大砲

第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第451話 吉田郡山城にて、一体何を拠所とするのか?

元亀二年 四月八日   三河方面の山県・秋山の別働隊と、遠江の信玄本隊からなる武田の西上軍は、服属を願い出てきた将兵や降伏した城の兵をあわせると、七千人あまり増加していた。  三河では奥三河の山家三方衆、遠江では北遠江の天野景貫らをはじめと...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第449話 御教書発給と将軍義昭の御内書疑惑

元亀二年 三月十一日 諫早城  発 純久 宛 近衛中将  秘メ ◯三◯三 信玄 兵越峠ヨリ 遠江 入レリ 山県 秋山 奧三河 侵攻セリ 徳川 浜松ニテ 籠城 織田ノ 援軍 待テリ 秘メ ◯三◯六 「直茂よ、弾正忠殿はいま、どのあたりであろう...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第445話 元亀二年と遠洋航海、バンテン王国より東へ。

元亀二年 元旦 諫早城  元旦の年賀の挨拶には、年々増加の一途をたどる来賓の数に対応するため建てられた、巨大な迎賓館が使用された。100人や200人ではない。  純正はまず、午前中を空け、家族や親族との対面に時間を割いた。父親はいつまでたっ...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第440話 純正から延暦寺への手紙

元亀元年 十二月七日 諫早城  天台座主にして金蓮院准后様(比叡山延暦寺大僧正)  拝啓 寒さを感じる霜月の候、准三后様におかれましては、ご自愛いただきたく存じたてまつり候。  初めての文ならびに突如としての送文と相成りますが、何卒お許し願...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第436話 純正、孫子の兵法を説く

元亀元年 十一月二十三日 伊予 湯築城  「寒いっ! 無理! 絶対無理! なんだよこれ! 氷点下じゃねえか!」  秀政が聞いたら驚くような言葉だが、温度計自体はずいぶん前に純正のアイデアで作っている。水に食紅で色をつけた温度計だ。  しかし...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第428話 京都大使館にて信長と純正と純久と、そして佐吉

元亀元年 十一月十五日 京都大使館 「そうか、そこまできたか。まったく、あの公方ときたら、こちらが何も言わぬのを良い事に」  と信長。 「どうされるのですか」  短く返事をする純正。 「こうなれば、事と次第によっては所司代を辞任されたほうが...
新たなる戦乱の幕開け

第421話 毛利の両川、吉川元春と小早川隆景

元亀元年 十月七日 吉田郡山城   「なんだ、どうするのだ?」 「それは、右衛門督様のお心次第にございます」  意味深な発言で言葉を濁す秀安であったが、輝元の歓心を買うのには十分であった。 「右衛門督様がこのまま小佐々の軍門に降り、独立独歩...
新たなる戦乱の幕開け

第417話 浦上宗景の戦略と宇喜多直家の運命

元亀元年 十月一日 諫早城  発 純久 宛 総司令部  秘メ 公方様 各地ノ大名へ 書状ヲ送レリ マタ 本願寺ヨリ 幕府ヘ 長島ノ戦 和睦ノ 調停 要請アリ ト 認ム。  マタ 浅井ノ 軍勢ハ 丹後ヲ 順当二 制シテイル 模様 秘メ  和睦...
新たなる戦乱の幕開け

第414話 宇田川松庵のボイルの法則

元亀元年 九月二十日 肥前   昨年の永禄十二年十月に、太田和忠右衛門藤政と源五郎秀政が水銀による大気圧の発見、ポンプによる真空の作成や空気圧の原理を実験で立証した。  その後、宇田川松庵も忠右衛門と源五郎秀政の実験を参考にして、大学の研修...
新たなる戦乱の幕開け

第413話 元亀元年の浦上宗景への詰問状

元亀元年 九月十五日 諫早城 「殿、大使館より定時通信にございます」  京都大使館に配属されている情報省の職員(忍び)から定時報告があった。  京都~堺湊、阿波湊~土佐宿毛湊、豊後佐伯湊~肥前諫早城間はすでに街道が整備されており、駅馬車も走...
新たなる戦乱の幕開け

