が即位した。 結局、20万両は大金だったし、よくよく考えればいくら幕府が関与しない『奥』の収入だとしても、西国の小藩が20万両もの大金を献上金としたなら、大騒ぎになるはず... 2024.04.07 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第629話 『雷管と蒸気機関、なんとか7年、いや5年でできないか?』(1577/6/7) 天正六年五月二十一日(1577/6/7) 諫早城 <純正>「雷か……発火剤と蒸気機関、なんとか七年いや、五年でできないか?」 俺は一貫斎と忠右衛門、そして政秀と宇田川松庵を呼んで聞いた。一貫斎は兵器関連で、大砲の規格化を成功させていて、現在... 2024.04.07 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第628話 『明とスペインの共同戦略。小佐々戦、開戦までのリミット』(1577/2/21) 天正六年二月四日(1577/2/21) マカオ(澳門)「首輔様、イスパニアの使者がお目通りを願っております」「うむ」 紫禁城にて張居正と面会し、万暦帝との謁見を済ませたフィリピン総督の使者は、定期的に明を訪れていた。今回はマカオに視察にきて... 2024.04.05 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第71話 『長崎台場と造船所。ガス灯の研究』(1846/1/26) 弘化二年十二月二十六日(1846/1/26) 玖島くしま城 弘化三年の、つまり来年の参勤交代であるが、純顕すみあきは老中首座の阿部正弘に、長崎湾と外海沿岸に台場の建設を建白する。 受理されるか却下されるかはわからないが、見積もりが必要である... 2024.04.05 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第70話 『石油は越後か? そして激動の時代へ』(1845/9/15) 弘化二年八月十四日(1845/9/15) <次郎左衛門> 先月、老中の阿部正弘が海防掛を設置した。 設置して外交と海防問題にあたらせようとしてるんだろうけど、結局根本が変わらんと何も変わらんのよね。 さて、他藩との交易の事で信之介から相談が... 2024.04.04 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第69話 『エーテルはもうできた。コカの葉からコカイン単離、局所麻酔薬をつくろう』(1845/8/21) 弘化二年七月十九日(1845/8/21) 次郎邸 <次郎左衛門> さて、製鉄のめどはたってきた。多分、あと2~3年でカノン砲が作れるだろう。その後はペクサン砲だな。それから後はいろいろあるが、元込め施条式が主流になる。 アームストロング砲だ... 2024.04.03 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
Uncategorized 第68話 『炭素鋼ドリルによる切削と口径を統一した芯金による鍛造製造』(1845/8/6) 弘化二年七月四日(1845/8/6) 長崎 イギリス船サマラン号が長崎に寄港した。 警護にあたっていた佐賀藩は、幕命にしたがい薪と水を給与し食料を与え、直正は以下を命じた。 ・藩領である伊王島、香焼島・蔭かげノ尾島(現香焼町で陸続き)、高島... 2024.04.02 Uncategorized
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第67話 『大村藩、全国に先駆け、種痘を推奨す(コレラ・麻疹・天然痘撲滅へ!)』(1845/6/18) 弘化二年五月十四日(1845/6/18) 次郎邸 <次郎左衛門>「これ、御家老様はお忙しいのだ! お手を煩わせるでない! 申し訳ありませぬ御家老様! なにぶんまだ子供ゆえ、お許しいただきたく存じます」「ははははは! よいのです俊達先生。子ど... 2024.04.01 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第66話 『一度目の試射』(1845/5/23) 弘化二年四月十八日(1845/5/23) 玖島くしま城下 <次郎左衛門>「お前様、もう、よいのではありませんか……。わたくしはもう、構いませんよ」「え? 何が?」どうしたんだ? 静。怒っているようには……見えないけど……んん?「何が、ではあ... 2024.03.31 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第65話 『もう一つの高炉と石炭乾留、そして実際に冷蔵庫をつくる!』(1845/4/18) 弘化二年三月十二日(1845/4/18) 江戸城「やはり長崎に向かわせるべきでしょう」「いやいや、ここでさらに長崎へ向かわせれば、異国の心証も悪くなり申そう」「なに故に異国の顔色を窺うかがうのですか? 漂流民の救助の礼を述べ、薪水しんすい食... 2024.03.30 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
