旗色

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第20話 『偽物と刺客』(1837/7/5)

天保八年 六月三日(1837/7/5)  肥前国は現在の佐賀県と、壱岐と対馬を除く長崎県にあたる、律令制下の西海道に属していた国である。  その中でも西側に位置する大村藩は彼杵そのき地方(彼杵郡)にあり、南北に延びた西彼杵にしそのぎ半島(西...
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む

第563話 狭まる謙信包囲網 継戦か、和睦か?

天正元年 四月九日 京都 大使館  ここ数日、京都の大使館にいる純正のもとには、驚くべき報告が多数届いていた。  ・一日に第四艦隊が敗北。  ・七尾城の政変と小佐々水軍と上杉水軍との偶発的海戦。  ・上杉方である城生城の陥落と第二師団三千の...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第478話 純正の決断、織田信長か武田勝頼か

元亀二年 九月二十五日 諫早城  発 治部 宛 中将  秘メ 武田家 家臣 曽根九郎ト 申ス者 来タリテ ワレラト 誼ヲ 通ジテハ     盛ンニ 商イヲ 行ヒタシ ト 申シケリ  然レドモ ワレラト 織田ニ 盟約アリテ ソノ敵 武田ト 結...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第459話 ポルトガル東インド艦隊から見るイスパニアの野望と小佐々軍の奮闘

遡って元亀二年 四月二十五日 マカオ 「何い? 小佐々艦隊がイスパニアの艦隊を破っただと? 誤報ではなかろうな?」 「は、間違いございません! また、ミゲル・ロペス・デ・レガスピ総司令官は戦死との事」 「なんと!」  マカオのポルトガル商館...
西国の動乱、まだ止まぬ

第374話 土佐安芸郡一揆⑥黒幕は小佐々弾正大弼純正なのか?

永禄十二年 十一月十五日 阿波 ※勝瑞城 「なに? まだ一揆が収らぬと?」 「はい、安芸城を占拠した一揆勢は安芸郡全体に広がり、安芸国虎の嫡男十太夫が蜂起して、一揆を扇動いたしております」  ※三好長逸と※三好宗渭は正月に御所を襲い義昭を殺...
西国の動乱、まだ止まぬ

第352話 第六天魔王信長と純久

永禄十二年(1569年) 十月二十三日 京都大使館  島津が小佐々に敗れ、条約を結んでから十日後。大使館の大使執務室では、純久が書類の山に埋もれながら仕事をしていた。  以前純正に願いでて、検非違使と所司代の人員を増やす事ができたのだが、ま...