第409話 歴史の改変は歴史を縮め、信長包囲網を変えた

元亀元年 八月末  史実における信長包囲網は3回に分けて展開されるが、そのうちの第一次が終了した。しかも小佐々純正の存在が、その参加勢力との戦いの推移に大きく影響を及ぼしたのだ。  まず第一に、純正の助言を受けた浅井長政が勢力を拡張し、信長...
新たなる戦乱の幕開け

第408話 織田信忠と留学生の夏休み

元亀元年 七月二日 岐阜城 「まったく戦になりませぬ」  岐阜城の居室で信長と話しているのは、嫡男の勘九郎信忠である。 「ほう、どのように違うのだ」 「は、われらが戦をする際は、まず斥候を出して相手の動きを探ります。籠城するのか野戦なのか、...
新たなる戦乱の幕開け

第405話 元亀元年度 小佐々家定例閣僚ならびに理事会

元亀元年 六月十日 諫早城  「次に大蔵省だが、弥市、なにかあるか」 「は、それでは申し上げます。歳入と歳出に関しまして、領国の拡大にともない、年貢米の徴収が増え、歳入は増加しております」  うむ、と純正。 「しかしながら、歳入増加の要因の...
新たなる戦乱の幕開け

第399話 受け入れるか?三好への降伏条件と気球

元亀元年 五月十二日  将軍義昭からの和議の要請は、大使館の純久を通じてすぐに純正へ伝えられた。  臣小佐々弾正大弼純正、公方様の御命により、三好長逸、三好宗渭、岩成友通との戦を和議にて収め候。  しかるにこの合戦、公方様の三好を討たんとの...
新たなる戦乱の幕開け

第395話 ポルトガル大艦隊と彼我の戦力差を考える

元亀元年 三月  5万の大軍で越前に攻め入った織田軍は、田植え前という短期間ではあるが、当初一向一揆と織田・浅井軍で挟撃する予定であった。  しかしここで、織田・浅井連合軍(以下連合軍)にとって予想外の事が起きたのだ。  一揆衆が撤退した。...
新たなる戦乱の幕開け

第392話 三好三人衆と浅井長政

元亀元年 一月十六日 京都 妙覚寺  信長の前には、光秀と秀吉、そして滝川一益の3人が並んで座っていた。光秀は言葉には出さないが、明らかに不満げである。  昨年の6月に光秀と秀吉、そして滝川一益に小佐々の件について意見を聞き、一益にいたって...
新たなる戦乱の幕開け

第389話 西園寺公広と土居清良

永禄十二年 十二月二十八日 諫早城  十二月十日に宇都宮豊綱の造反並びに職務怠慢が公になり追放された。  その後引き続き長谷口から南の黒瀬城へ向かう街道は封鎖され、南の板島城から北へむかう吉田口、東の三滝城からの土居口も同様に完全に塞がれた...
西国の動乱、まだ止まぬ

第383話 鎮西平定ナレドモ四国ハ西園寺ガ残リケリ

永禄十二年 十二月二日 丑一つ刻(0100)諫早城  隣国に攻められたり飢饉の発生や疫病など、一刻をあらそう場合は、深夜であれ純正の元には緊急通信が入ってくる。迅速な対応が求められるからだ。  発 石宗衆 宛 総司 秘メ ※島津義虎謀反 東...
西国の動乱、まだ止まぬ

第376話 かかった火の粉がいつの間にか四百万石②

永禄十二年 十一月十六日 諫早城 「そして日の本に戻るが、伊予は、いましばらくかかりそうじゃ。西園寺が、ふふふ、まあ、なんというか、塹壕とはな」 「ざん、ごう……? にございますか?」  龍造寺純家が質問する。純家は一門だから参加しているの...
西国の動乱、まだ止まぬ

第375話 かかった火の粉がいつの間にか四百万石

永禄十二年 十一月十六日 諫早城  純正は各方面から届けられる書状や通信文書を読みながら、定例会議を開いて今後の対策を考えていた。  空閑三河守、藤原千方(親)、鍋島直茂、尾和谷弥三郎、佐志方庄兵衛の五人が傍らにいる。そして閣僚の面々。 「...
西国の動乱、まだ止まぬ

第367話 土佐安芸郡一揆③独立、なるか?

