西国の動乱、まだ止まぬ 第353話 予土戦役、黒瀬城攻防戦①恐るべき元黒瀬七城と新しき防衛戦法 永禄十二年 十月二十三日 伊予南西部 宇和郡 伊予の国人の調略は順調に進んでいたものの、西園寺の攻略が遅々として進んでいなかった。 宗麟の本隊は宿毛城から伊予に入った。 別働隊は鷲が森城より伊予に入っていたのだが、敵の防御が妙だった... 2023.08.09 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第352話 第六天魔王信長と純久 永禄十二年(1569年) 十月二十三日 京都大使館 島津が小佐々に敗れ、条約を結んでから十日後。大使館の大使執務室では、純久が書類の山に埋もれながら仕事をしていた。 以前純正に願いでて、検非違使と所司代の人員を増やす事ができたのだが、ま... 2023.08.09 西国の動乱、まだ止まぬ
西国の動乱、まだ止まぬ 第351話 薩州島津家と伊東祐青、御教書の真偽とくすぶる火種 永禄十二年 十月二十二日 都於郡城 伊東家に対する幕府の御教書の真偽を確かめるため、小佐々の使者がその書状を幕府へ持参した。しかし祐青は純正の言葉に従いつつも、もし偽書だった場合の処罰を考えていたのだ。 仮に偽書だったとしても、祐青自身... 2023.08.08 西国の動乱、まだ止まぬ
肥薩戦争と四国戦役 第345話 戦国九州のポツダム宣言とヤルタ会談?? 永禄十二年(1569) 十月十九日 巳一つ刻(0900) 日向国紫波州崎村(宮崎市折生迫) 洋室、洋間がある城は、おそらく諫早城だけであろう。もしかすると岐阜城にもあったかもしれないが、知る由もない。種子島城にはもちろん洋室はないが、諫... 2023.08.06 肥薩戦争と四国戦役
肥薩戦争と四国戦役 第343話 肥薩戦争⑫無条件降伏か滅亡か 四百年の名門島津家の危機 永禄十二年(1569) 十月十三日 巳の三つ刻(1000) 内城沖 金剛丸 「それで始めましょうか」 外務大臣の利三郎が話を進めようとする。小佐々側は純正と利三郎、鍋島直茂に尾和谷弥三郎、佐志方庄兵衛である。 島津側は義久に義弘、歳久... 2023.08.05 肥薩戦争と四国戦役
対島津戦略と台湾領有へ 第289話 従四位上検非違使別当叙任と将軍義昭と信長② 永禄十二年 四月 京都 信長の滞陣先 妙覚寺 「久しいな弾正大弼殿、いや、様の方がいいかな。息災であったか。ああそうだ、どうだ、五人は? 三月のはじめには着いておるだろう?」 相変わらずだなこの人は、と思いつつ純正は答えた。 「ありがとう... 2023.07.13 対島津戦略と台湾領有へ
肥前王 源朝臣小佐々弾正大弼純正 第202話 小佐々城 開戦二日目 子の三つ刻(0:00) 小佐々純正 「申し上げます! 毛利領国境信号所より信号あり」 発 杉長良 宛 弾正大弼 メ 盟ト 松山城救援 求ム メ 午三つ刻(12:00) 豊前松山城からの救援要請が来た。もうすでに全軍に届いて... 2023.06.02 肥前王 源朝臣小佐々弾正大弼純正
Uncategorized 第190話 工部省筆頭技術者 鬼才 国友一貫斎 永禄十一年 七月 工部省 技術研修室 国友一貫斎(いっかんさい) わしの名は二代目国友一貫斎。 小佐々家工部省、技術開発局の筆頭技術者だ。もう三十前だが結婚もせず(やかましいわ!)、研究一筋で独身を貫いている。 むかし、といっても... 2023.05.29 Uncategorized
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第185話 三好義継と松永久秀 同年 五月 信貴山城 松永弾正久秀 「申し上げます。小佐々肥前守と申す者から書状が届いております」 なに? 小佐々? 聞いた事はある。遠く九州の地で勢いがあり、肥前・筑前・筑後、そして北肥後も支配下にいれたという。 朝廷や幕府に献金をし... 2023.05.27 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
Uncategorized 第176話 3月 第二回練習艦隊 広南国の会安 永禄十一年 三月 籠手田安経 広南国(ベトナム)の会安(ホイアン)についた。 この国の王である阮潢(グエン・ホアン)は、もともと仕えていた王朝が新王朝に奪われ、それに対抗して南部に出来た勢力の王だ。 現在はその新王朝を倒すために共... 2023.05.26 Uncategorized
