小佐々どの

北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第162話 先ず隗より始めよ 小代実忠と同田貫

永禄十年 十一月 北肥後 小代城 岡甚右衛門 「そんなに! そんなに買っていただけるのですか?」  小代実忠どのは驚いている。  同田貫は身幅が厚く反りが浅い刀身の刀で、余計な装飾のない、美麗さより実用本位の刀である。  折れず曲がらず、そ...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第23話 九郎と勘解由 蛎浦の海戦⑤

未みの正刻(午後二時ごろ) 沢村政忠 「ぐあっ!」  親父が左腕を抱えて膝をついた。二発目の弾は俺を狙っていたようだが、船が揺れるのと同時にかがんだので当たらなかった。 「父上!」  俺は親父を抱え、破ったはちまきを傷口にかぶせると、脇を圧...