銃声

八紘共栄圏を目指して

第844話 『渓谷の戦い』

慶長二年十月二十九日(西暦1597年12月20日)「隊長~。いつまで続けるんすか? もう2か月たちますよ」 スペイン王国ペルー副王領の兵士が愚痴をこぼした。 ビルカバンバのインカ帝国残党に対する攻撃部隊の兵士である。 インカ帝国は、1533...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第45話 『槍太救出』

2024年11月29日「おい、なんだコイツら?」「あ? どーした?」「いや、あの……間違いないと思うんですが、例の古代から来たって言う3人と、過去と現代を行き来したって噂の6人がいるんですよ。いま研究室にいるヤツの仲間です」「はあ?」 ロシ...
東アジアの風雲

第785話 『掃討戦』

天正二十一年三月十四日(1592/4/25)「勝ったか……」  丙路の戦いは肥前国軍の圧勝に終わった。 2万の明軍は壊滅し、生き残った者たちは敗走した。森や谷底、死体の中に身を潜めて追撃から逃れようともがいたが、わずかな物音さえ死の宣告に思...
東アジアの風雲

第784話 『2万対3千』

天正二十一年三月十三日(1592/4/24)  明軍丙路 丙路を通る楊鎬ようこう軍は決戦を前に十分な休息をとり、隘路あいろを白雲へ向けて進軍中であった。「副官、では策の通りにいたそう」「承知しました」 当初、昨日の作戦会議では隘路を一点突破...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第297話 『謎の男、その正体と目的』

文久二年九月一日(1862年10月23日) 夜 上海 埠頭ふとう バシャ! バシャ! バシャ! 「おいおいおい……こりゃあ御家老様が襲われた時よりひどいじゃないか」 騒ぎが収まるまで待っていたのだろう。 銃声がやみ、清国人(紅幇ほんぱん)数...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第286話 『横浜、イギリス領事館にて』

文久二年八月十二日(1862年9月5日) 横浜 イギリス公使館「駐日イギリス代理公使のエドワード・セント・ジョン・ニールです」「大老、安藤対馬守(信正)にござる」「太田和六位蔵人次郎左衛門にございます」 オオタワ……? とニールは呟つぶやい...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第271話 『坂下門外』

文久二年一月十五日(1862/2/13)  江戸城「申し上げます! 御大老様、坂下門外にて襲われましてございます!」「なに! ? 真か?」 大老安藤信正襲撃の報はまたたく間に江戸城をかけめぐり、久世広周は信正の安否を問うた。「幸いにして御大...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第245話 『驚天動地』

安政七年二月十一日(1860/3/3) 江戸城 評定部屋「何? 警護の数を増やせじゃと?」「は、然様にございます。折から樺太でのロシアによる襲撃が起こっており、箝口令かんこうれいの甲斐かいなく市井に話が出回っているようでございます。然れば攘...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第241話 『蝦夷地とロシア』

安政六年十一月十五日(1859/12/8) 大阪「なんですと? 福井の殿様が蒸気船を?」 鴻池善右衛門は大阪で室屋(内田)宗右衛門よりその報を聞いた。「それはまずい事になりましたな」「ええ、そう思ったんで御用商人の筆頭である善右衛門さんにお...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第228話 『三度の襲撃と文明の利器』

安政五年十二月十一日(1859/1/14) すでに第14代将軍家茂の宣下は終わっており、一橋派は名実ともに勢いを失速させていた。次郎は不時登城の罰を軽くするために、勅許を得るための工作を行っていたのだ。 九条尚忠や三条実美などの幕府に敵対的...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第210話 『天誅』

安政四年一月二十九日(1857/2/23) 江戸 大村藩邸「おお! そうかそうか! 謙三さんが『生茶葉蒸器械』と『製茶摩擦器械』の開発に成功したと! ? そうかそうか! 良い事じゃ!」 4か国会談が終わり、クルティウスは下田から長崎へと戻っ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第160話 『威嚇と応戦-ペリー来航前哨戦』

嘉永六年四月十九日(1853/5/26) 琉球 ブキャナンは、周囲を見渡しながら状況を確認しようと必死になった。ペリーも同様に冷静さを失わず、素早く判断を下す。「状況は? 負傷者はいるのか?」 ペリーはブキャナンに命じて被害状況を確認し、同...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第159話 『一触即発! 琉球にて』

遡る事嘉永六年二月十九日(1853/3/28)  鹿児島城「おお! これは肥前の宰相、太田和次郎左衛門殿! お会いしとうござった!」 少し|慇懃《いんぎん》無礼気味に見えるが、次郎はそれを感じつつも低姿勢で応対する。「はは。英明なる豊後殿に...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第136話 『ジャスポー銃の完成と金属薬莢への道』(1851/6/15) 

