ケプラー

第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第481話 親書とポルトガル交換留学生、そして明の張居正

元亀二年 十月四日 諫早城 小佐々純正  親愛なる小佐々純正殿、  貴殿の国書を拝読し、東インドの状況とイスパニアの脅威について深く理解しました。  しかし、残念ながら現時点で軍事支援をすることは、困難です。わがポルトガルとイスパニアは隣国...
西国の動乱、まだ止まぬ

第357話 手押しポンプと水銀とトリチェリと忠右衛門

永禄十二年 十月二十二日 諫早城 巳の一つ刻(0900) 「事の発端は、殿が手押しポンプなるものの製作を命じられ、完成したときからでした」  諫早城から小佐々城より少し先、天久保村にある工部省の開発工房へ向かう馬車の中で、忠右衛門は話しはじ...