緊迫の極東と、より東へ 第504話 加越同盟と越前の未来 天正元年(元亀三年・1572年) 二月六日 「敵大軍なれども われに地の利あり 心配に及ばず 一乗谷で 督戦 あれ」 一乗谷にあって全体を指揮していた義景のもとに、巳の一つ刻(09:00)に戦端が開かれたとの一報が入ったのは申一つ刻(12... 2023.12.03 緊迫の極東と、より東へ
西国の動乱、まだ止まぬ 第382話 永禄十二年 十二月一日 庄内の乱、東郷の乱。 永禄十二年 十二月一日 巳の一つ刻(0900)薩摩 薩州島津家当主、※島津義虎が動いた。 南下して、二十年も抗争を続けてきた東郷氏の旧領を攻めたのだ。 東郷氏は渋谷一族の分家で、祁答院氏や入来院氏とともに島津家と戦ってきたが、すでにす... 2023.08.27 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第378話 長宗我部元親の決断と明智光秀の苦悩、織田信長の構想 永禄十二年 十一月十七日 岡豊城 「どうであった、親貞、親泰」 岡豊城の評定の間で、長宗我部元親は人払いをして三人だけで話す。近習もいない。 「どうもこうもありませぬ。まったく話になりませぬ」。 そう話すのは元親の弟で次兄である吉良親貞... 2023.08.24 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第367話 土佐安芸郡一揆③独立、なるか? 永禄十二年 十一月十日 土佐 安芸郡 安芸城 「殿、これからどうなさいますか」 家老であった黒岩越前守の息子、黒岩掃部(30)である。 「若と言われ続けてきて、いきなり殿は慣れぬな」 「は、しかし安芸家の復興のためには慣れていただかなくて... 2023.08.18 西国の動乱、まだ止まぬ