嘉永四年五月十六日(1851/6/15) 大村城下 <次郎左衛門> 万次郎さんには安心してもらいたいので、土佐の幡多郡中ノ浜村にいる家族に手紙を書いた。それから、万次郎さんは日本語の読み書きが出来なかったから、代筆で手紙を何枚も書いてあげた...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第654話 『レイテ沖海戦~終~艦隊合流と有終の美』(1578/6/24)

天正七年五月十九日(1578/6/24)キャンカバト湾 スペイン軍「閣下! 艦隊のほとんどが撃沈、拿捕だほされ、もう戦えません!」 傷を負った士官がオニャーテに駆け寄って告げる。小佐々軍の来襲を受け、なんとか一晩持ち越したものの、艦隊は惨憺...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第649話 『レイテ沖海戦~壱~情報の取捨選択と生かし方が命運を分ける』

天正七年五月九日 マクタン島 マゼラン湾 第一連合艦隊旗艦 穂高「御屋形様! 偵察小隊が戻ってきました!」「よし、聞こう」 純正は全艦隊司令官と信長を含めた全幕僚の作戦会議を招集した。「敵の戦力はおおよそですが、1,000トン級が3隻で砲は...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第646話 『ファーストコンタクト イン レイテ』

天正七年五月三日 レイテ島 カバリアン湾 スペイン軍基地 フアン艦隊からは3隻の偵察部隊が出港し、ゴイチの艦隊からは目が良い人員を厳選して見張り要員として派遣した。カバリアン湾のスペイン軍陣地からサンリカルドの岬までは約60kmである。 小...
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え

第592話 一挺のフリントロック銃が欧州を変える

1573年4月3日 ネーデルランド ダダン、ダダン、ダダンダダンダダン。ダダン、ダダン、ダダンダダンダダン。(スネアドラムの音) ga vooruit(前へすすめ!) 一列目の横隊の兵は銃を両手で持ち、銃口を前に向けて進み、二列目以降は左肩...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第20話 『偽物と刺客』(1837/7/5)

天保八年 六月三日(1837/7/5) 肥前国は現在の佐賀県と、壱岐と対馬を除く長崎県にあたる、律令制下の西海道に属していた国である。 その中でも西側に位置する大村藩は彼杵そのき地方(彼杵郡)にあり、南北に延びた西彼杵にしそのぎ半島(西海市...
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む

第545話 悲報、伊東軍の苦戦と岩成友通の戦死。

天正元年 四月二日 巳みの三つ刻(1000) 庄川西岸(能町村) 島津本陣 伊東軍が上杉軍右翼三千と戦闘を開始して半刻(1時間)が経過していた。「や! これは……まずい。急ぎ伝令を!」 庄川の西岸にある島津本陣から対岸の伊東軍の先陣が見えな...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第469話 武田軍撤退ス……信玄ノ容体ヤ如何二?

元亀二年 七月二十日 京都大使館  発 外務省三河 宛 治部少丞 秘メ 武田軍 退却セリ 巷説デハ 浜松城 要害ナレバ 陥落セシムルニ 一月ハ 要ス ソノ間 越後ニ 動キアラバ  信濃ナラビニ 上野ノ 守リ 危ウシト 流布サレリ 然レドモ ...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第461話 野田城の戦い

元亀二年 六月二十八日 武田軍は徳川軍を三方ヶ原で破った後、野田城を包囲した。 家康は浜松城から動く事ができず、織田軍も山県・馬場・山家三方衆の連合軍に翻弄され、三方ヶ原の敗戦による兵の逃散を抑えるのがやっとであった。 野田城は河岸段丘の地...
西国の動乱、まだ止まぬ

第366話 観音寺騒動ならぬ三雲騒動

永禄十二年 十一月十日 南近江 三雲城 織田信長の圧倒的な軍事力の前に、昨年の永禄十一年、六角氏の主城である観音寺城が落とされた。 実際には支城である箕作城がわずか一日で落とされ、次いで和田山城の城兵の離散にともない、守れぬと判断しての逃走...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第22話 海峡封鎖作戦 蛎浦の海戦④

未の初刻 四半刻後(午後一時半ごろ)「申し上げます! 港の民家は焼失しておりますが、損害は軽く、民の被害もありませぬ」「ほう。むだな殺戮はせぬ、か」 政忠達は島の北端を迂回して島の陰に隠れていたのだが、けもの道から山頂の金毘羅神社を越えて港...