木炭

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第69話 『エーテルはもうできた。コカの葉からコカイン単離、局所麻酔薬をつくろう』(1845/8/21) 

弘化二年七月十九日(1845/8/21) 次郎邸 <次郎左衛門>  さて、製鉄のめどはたってきた。多分、あと2~3年でカノン砲が作れるだろう。その後はペクサン砲だな。それから後はいろいろあるが、元込め施条式が主流になる。  アームストロング...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第61話 『徳川斉昭の謹慎とおイネ道中に適塾留学生』(1844/6/21) 

天保十五年五月六日(1844/6/21)   一之進がおイネを探して二宮敬作と出会い、なりゆきで診療所の手伝いをしていたころ、フランス船アルクメール号が那覇に入港し、通商を求めていた。  モリソン号事件に続きイギリス船サマラン号、そしてフラ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第48話 『耐火レンガの確保と高炉ならびに反射炉の試作炉製造へ』

天保十三年一月十五日(1842/2/24) |玖島《くしま》城 「おお次郎か。こたびはいかがした?」  第11代大村藩主、大村純顕は相変わらずにこやかな顔で挨拶をする。 「は。こたびは鉄を産する高炉と、その鉄をより強きものにする反射炉の建造...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第35話 『耐火レンガと佐賀藩・唐津百姓一揆』(1839/09/26)

天保十年八月十九日(1839/09/26) 波佐見  奥村|嘉十《かじゅう》は近隣の炭焼き職人の中でも、良質の炭をつくるという職人を集めて話をしていた。 「今日集まってもらったのは、御家老様からの命により、木炭に代わる石炭の純なるものを造る...
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え

第583話 シリコン含有率の高い鉄と垂直型ドリルによる大砲の規格化

天正元年(1572)十月五日 諫早城   下越においては、謙信にとって僥倖ぎょうこうとも言える状況であった。  本庄城、鳥坂城、新発田城の奪還後に膠着こうちゃく状態になり、伊達・蘆名両軍も防衛陣地を下げて抵抗していたのだが、伊達領の北にある...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第11話 『まずは太田和村だけでの先行製造と、リスク分散で他の産業も考える』(1837/3/16)

天保八年 二月十日(1837/3/16) 太田和村 次郎  灰の原価計算をするのを忘れていたけど、木炭から灰汁を作るとしても@0.7文だったので一文と計算した。  灰の原価、油の原価、そして製造の人件費を入れて@30文だ。  問題は海藻と貝...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第5話 『そもそも弱小五万石の大村藩が、隣の佐賀藩三十五万石に勝てるのか?』(1837/1/9) 

天保七年 十二月三日(1837/1/9) 明け六つ半(0710) 玖島城下 旅籠  酒は飲んだが、なぜか早起きできる日があるのは前世とかわらない。  酒の相性が良かったのかつまみが良かったのか、頭痛はない。不思議だ。ともあれ空が明るくなる前...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第429話 西国騒乱!?史上最悪の兄弟喧嘩。完膚なきまでに叩きのめされる。

元亀元年 十一月十五日 吉田郡山城 「本気で呑むというのか、隆景」  諫早城で純正との会談を終えて戻ってきた隆景は、輝元と元春、ならびに恵瓊ほか数人の重臣にその内容を告げた。  小佐々と四分六(毛利が四:感覚的な表現)の同盟を結ぶことを提案...
新たなる戦乱の幕開け

第385話 1568年のポルトガルとフリントロック銃

遡ること一年、1568年8月 リスボン王宮  永禄十年(1567年)に派遣した第六回遣欧留学生の代表者が、ポルトガル国王セバスティアン一世に謁見した。  セバスティアン一世にとっては、日本人の留学生の使者に会うのは六回目であるが、滞在してい...
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第190話 工部省筆頭技術者 鬼才 国友一貫斎

永禄十一年 七月 工部省 技術研修室 国友一貫斎(いっかんさい)    わしの名は二代目国友一貫斎。  小佐々家工部省、技術開発局の筆頭技術者だ。もう三十前だが結婚もせず(やかましいわ!)、研究一筋で独身を貫いている。  むかし、といっても...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第59話 マカオからの貿易船

永禄五年 十一月 沢森城  来た! きたきたきたきたきた~! ! 待望の船がきた! ! !  実はマカオとの定期便に頼んでいた。  その①フランキ砲  これはもう絶対。平戸松浦も所有しているため、同数以上もしくは高性能の大砲が必要だったから...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第53話 くそ親父バカ親父アホ親父!

