権益

第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第470話 虚々実々、信長と純正と信玄と

元亀二年 八月十日 三河「申し上げます!」 武田軍の撤退の報を受け、逃散していた兵をまとめていた信長のもとに急報が入った。「何事か!」 信長に急を報せるのは、織田家の忍者集団『饗談きょうだん』の頭領である、岩村長門守重休しげやす(273話)...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第440話 純正から延暦寺への手紙

元亀元年 十二月七日 諫早城 天台座主にして金蓮院准后様(比叡山延暦寺大僧正) 拝啓 寒さを感じる霜月の候、准三后様におかれましては、ご自愛いただきたく存じたてまつり候。 初めての文ならびに突如としての送文と相成りますが、何卒お許し願い候う...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第436話 純正、孫子の兵法を説く

元亀元年 十一月二十三日 伊予 湯築城 「寒いっ! 無理! 絶対無理! なんだよこれ! 氷点下じゃねえか!」 秀政が聞いたら驚くような言葉だが、温度計自体はずいぶん前に純正のアイデアで作っている。水に食紅で色をつけた温度計だ。 しかし水は0...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第429話 西国騒乱!?史上最悪の兄弟喧嘩。完膚なきまでに叩きのめされる。

元亀元年 十一月十五日 吉田郡山城「本気で呑むというのか、隆景」 諫早城で純正との会談を終えて戻ってきた隆景は、輝元と元春、ならびに恵瓊ほか数人の重臣にその内容を告げた。 小佐々と四分六(毛利が四:感覚的な表現)の同盟を結ぶことを提案してい...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第425話 小早川隆景、伊予から豊後、そして肥前へ。小佐々純正という男③

元亀元年 十月十四日 小会議室に案内された隆景は、様々な調度品に驚く。 壁には見たこともない絵が掛けられ、テーブルの上には何やら球体の置物がある。そして上座の席の奥には大きな振り子時計があった。「さ、どうぞお座りくだされ。普通の茶と紅茶、こ...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第424話 小早川隆景、伊予から豊後、そして肥前へ。小佐々純正という男②

元亀元年 十月十四日 発 石宗山陽 宛 総司令部 秘メ 宇喜多ノ 使者 戸川秀安 輝元ニ 会ヱリ 詳細ハ 不明ナレド 浦上ノ 名代ニ アラズ マタ 両川ハ 不在ナリ 一○○七 秘メ 経由 門司信号所 一○一一 午三つ刻(1200)「うむ」 ...
新たなる戦乱の幕開け

第416話 肥葡修好通商条約と肥葡安全保障条約

元亀元年(1570年)十月 リスボン王宮 親愛なるセバスティアン一世陛下 日ノ本における九州王、小佐々純正です。現在私は東インドのメニイラ(マニラ)において、多様な民族とともに共存共栄の道を歩んでおります。 陛下に対して深い敬意と感謝を持ち...
新たなる戦乱の幕開け

第411話 専守防衛?第二次尼子再興運動と対毛利、そして信長を考える②

元亀元年 九月一日 諫早城 「殿」「なんだ?」 土居清良が発言した。「表向きが無理なら、裏からで良いのではないでしょうか」「どういう事だ?」「昨年の尼子蜂起軍には、山名の助力がありました。ゆえにこたびも尼子を直接助けるのではなく、山名を助け...
新たなる戦乱の幕開け

第409話 歴史の改変は歴史を縮め、信長包囲網を変えた

元亀元年 八月末 史実における信長包囲網は3回に分けて展開されるが、そのうちの第一次が終了した。しかも小佐々純正の存在が、その参加勢力との戦いの推移に大きく影響を及ぼしたのだ。 まず第一に、純正の助言を受けた浅井長政が勢力を拡張し、信長を裏...
新たなる戦乱の幕開け

第403話 第一次信長包囲網の終焉と新たなる鳴動

元亀元年 六月六日  大安である六日を選んで、織田家と包囲網陣営の和議が結ばれた。 信長にしてみれば和泉は戻ってきたものの、摂津の領地は奪われたままで、決して良い条件ではなかった。 山城、河内、紀伊の状況は変わらず、良い面と言えば、大和の筒...
新たなる戦乱の幕開け

第397話 フランシスコ・デ・アルメイダとバルトロメウ・ディアスの驚嘆

元亀元年 四月 諫早城「先生! お元気でしたか!」「先生! お変わりなく!」 行く先々で海軍伝習所時代から兵学校への変遷の際に学んだ生徒が声をかけてくる。なつかしさのあまり涙を流す者もいた。 拝啓 親愛なるわが王 セバスティアン一世陛下  ...
新たなる戦乱の幕開け

第393話 織田信長、第一次包囲網なるのか?

