御者

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第102話 『次郎の苦悩と久重の苦労。ハルデスの不安』(1848/9/29)

嘉永元年九月三日(1848/9/29) <次郎左衛門>  結局のところ造船所は、規模を変えずに佐賀の三重津海軍所方式でやることとなった。費用はポルトランドセメントと石材の諸々の費用を引いて、8万2千115両885文で見積もられた。半分だ! ...
西国の動乱、まだ止まぬ

第380話 遠い西の彼方へ。長宗我部元親の驚嘆の九州肥前紀行②

永禄十二年 十一月二十日 午一つ刻(1100) 府内 「これをこうやって送るのです」  そう言って宗悦は代金と書面を係に渡す。係は料金を確認して書面を伝達役に渡し、伝達役は何やら小屋を出て近くの見張り台まで走る。  見張り台の上では係は旗を...