Uncategorized 第64話 『アルコール⇒エタノール⇒エーテル⇒麻酔と冷蔵庫!』(1845/3/29) 弘化二年二月二十二日(1845/3/29) 江戸城 史実どおり、水野忠邦はさしたる成果を上げることなく老中を辞任した。 やった事といえば、鳥居耀蔵を失脚させた事くらいだ。 土井|利位《としつら》は自ら老中を辞任している。ともかく、一連の関... 2024.03.29 Uncategorized
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第63話 『斉昭の蟄居が解かれ、秀才、大村に集う』(1845/1/4) 天保十五年十一月二十六日(1845/1/4) 玖島城下「次郎殿、いや、失礼いたしました御家老様。これはまた、勇ましい限りにございますな」「先生、どうか、どうか以前のように次郎とお呼びください」「ははは。そうは言っても難しゅうござるな。何と言... 2024.03.28 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第622話 『織田家の聖アルメイダ大学卒業生と、在諫早大学生』 (1575/10/17) 天正四年九月十四日(1575/10/17) 岐阜城 6年前の永禄十二年に小佐々領へ向かった留学生のうち、大学の部の9名は卒業し、2年前に帰ってきていた。信長の命で『岐阜大学』を設立したのだ。 また彼らは、織田領内では小学・中学・高校という教... 2024.03.28 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第620話 『朝鮮貿易拡大と女真族への援助』(1575/4/21) 天正四年三月十一日(1575/4/21) 対馬の宗氏を介した李氏朝鮮との貿易も、ここにきて様子が変わってきていた。ずいぶん前に対馬の宗氏と五島の宇久氏は純正に服属し、その交易権を委譲していたのだ。 当初より純正は積極的に明を除く諸外国と交... 2024.03.25 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第60話 『塩の製造とミニエー銃とドライゼ銃』(1844/4/29) 天保十五年三月十二日(1844/4/29) 玖島くしま城下 <次郎左衛門> 俺は大砲と同時進行で、小銃の開発製造を進めていた。2年前の天保十二年に管打ち式のゲベール銃が完成した後、すぐにミニエー銃の開発に移っていたのだ。 しかし、原理はわか... 2024.03.25 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第58話 『精錬方より火術方分離、専門分野に特化する』(1843/11/4) 天保十四年閏うるう九月十三日(1843/11/4) <次郎左衛門>前から考えていて、実行に移した事がある。信之介の負担を軽くすることだ。現代でも言える事だけど、なんでも自分でやろうとするとパンクする。部下に任せて指導管理する方が労力も少なく... 2024.03.23 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第617話 対イスパニア戦略(1575/2/20) 天正四年一月十日(1575/2/20) 諫早城「さてみんな、国内においてはおおよそ平和になった。奥州では大道寺家が同盟に加わり、北条の動きも抑えた。他の大名は参加の答えは来ていないが、敵対もせぬであろう。佐竹と宇都宮は知っての通りだ」 純正... 2024.03.22 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第57話 『土地豊穣にして百穀能く実り~なかんずく真珠をもって当領第一の名産とす』(1843/7/14) 天保十四年六月十七日(1843/7/14) 玖島くしま城 約150年前、元禄十年(1697)の藩の収入は銀561貫833匁もんめ8分6厘りん。約8,642両であった。その当時は年貢米としての収入が、約6,500両で7割以上を占めていたのだ... 2024.03.22 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第56話 『佐久間象山に知己を得、大村に帰っては洋式帆走捕鯨船の完成』(1842/12/17~1843/5/16) 天保十三年十一月十六日(1842/12/17) 江戸 某所「だからな、まずもってこの日本の沿岸部、主要な港に防衛のための砲台を据え置かねばならぬ」「なるほど」 居酒屋の片隅で、数人の同僚なのか部下なのかわからない男達を前に語っている男がいた... 2024.03.21 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第55話 『斉昭の説得と幕閣の懐柔』(1842/12/12) 天保十三年十一月十一日(1842/12/12) 江戸 水戸藩邸「なに? 勝てぬと申すか?」 斉昭は目をぎょろりと見開き、次郎を見据えた。次郎は内心では心臓が張り裂けそうだったが、ギリギリで抑えた。「……勝てぬ、とは申しませぬが、難かたしかと... 2024.03.20 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第54話 『幕閣と御三家と四賢侯と、諸々を使って高野長英恩赦大作戦』(1842/12/12) 天保十三年十一月十一日(1842/12/12) 江戸 水戸藩邸「ふふふ。そう畏まらずとも良い。礼をわきまえ接する者は、貴賤きせんを問わずに話を聞き、よいと思えば取り入れる。それがわしの流儀であり、いまのこの世に要るものだと考えておる」水戸藩... 2024.03.19 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第611話 小田原評定ならぬ小田原決定(1574/9/29) 天正三年九月十五日(1574/9/29) 小田原城小田原城は、戦国時代最大級の全長9kmにおよぶ総構えが有名だが、この時にはまだ完成していない。秀吉が行った天正十八年(1590)の小田原侵攻に備えるために構築されたのだ。上杉謙信の小田原城包... 2024.03.16 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第49話 『長与俊達と尾上一之進。西洋医学は大村から花開く』 天保十三年一月二十五日(1842/3/6) 砂鉄と鉄鉱石をどう調達するのかに関しては協議を続けるとして、再度入念に領内を調査することとなった。 次郎が帰宅した際にお里が領内の他の候補地を教えてくれた事と、編纂へんさん途中の大村郷村記を再度見... 2024.03.14 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第608話 織田海軍と小佐々海軍(1574/9/16) 天正三年九月二日(1574/9/16)志摩国 小佐々海軍連合艦隊は、深沢勝行大将の指揮の下、航行訓練もかねて8月3日に佐世保湊を出港した。 六分儀を製作し、誤差の少ない時計を完成させたとしても、まだ完全な日本近海の海図はない。 したがっ... 2024.03.13 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第48話 『耐火レンガの確保と高炉ならびに反射炉の試作炉製造へ』 天保十三年一月十五日(1842/2/24) |玖島《くしま》城「おお次郎か。こたびはいかがした?」 第11代大村藩主、大村純顕は相変わらずにこやかな顔で挨拶をする。「は。こたびは鉄を産する高炉と、その鉄をより強きものにする反射炉の建造にかか... 2024.03.13 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第607話 連合艦隊司令長官 深沢勝行(1574/8/18) 天正三年八月二日(1574/8/18)小佐々城新たに編成された第四、第五艦隊の陣容は以下のとおりである。■第4艦隊(呉) 連合艦隊司令長官 深沢勝行大将 第4艦隊司令長官 佐々清左衛門加雲中将第41戦列戦隊(41bd) 74門戦列艦 富士(... 2024.03.12 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第46話 『雷汞(らいこう)の生産成功と銃の進化』 天保十二年五月一日(1841/6/19) 精錬方研究所 ちょうど調練の観閲が終わるタイミングで信之介が報告にきたものだから、次郎はすぐに純|顕《あき》に退座する旨を伝え、研究所に急いでやってきた。「さすがだな信之介、信じていたぞ(2年遅れだ... 2024.03.11 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第606話 新型戦列艦の就役と艦隊編成(1574/8/17) 天正三年八月一日(1574/8/17)小佐々城 一室 小佐々家は本家と中浦小佐々家、そして松島小佐々家の三家がある。 純正が本家の家督を継ぐ前から分かれてはいたのだが、11年前の永禄六年、葛の峠の戦いで本家の世継ぎと分家の当主二人が全て討死... 2024.03.11 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第45話 『江戸参府と洋式調練ならびに秋帆の徳丸原演習』(1841/6/19) 天保十二年五月一日(1841/6/19) |玖島《くしま》城南 久原調練場 天保十一年度の参勤交代を終え、大村純|顕《あき》は藩に戻ってきていた。今回の参府には次郎は願い出て同行はしていない。 もともと大村藩は他藩に比べて長崎警護の任で江戸... 2024.03.10 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第44話 『高島秋帆、西洋軍備についての意見を上書』(1840/10/5) 天保十一年九月十日(1840/10/5) ~前略~ 唐国に而しかしてエゲレス人に無理非道之事共有之候所のことともにありのそうろうところよりエゲレス国より唐国へ師を出し、エゲレス国は勿論、カアプデホプ(アフリカ州之内)及び印度エゲレス国之領地... 2024.03.09 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く