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第168話 宗麟の逆鱗。筑後戦役か? 永禄十一年 正月 臼杵城 大友宗麟 例年のごとく年賀の饗宴を催していたのだが、異変に気づいた。 毎年正月には九州各地から大名たちがわが城を訪れ、年賀のあいさつをしてきた。 従属している大名はもちろん、日向や肥後からもやってきていたのだ... 2023.05.25 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第163話 対信長外交団④ 永禄十年 十一月 尾張 津島湊 鍋島直茂 津島湊についた。湊はどこも活気がある。 それにしても、上総介様はわれらの殿と同じで、経済の感覚に優れていらっしゃるようだ。 祖父の信定様が津島湊を勢力下においてから、その経済力を背景に織田家は... 2023.05.24 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第162話 先ず隗より始めよ 小代実忠と同田貫 永禄十年 十一月 北肥後 小代城 岡甚右衛門 「そんなに! そんなに買っていただけるのですか?」 小代実忠どのは驚いている。 同田貫は身幅が厚く反りが浅い刀身の刀で、余計な装飾のない、美麗さより実用本位の刀である。 折れず曲がらず、そ... 2023.05.23 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第161話 第二回練習艦隊 琉球編 永禄十年 十一月 琉球国 那覇湊 籠手田安経 それにしても、心地よい。わかっていたが、さすが南国だ。十一月なのに寒くない。 前回の親書のおかげで問題なく那覇港に入港できた。 しかし前にも感じたが、なんだか活気がない。殿から聞いていた那... 2023.05.23 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第160話 対信長外交団③ 永禄十年 十一月 堺湊 鍋島直茂 「それはいったいどういう事でしょうか」 私は聞いた。 「はい、堺湊はご存知のように奈良平安の昔から、隋や唐への使臣派遣や貿易、国中の産物が行き交う湊として賑わってまいりました」 私と常陸介どのは真剣に聞... 2023.05.23 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第159話 対信長外交団② 永禄十年 十一月 堺湊 鍋島直茂 堺湊についた。少しだけ、寒い。コタツが恋しくなる季節です。コタツは小佐々の名物ではないか。 なぜ商品化して売っていないのだろう? 冬場だけだからか? もっと北にいけばもっと売れる。間違いない……。 京... 2023.05.23 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第172話 第二回練習艦隊 マカオ編 永禄十一年 二月 マカオ 籠手田安経 「なんだと! ? 賄賂を渡していた役人が処刑? 海禁は緩和したが、日本は認めない? 倭寇に協力したから信頼ができない、だと! ?」 明の海禁政策緩和で自由に貿易ができる! と思ったのも束の間だった。 ... 2023.05.23 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第158話 宗義調と吉岡長増 同年十一月 対馬 金石城 吉岡長増 「お初に御意をえまする。吉岡左衛門大夫長増にございます」。 目の前には対馬と壱岐七万石を治める宗讃岐守義調様がいる。今回は小佐々との関係を探り、離間の計が能うかどうか見極めにきたのだ。 「面をあげよ。吉... 2023.05.23 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第157話 宗義調へ「対州鉱山の開発を支援しよう」 同年 十一月 金山城 宗義調 使者の沢森利三郎と農商務省・工部省の官僚が言った。 「大串から技術者を派遣します。手押しポンプなどを使って排水を効率化して、鉱山運営を再開しましょう」 沢森家からは石けんの製造の方法を教えてもらうかわりに、... 2023.05.23 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
北九州を二分する 二つの二虎競食の計 第155話 トーレスとマカオ市長とインド総督と 永禄十年 十月 小佐々城 小佐々弾正大弼純正 東南アジアとインド洋、そしてアフリカ東岸・西岸の航行の自由を確保するために、有力者のお墨付きが必要だ。 トーレスとは久しぶりに合う。以前は豊後府内を根拠地に布教をしていたが、今年の始めに居を... 2023.05.22 北九州を二分する 二つの二虎競食の計
