止血

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第372話 『公議輿論のその先と京都病院』

慶応二年一月二十四日(1866年3月10日) 京都 明保野亭「まったく、なにゆえ斯様かよう(このよう)な世となってしまったのだ」 数名の武士と酒を酌み交わし、愚痴をこぼしているのは清河八郎である。清河の実家は裕福な商家であり、彼の行動資金の...
『新しい国 ―空母飛龍から、最後の戦いへ―』

第2話 『昭和17年・飛龍からの来訪者』

2025/1/20(令和7年1月20日) 太平洋 ミッドウェー海域 護衛艦『いずも』の艦橋では、艦長の石川と隊司令の小松が驚きの表情を浮かべていた。目の前の海上に、突如として現れた数百人の遭難者たち。 さまざまな格好の人間が遭難していたが、...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第283話 『生麦事件のその後とエイガー機銃とアームストロング砲』

文久二年七月二十一日(1862年8月16日) イギリスの狙いは薩摩藩ではなく、幕府の弱体化と各藩の対立であった。事件は日本全体の混乱を狙ったもので、薩摩藩は標的ではなかったが、結果的に巻き込まれたのだ。 日本は国際法に則ってヒュースケンの殺...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第245話 『驚天動地』

安政七年二月十一日(1860/3/3) 江戸城 評定部屋「何? 警護の数を増やせじゃと?」「は、然様にございます。折から樺太でのロシアによる襲撃が起こっており、箝口令かんこうれいの甲斐かいなく市井に話が出回っているようでございます。然れば攘...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第228話 『三度の襲撃と文明の利器』

安政五年十二月十一日(1859/1/14) すでに第14代将軍家茂の宣下は終わっており、一橋派は名実ともに勢いを失速させていた。次郎は不時登城の罰を軽くするために、勅許を得るための工作を行っていたのだ。 九条尚忠や三条実美などの幕府に敵対的...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第210話 『天誅』

安政四年一月二十九日(1857/2/23) 江戸 大村藩邸「おお! そうかそうか! 謙三さんが『生茶葉蒸器械』と『製茶摩擦器械』の開発に成功したと! ? そうかそうか! 良い事じゃ!」 4か国会談が終わり、クルティウスは下田から長崎へと戻っ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第21話 『黒幕と顛末』(1837/7/6)

天保八年 六月四日(1837/7/6) 雪浦村 冨永屋敷 <次郎左衛門>「あ痛……」 痛みと共に目が覚めた。「おお! 目が覚めたぞ!」 一之進が俺の顔を見て安堵の声を上げる。それを聞いて、交代で仮眠をとっていた信之介にお里が駆け寄ってきた。...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第20話 『偽物と刺客』(1837/7/5)

天保八年 六月三日(1837/7/5) 肥前国は現在の佐賀県と、壱岐と対馬を除く長崎県にあたる、律令制下の西海道に属していた国である。 その中でも西側に位置する大村藩は彼杵そのき地方(彼杵郡)にあり、南北に延びた西彼杵にしそのぎ半島(西海市...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第25話 26年ぶりの父との邂逅

「幸い挫滅している部分も少なく、壊疽えその心配はありません。ただ、毒素が血を巡って五臓六腑ごぞうろっぷを侵しております。持ち直したとしても、後は運を天に任せるしかありませぬ」 親父は一時は回復した。 起き上がれもしたが、また寝たきりになった...