元亀元年 二月 諫早城 一月の末に進発した浅井軍一万は、若狭の粟屋勝久と呼応して、またたくまに若狭を制圧した。長政は、決断したようだ。 父の久政を幽閉し、見張りをつけ、外界との接触を禁じたのだ。 驚くほどの抵抗はなかった。事前の磯野員昌の根...
新たなる戦乱の幕開け

第391話 永禄十三年の謹賀新年 衝撃の事実と信長と長政、そして三好だよ。

永禄十三年(元亀元年・1570年) 正月 十五日 京都 肥前諫早での配下諸大名(?)の年賀の挨拶を受けた後、純正は戦会のメンバーとともに京都に来ていた。 元旦に純久が名代として御所と室町御所に年賀の挨拶にはいっていたが、改めて純正も参内し挨...
西国の動乱、まだ止まぬ

第381話 偽書

永禄十二年 十一月二十五日 諫早城 長宗我部元親には香我美郡八千石、長岡郡六千石、吾川郡一万石の、計二万四千石を安堵した。浦戸は租借から割譲へ変わったものの、領内の発展に使う資金は無利子である。 また、船舶や人の出入りも簡素化し、浦戸での権...
西国の動乱、まだ止まぬ

第366話 観音寺騒動ならぬ三雲騒動

永禄十二年 十一月十日 南近江 三雲城 織田信長の圧倒的な軍事力の前に、昨年の永禄十一年、六角氏の主城である観音寺城が落とされた。 実際には支城である箕作城がわずか一日で落とされ、次いで和田山城の城兵の離散にともない、守れぬと判断しての逃走...
西国の動乱、まだ止まぬ

第362話 vs.スペイン②サラゴサ条約とポルトガルとの連合

永禄十二年 十一月一日 諫早城 純正の誤算が二つあった。それはスペイン軍の兵力の過小評価と、友好条約を結んだ勢力が、各地域の主力の王ではなかった事だ。 スペイン軍の兵力は三百、多くても五百程度だと予想していた。 多くても五百なら、三千の駐屯...
西国の動乱、まだ止まぬ

第360話 予土戦役、黒瀬城攻防戦③裏切りが裏切りを呼ぶ?宗麟の予感は当たるのか

永禄十二年 十月二十五日 伊予 長浜村(愛媛県大洲市長浜町) 宗麟たちは占領した板島城(愛媛県宇和島市和霊町)より河後森城(北宇和郡松野町富岡)へ抜けた。 その後北上して三滝城(西予市城川町窪野)、さらに北上して宇都宮領の伊予曽根城(喜多郡...
西国の動乱、まだ止まぬ

第355話 徳川六角浅井朝倉。手紙が起こすバタフライ・エフェクト

永禄十二年 十月二十三日 三河 岡崎城「忠次よ、小佐々との件どうなっておる」「は、弾正忠(織田)様のお許しも得たゆえ、正式に小佐々家との通商を開始する運びとなりました。ただいま商人を通じた取引の協議が行われております」 うむ、と家康はうなず...
対島津戦略と台湾領有へ

第289話 従四位上検非違使別当叙任と将軍義昭と信長②

永禄十二年 四月 京都 信長の滞陣先 妙覚寺「久しいな弾正大弼殿、いや、様の方がいいかな。息災であったか。ああそうだ、どうだ、五人は? 三月のはじめには着いておるだろう?」 相変わらずだなこの人は、と思いつつ純正は答えた。「ありがとうござい...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第172話 第二回練習艦隊 マカオ編

永禄十一年 二月 マカオ 籠手田安経「なんだと! ? 賄賂を渡していた役人が処刑? 海禁は緩和したが、日本は認めない? 倭寇に協力したから信頼ができない、だと! ?」 明の海禁政策緩和で自由に貿易ができる! と思ったのも束の間だった。 なに...
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に

第67話 佐志方杢兵衛、造反す。 

■龍岩城 佐志方杢兵衛「殿! ご覧ください!」 眼下には南風崎から上陸した松浦軍が、ウンカの如く小佐々砦を攻めているのがはっきり見える。「殿! ここに至ってはお家の為に造反も止むなし! 我らも共に小佐々を攻めましょう!」 筆頭家老が進言する...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第46話 大串の隠し金山

小佐々氏の大串金山は、大村領との国境ギリギリのところで採掘している。だから隠し金山なんだろう。海上交通税、金山、馬の放牧は小佐々の経済の屋台骨だ。 親父は何で知っている? と目を回したが、すぐに、あーなるほどね、という顔をした。そりゃ同じ転...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第36話 針尾伊賀守の苛立ち

同年 七月 驚いた。まさか本当に、こんなに早く利益を出すとは。 最高級の椿油を五島から仕入れて作ったので、原価が十倍に跳ね上がった。しかし、売価も跳ね上がったので、利益も当然あがる。(椿、栽培しよう♪多分ほぼ全国域で育つから問題ないはず)。...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第29話 利三郎と忠右衛門

永禄四年(1561年) 五月 岳の城 沢森利三郎政直 どたどたどたどたどた!  忠右衛門と二人で主殿に向かう。なんでまた、いきなりなんだ?「殿!」「殿!」 主殿の下座には先日家督を相続したばかりのわが殿、平九郎様がいらっしゃった。我らが中に...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第21話 推参!深沢勝行。蛎浦の海戦③

未一つ刻(1300) 沢森政忠「妙だな」 寺島水道をまっすぐに南下して、大島と蛎浦かきのうら島の間にある中戸瀬戸に向けて進路を西にとってしばらくした頃、親父がポツリとつぶやく。「いかがされましたか?」「島を見てみろ。蛎浦湊みなとの煙が消えて...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第18話 蛎浦に敵あり! 五島の権益を守れ

四月九日 午四つ時(1230) 小佐々城 小佐々弾正純勝「申しあげます!」 「何事だ!」 伝令の全身から絞り出すような大声に、息子の純俊といっしょに将棋をしていたわしは我に返る。「蛎浦かきのうら、敵襲にございます! お館様より小佐々様へ、至...