肥前争乱、淘汰するものされるもの 第93話 露見! 隠し金山 永禄七年 十月 龍造寺の須古城侵攻の数日前 小佐々城 <純正> 「弾正大弼だいひつ殿、これは一体いかなる事ですかな?」 使者の一瀬栄正ひでまさが言う。 「どうもこうも、ごらんのとおりにございます」 大串の隠し金山が大村純忠にみつかった。... 2023.05.09 肥前争乱、淘汰するものされるもの
5強まであと7,000石(現在36,824石) 第90話 椎茸栽培! なるか?! 同月 小佐々城 小佐々弾正大弼だいひつ純正 そうか、やはりまだダメか。 報告を聞いた俺はため息をついていた。 2年前に始めた椎茸しいたけ栽培がうまくいってないからだ。もちろん、すぐに栽培できるとも思っていなかったし、できたとして、どの... 2023.05.08 5強まであと7,000石(現在36,824石)
5強まであと7,000石(現在36,824石) 第88話 宇久純定という男 永禄七年 二月 五島江川城 宇久純定 五島は宇久純定(39)が統治していた。親平戸松浦勢力である。 いや、だったが正解だ。 純定の祖父が家臣の謀反で死に、父が逃亡先の平戸で育って、隆信の父興信の代に援助を受けて取り返したのだ。 しか... 2023.05.08 5強まであと7,000石(現在36,824石)
5強まであと7,000石(現在36,824石) 第87話 空閑三河守光家、暗躍す。 永禄六年 十月 伊万里城下 「ごめんよ~」 「へい、らっしゃい! 何にしますか?」 「そうだなあ。まず酒一合と、あと、とりあえず何かみつくろって」 「かしこまりました~。酒一合におまかせ一丁~」 旅人だろうか。いくつもある飯屋で食事と一緒... 2023.05.08 5強まであと7,000石(現在36,824石)
5強まであと7,000石(現在36,824石) 第83話 宮の村返せだって? あんたバカぁ?↑ 永禄六年(1563) 七月 大村館 小佐々弾正 「おお! よくぞ来た平九郎! 小佐々の家督をついだそうだな」 俺が来たのが嬉しいのか、それともなにか魂胆があるのかわからない。主殿に案内された俺は、喜々とした純忠の態度に驚いた。 日の出の... 2023.05.07 5強まであと7,000石(現在36,824石)
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第77話 艦上にて籠手田安経と日高資 条約締結の手続きが粛々と行われている頃、政忠は招待した松浦党四氏の代表と歓談していた。波多氏は、当主が元服したとはいえ若いので、代表の家老日高資が来ている。 伊万里氏は当主の伊万里純すみ、志佐氏は当主の志佐純昌だ。有田氏は史実では随分前か... 2023.05.05 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第76話 条約の落とし所。何を得て何を捨てるか。 耳をつんざくばかりの轟音と揺れに、一同が態勢を崩したあと、 「ば! ! 何をやっている! やめぬか! 女子供もいるのだぞ!」 平戸松浦の家老達が血相をかえて怒鳴り散らす。刀に手をかけて振り上げようとする者もいたが、周りは味方の兵に囲まれて... 2023.05.05 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第75話 松浦へのネーバルプレゼンス 俺の中で二人の処遇はもうすでに決まっていた。 隆信は切腹で、鎮信は出家。そしてどこかに幽閉する。 そしてこれは、かなり母上に泣きつかれて、情にほだされそうになったが、心を鬼にしてお願いした。 千寿丸を養子に出す。完全に平戸松浦を支配下... 2023.05.05 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第74話 平戸松浦氏の処遇 運命の岐路 同年 五月 沢森城 沢森政忠 さて最後は、これが一番の難事で、やり方によっては肥前の情勢を一変させる。我らが生きるも死ぬも、これにかかっていると言っても過言ではない。 ……。 主だった者を城に呼んで評定を開いた。 まずは俺の隣に親父... 2023.05.04 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第72話 674石から11,536石へ 針尾三郎左衛門 月が変わって、 同年 五月 沢森城 沢森政忠 叔父上たちの首は、丁寧に、本当に細心の注意を払って、小佐々城に送った。 本来は俺も一緒に行きたかった。俺は一生分の涙を流した気がした。一生分の叫びをし、慟哭した。 佐世保湾海戦では風が味... 2023.05.04 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第71話 死闘! 葛ノ峠の戦い③ 永禄六年 四月 肥前国 宮の村 葛の湊沖 沢森政忠 殿、何か変ですぜ。 