永禄五年 七月 沢森城 膨大な出費に目がくらみながら、道喜と弥市を前にして、頭をひねる。ガレオン船一隻つくるのに相当金かかるな。増収増益しないといけない。 問題は、どこから捻出するかだ。 「道喜よ。今のしゃぼんの販売量は今後も維持できるか?...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第49話 ルイス・アルメイダ IN 横瀬浦

永禄五年 四月末 横瀬浦  来た! きたきたきたきたきた! ! !  史実より、3ヶ月早い! 横瀬浦にルイス・デ・アルメイダが到着した。いわゆる下見? なんだろうか。で、文献通りその数日前から船も停泊している。  この時のために、できる限り...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第45話 石炭の使い道

薪……焚き火、釜、暖炉……お湯を沸かす、製塩、料理、暖房。    木炭……こたつ(! 寒い! なんで作らなかったんだ? 即作ろう)。炭火焼き?    石炭……燃料。製鉄、蒸気船? 製鉄に蒸気船もまだまだ先の先。うーん、あ、豆炭とか煉炭って…...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第42話 永禄四年末評定 十年戦略策定と短期目標

永禄四年十二月 沢森城 沢森政忠  年末を迎えるにあたって、家臣を一堂に集めて評定を行った。今後は定期的に行おう。  当主 沢森政忠  親族衆  筆頭 沢森政種(父)  親族衆 外交方 沢森政直(次男・政忠の叔父)  親族衆 殖産・技術方 ...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第40話 製塩事業部、倒産?

忠右衛門の声に耳を疑った。だって、塩だよ塩。原価ゼロの。0だよ。そして専売商品で貴重で、瀬戸内海にはいくつも! 塩で財をなした豪商がいたはず。  そして何より、この当時の製塩法より生産量も人件費も、すべてにおいて優れているはずなんだ。コスト...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第34話 硝石としいたけは長ーい目でみよう。

一度、初心に返ってどんな産業が可能で儲かるか、できるだけ考えてみよう。まずはそれからだ。  ■山(農業)  ・菜の花(菜種油と食用、ビタミンC……南蛮船に売る壊血病予防)    ・小麦から小麦粉でパンを作る。……食用とパンくずを消しゴムに。...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第30話 灰も油も絶対数が全く足りない。

足りない足りない足りない。まあああったく足りない。  現状で並行してやっている事といえば、陸路では中浦-多比良と横瀬-川内の関所の廃止。(EUみたいな感じ?)  商人の往来を増やすためだが、小佐々とは寄り親寄り子に近い存在。関銭はもともとな...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第28話 神ばあ②(←手抜きタイトル!)

さあ、だんだん具体的になってきた。  菜種油と灰汁のせっけんは城内でまず作って、うまくできたら量産しよう。量と種類でどう変わるのか? 多分、菜種以外にえごま油、イワシ油、鯨油、牛脂……。  種類を変えたら性能も変わった気がする。あとは、香り...
年表・統治機構

1566年~1570年(忘備録)

1566年(永禄九年) 1月 小佐々領 人口十二万人 石高 十八万三千七百五十二石 波多家 十四箇条の定めにより保護国化 2月 沢森家 第三子 吉法師誕生 第四子 愛姫誕生 3月 海軍伝習所 第一期生卒業 計百二十八名(松浦郡十六名・彼杵郡...
年表・統治機構

1561年~1565年(忘備録)

1561年(永禄四年) 4月  転生 蠣浦の海戦 5月 石けんの製造・販売開始 鉛筆の研究製造開始 綿花増産計画(同時にふとん製造) 硝石製造の研究開始 「ナタ目」法による椎茸試験栽培 同「種駒」式栽培研究開始 切り干し大根の生産製造・研究...