永禄十二年 十一月十日 土佐 安芸郡 安芸城 「殿、これからどうなさいますか」  家老であった黒岩越前守の息子、黒岩掃部(30)である。 「若と言われ続けてきて、いきなり殿は慣れぬな」 「は、しかし安芸家の復興のためには慣れていただかなくて...
西国の動乱、まだ止まぬ

第362話 vs.スペイン②サラゴサ条約とポルトガルとの連合

永禄十二年 十一月一日 諫早城  純正の誤算が二つあった。それはスペイン軍の兵力の過小評価と、友好条約を結んだ勢力が、各地域の主力の王ではなかった事だ。  スペイン軍の兵力は三百、多くても五百程度だと予想していた。  多くても五百なら、三千...
西国の動乱、まだ止まぬ

第353話 予土戦役、黒瀬城攻防戦①恐るべき元黒瀬七城と新しき防衛戦法

永禄十二年 十月二十三日 伊予南西部 宇和郡   伊予の国人の調略は順調に進んでいたものの、西園寺の攻略が遅々として進んでいなかった。  宗麟の本隊は宿毛城から伊予に入った。  別働隊は鷲が森城より伊予に入っていたのだが、敵の防御が妙だった...
西国の動乱、まだ止まぬ

第352話 第六天魔王信長と純久

永禄十二年(1569年) 十月二十三日 京都大使館  島津が小佐々に敗れ、条約を結んでから十日後。大使館の大使執務室では、純久が書類の山に埋もれながら仕事をしていた。  以前純正に願いでて、検非違使と所司代の人員を増やす事ができたのだが、ま...
西国の動乱、まだ止まぬ

第350話 息子織田勘九郎信忠より父である織田弾正忠信長への手紙

永禄十二年 十月 岐阜城  父上、勘九郎(信忠)が筆を取りまする。  小佐々家中の新造の船ガレオンなるものにて薩摩へ向かいて、弾正大弼様の戦を見届け奉るという、光栄の任を受け候えど、我が身は合戦の見届け役に過ぎず、合戦への介入は一切ないと契...
肥薩戦争と四国戦役

第346話 九州平定セン、然レドモ先ハ尚長シ……。

十月十九日 巳二つ刻(0930) 日向国紫波洲崎村(宮崎市折生迫)   三人が全員そろうまで、四日かかった。伊東祐青は自領内での開催もあって、通達が届くのは一番遅かったが、十六日に紫波洲崎城へ挨拶にきていた。  純正は城内に案内され城で過ご...
肥薩戦争と四国戦役

第343話 肥薩戦争⑫無条件降伏か滅亡か 四百年の名門島津家の危機

永禄十二年(1569) 十月十三日 巳の三つ刻(1000) 内城沖 金剛丸  「それで始めましょうか」  外務大臣の利三郎が話を進めようとする。小佐々側は純正と利三郎、鍋島直茂に尾和谷弥三郎、佐志方庄兵衛である。  島津側は義久に義弘、歳久...
対島津戦略と台湾領有へ

第289話 従四位上検非違使別当叙任と将軍義昭と信長②

永禄十二年 四月 京都 信長の滞陣先 妙覚寺 「久しいな弾正大弼殿、いや、様の方がいいかな。息災であったか。ああそうだ、どうだ、五人は? 三月のはじめには着いておるだろう?」  相変わらずだなこの人は、と思いつつ純正は答えた。 「ありがとう...
肥前王 源朝臣小佐々弾正大弼純正

第202話 小佐々城

開戦二日目 子の三つ刻(0:00) 小佐々純正 「申し上げます! 毛利領国境信号所より信号あり」  発 杉長良 宛 弾正大弼  メ 盟ト 松山城救援 求ム メ 午三つ刻(12:00)  豊前松山城からの救援要請が来た。もうすでに全軍に届いて...
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第190話 工部省筆頭技術者 鬼才 国友一貫斎

永禄十一年 七月 工部省 技術研修室 国友一貫斎(いっかんさい)    わしの名は二代目国友一貫斎。  小佐々家工部省、技術開発局の筆頭技術者だ。もう三十前だが結婚もせず(やかましいわ!)、研究一筋で独身を貫いている。  むかし、といっても...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第162話 先ず隗より始めよ 小代実忠と同田貫

永禄十年 十一月 北肥後 小代城 岡甚右衛門 「そんなに! そんなに買っていただけるのですか?」  小代実忠どのは驚いている。  同田貫は身幅が厚く反りが浅い刀身の刀で、余計な装飾のない、美麗さより実用本位の刀である。  折れず曲がらず、そ...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第161話 第二回練習艦隊 琉球編

永禄十年 十一月 琉球国 那覇湊 籠手田安経  それにしても、心地よい。わかっていたが、さすが南国だ。十一月なのに寒くない。  前回の親書のおかげで問題なく那覇港に入港できた。  しかし前にも感じたが、なんだか活気がない。殿から聞いていた那...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第155話 トーレスとマカオ市長とインド総督と

永禄十年 十月 小佐々城 小佐々弾正大弼純正  東南アジアとインド洋、そしてアフリカ東岸・西岸の航行の自由を確保するために、有力者のお墨付きが必要だ。  トーレスとは久しぶりに合う。以前は豊後府内を根拠地に布教をしていたが、今年の始めに居を...
5強まであと7,000石(現在36,824石)

第89話 龍造寺隆信と鍋島直茂

永禄七年 四月 佐賀龍造寺城 龍造寺隆信 「直茂よ、やっと落ちたの」 「はは」  肥前中野城に籠もっていた少弐政興を降したのだ。 「少弐め。滅んだのだから大人しくしておればいいものを、大友なんぞに担がれおって」  少弐政興は大友氏によって擁...
5強まであと7,000石(現在36,824石)

第86話 あれ? なんか小さくない? 

喜び勇んで見てみたら……なんか小さい。  南蛮船の来航にあわせて馬を頼んでいたのに、予想より一回りから二回り弱かな?   それでも、大串の牧場でみた馬より一回り大きい。140cm~150cmくらいだ。  うん、どうした? 何かの手違いか? ...
5強まであと7,000石(現在36,824石)

第85話 省庁再編と永禄七年度予算会議 

随分遅くなったが、それぞれの役割分担と業務効率を上げる為に、省庁再編を行った。  あわせて永禄七年度の予算会議を実施。  領地も増えたし、再度の見直しが必要だったからね。予算会議は毎年行い、追加・補正予算は都度実施する。  当主   小佐々...
5強まであと7,000石(現在36,824石)

第84話 マカオから、宝の山が届いた。

マカオから第二便が到着した。  情報収集のための資料爆買いに時間がかかったので到着が遅れたが、膨大な量の本が集められた。  南蛮技術がもてはやされるが、産業革命の礎となった発明は、中国発なのだ。なので丸パクリする。そこから技術革新だ。  マ...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第79話 数字は苦手なんだけどな、文系です。

改めて、周辺の勢力図と領内の状況を分析する。  言うまでもないが、最大の勢力は龍造寺だ。  基肄郡、養父郡、三根郡、神埼郡、小城郡を治めて二十万石。それに加えて従属の江上氏が約九万石だ。  次に有馬。衰えたとは言え、直轄地で六万七千石。  ...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第77話 艦上にて籠手田安経と日高資

条約締結の手続きが粛々と行われている頃、政忠は招待した松浦党四氏の代表と歓談していた。波多氏は、当主が元服したとはいえ若いので、代表の家老日高資が来ている。  伊万里氏は当主の伊万里純すみ、志佐氏は当主の志佐純昌だ。有田氏は史実では随分前か...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第66話 激突!佐世保湾海戦②

平戸松浦水軍 旗艦 艦上 松浦隆信 「申し上げます! 南東の方角、南蛮船がこちらに向かっています。その数三!」 「南蛮船だと?」  わしは遠眼鏡を出して覗き込む。たしかに南蛮の船だ。なんの用だ? この湾の港で貿易しているところなどないぞ。 ...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第61話 月二千貫と、その都度必要経費。そしてやっとできた。

永禄五年 十二月 沢森城  七月に技術部に指示書として出していた、フリントロック式のマスケット銃が完成した。  毎月二千貫、必要経費で出していた甲斐はある。もちろん二千貫の技術部経費はこれだけのためではないのだが、なるべく急いで、と伝えてい...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第60話 旗艦 コメーソ・ダ・ゴーリャ号と観艦・観閲式

感無量、で、ある。  映えある我が沢森海軍と陸軍の初観艦式・観閲式だ。  本当は、十隻二十隻……百隻二百隻と、無敵艦隊をつくりたかったが、いかんせん……(中二病? いやこれは違うか)  なんとなくポルトガル語で命名。(栄光の始まり)号。映え...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第59話 マカオからの貿易船

永禄五年 十一月 沢森城  来た! きたきたきたきたきた~! ! 待望の船がきた! ! !  実はマカオとの定期便に頼んでいた。  その①フランキ砲  これはもう絶対。平戸松浦も所有しているため、同数以上もしくは高性能の大砲が必要だったから...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第52話 脅威の、驚異の、二万四千貫文。

堺から鉄砲鍛冶職人と、薩摩から造船職人を招致して、軍船、鉄砲、大砲の国産化を試みている。鉄砲は有馬より早く、そして有馬の追随を許さない様な品質と、生産量を築きあげよう。  その視察も含めて、今日は忠右衛門管轄下の技術街に来ている。面高郷全域...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第51話 永禄遣欧使節団、渡海する。

同年 五月    ついに! ついに決まった! 横瀬浦開港! 史実より三ヶ月早い開港である。豊後から布教長トーレスが大友宗麟の書簡をもって横瀬浦へ到着。トーレス自身が書簡を持ってきた事が大きい。  やった! 薩摩に勝った! !  俺は不死身で...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第50話 横瀬港の整備と石原岳堡塁

豊後に忍ばせてあった石宗衆から報告があった。  大友宗麟が横瀬浦への誘致に前向きらしい。いいニュースだ! 石宗衆の報告は定期的に千方に集められ、俺に伝わる。  正式に抱えて以来、資金の援助は惜しんでいない。各大名の城下町はもちろん、京大阪は...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第36話 針尾伊賀守の苛立ち

同年 七月  驚いた。まさか本当に、こんなに早く利益を出すとは。  最高級の椿油を五島から仕入れて作ったので、原価が十倍に跳ね上がった。しかし、売価も跳ね上がったので、利益も当然あがる。 (椿、栽培しよう♪多分ほぼ全国域で育つから問題ないは...
歴史改変は悪だけど、死ぬのはいやです。

第10話 674石のしょぼ領主

親父と話をしに行く前に、いろいろと整理しておこう。    状況を分析し、最善の提案をして領内を豊かにしなくてはならないからだ。舐められないためには武力が必要。    しかしそのためには、鉄砲や弾薬、大砲はもちろん、人員も必要だ。戦のための食...
歴史改変は悪だけど、死ぬのはいやです。

第4話 宮の前事件と平戸の南蛮船〜永禄4年の謎に迫る〜

永禄4年4月 沢森城 自室にて   ※宮の前事件※  永禄四年(1561年)八月、長崎県平戸(以降平戸と記述)に停泊中の、ポルトガル船のフェルナン・デ・ソーザ船長と16名の乗組員が平戸港宮前で殺害された事件。  多分、商取引のトラブルが原因...
年表・統治機構

1566年~1570年(忘備録)

1566年(永禄九年) 1月 小佐々領 人口十二万人 石高 十八万三千七百五十二石 波多家 十四箇条の定めにより保護国化 2月 沢森家 第三子 吉法師誕生 第四子 愛姫誕生 3月 海軍伝習所 第一期生卒業 計百二十八名(松浦郡十六名・彼杵郡...