勝行が言う。 「確かに変だな。まったく、ではないが誰もおらぬ」 海岸から宮の城まで起伏はなく、蓮輪城は見えないが、連なって建っている小峰城も、両方が望遠鏡から見え... 2023.05.04 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第69話 激突! 佐世保湾海戦③ ■佐世保湾上 松浦隆信 「なんだこれは! わしは夢でも見ておるのか?」 八隻あった松浦水軍の船は五隻沈められ、海上は漕手、兵であふれかえっている。 残りの三隻も沢森海軍の関船と小早群に包囲され、海兵に乗り込まれて白兵戦が行われている。も... 2023.05.03 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第68話 阻止せよ!横瀬浦上陸! 「距離、ロクサンテンマル! (六十三町・約6,867メートル)」 測距員が叫ぶ。 「やはりか。まったく足りぬな。まだ時間がかかるか」 深作治郎兵衛兼続は、戦況を一変させる可能性はないかと淡い期待を寄せて、針尾城まで砲撃できぬかと考えたよ... 2023.05.03 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第67話 佐志方杢兵衛、造反す。 ■龍岩城 佐志方杢兵衛 「殿! ご覧ください!」 眼下には南風崎から上陸した松浦軍が、ウンカの如く小佐々砦を攻めているのがはっきり見える。 「殿! ここに至ってはお家の為に造反も止むなし! 我らも共に小佐々を攻めましょう!」 筆頭家老が... 2023.05.03 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第65話 死闘!葛ノ峠の戦い② 「ええいまだか! まだ宮村城は落ちぬのか?!」 大村純忠は焦っている。 謀反と聞いて急いで討伐にやってきたが、正月の戦も癒えていない。兵糧の準備も完全ではないし、続く戦に兵の士気もあまり高くはない。 「申し訳ありませぬ。小峰城、蓮輪はす... 2023.05.02 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第64話 激突! 佐世保湾海戦① 黒口湊 深沢義太夫 「いそげいそげ急げ! 休暇中の者も全員叩き起こして集合させろ」 「弾は満載しろ! 食料は……三日分のみでよい!」 激励する。準備ができた艦から順次出港だ。二週間の演習を終えたばかりなのに気の毒だが、敵は待ってくれない。... 2023.05.02 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第62話 大友の代理戦争 有馬大村連合軍 永禄六年 正月 沢森城 沢森政忠 有馬義貞と大村純忠の連合軍一万が杵島から小城郡へ侵攻した。 今回の連合軍の意図は明確で、膨れ上がる龍造寺隆信の領土拡張を食い止めるためである。龍造寺は東肥前を統一し、北肥前の松浦衆を降しつつ、多方面で領... 2023.05.02 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第57話 キリストVS仏教 白熱?の彼杵問答 永禄五年 九月 沢森城 太田小平太 殿は戦を嫌われております。もちろん、某も嫌いにございます。 他国になめられない様に国力を高め、調略によって情報を集め盟を駆使し、なるべく他国に攻め入らなくても済む様に、とお考えです。 しかし、世はそ... 2023.05.01 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第56話 本当にあった奴隷貿易 姉川六太 沢森政忠 「は?」 成金がすっとんきょうな声をあげた。 「は? ではない。いくらだ? と聞いておるのだ」 「ま、まさかお買いになるので?」 「なんだ、お前は人買いではないのか? 誰に売るつもりだったのだ?」 「へえ。南蛮の商人が買うと聞き... 2023.05.01 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第53話 くそ親父バカ親父アホ親父! 永禄五年 七月 沢森城 膨大な出費に目がくらみながら、道喜と弥市を前にして、頭をひねる。ガレオン船一隻つくるのに相当金かかるな。増収増益しないといけない。 問題は、どこから捻出するかだ。 「道喜よ。今のしゃぼんの販売量は今後も維持できるか?... 2023.05.01 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に 第52話 脅威の、驚異の、二万四千貫文。 堺から鉄砲鍛冶職人と、薩摩から造船職人を招致して、軍船、鉄砲、大砲の国産化を試みている。鉄砲は有馬より早く、そして有馬の追随を許さない様な品質と、生産量を築きあげよう。 その視察も含めて、今日は忠右衛門管轄下の技術街に来ている。面高郷全域... 2023.04.30 横瀬浦開港 敵が味方 味方が敵に
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第47話 後藤家嫡男の誕生と暗雲 「殿、至急お知らせしたき儀がございます」 なんだ? いい話か悪い話か? 「武雄後藤家、嫡男誕生の由にございます」 「なに?」 俺は声に出してしまったが、何かを心の中でぐっと押しつぶした。それは感情を押し殺すとかではない。歴史通りに動... 2023.04.28 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第44話 恐怖の謹賀新年 永禄五年 正月 小佐々城 沢森政忠 数え十三になった。当主をついではじめての正月だ。小佐々城にて新年の祝いの宴が開かれている。 最高級せっけん「沢森TSUBAKI」←多分誰も読めないから雰囲気で刻印した。 高級せっけん「沢森NAT... 2023.04.26 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第43話 山内二十六ヶ山の総領 神代勝利 肥前国 波佐見 内海城 神代勝利 「お初に御意を得まする。沢森平九郎政忠にございます。」 若いな、息子長良より一回り下位か。 内海殿と私は同時に挨拶をし、まずは内海殿がこの若い彼杵の領主に話しかけた。 「堅苦しい挨拶は良い。先だってから... 2023.04.25 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第42話 永禄四年末評定 十年戦略策定と短期目標 永禄四年十二月 沢森城 沢森政忠 年末を迎えるにあたって、家臣を一堂に集めて評定を行った。今後は定期的に行おう。 当主 沢森政忠 親族衆 筆頭 沢森政種(父) 親族衆 外交方 沢森政直(次男・政忠の叔父) 親族衆 殖産・技術方 ... 2023.04.25 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第40話 製塩事業部、倒産? 忠右衛門の声に耳を疑った。だって、塩だよ塩。原価ゼロの。0だよ。そして専売商品で貴重で、瀬戸内海にはいくつも! 塩で財をなした豪商がいたはず。 そして何より、この当時の製塩法より生産量も人件費も、すべてにおいて優れているはずなんだ。コスト... 2023.04.21 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第39話 仮にもわたくしは主君ですよ!? 永禄四年 十一月 沢森城 沢森政忠 「なんだこのざっくり三昧な絵図は? しかもあとよろしくって!」 「いや、だからざっくりと言うか、深沢家は代々うちに仕えてくれてるけど、漁師の家系で平時は漁にもでてるんでしょ?」 「いや、まあ、そうだけど。... 2023.04.20 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第38話 調略と石宗衆の誕生 せっけんの生産と販売の目処はついた。高級石けんを販売して、領内のみで普通石鹸を売る。そのために、イワシの油をまぜた。 臭いは強いが値段が菜種の半分程度なので、臭いが気にならない程度にまぜて、三分の二程度に原価をおさえたのだ。 もちろん基... 2023.04.20 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第35話 平戸道喜の悪魔計画! 「お初に御意をえまする、平戸道喜にございます」 男は平伏しながら言った。 「面をあげよ」 歳の頃は五十前位であろうか。にこやかな笑顔の奥に、強い意思を感じる。 「それでその、平戸の商人が俺になんの用だ? まさかわざわざ平戸から世間話でも... 2023.04.18 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート 第34話 硝石としいたけは長ーい目でみよう。 一度、初心に返ってどんな産業が可能で儲かるか、できるだけ考えてみよう。まずはそれからだ。 ■山(農業) ・菜の花(菜種油と食用、ビタミンC……南蛮船に売る壊血病予防) ・小麦から小麦粉でパンを作る。……食用とパンくずを消しゴムに。... 2023.04.18 二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート