八紘共栄圏を目指して 第846話 『哱拝(ぼはい)の死』 慶長三年一月二十七日(西暦1598年3月4日) 寧夏 寧夏城の居室で、哱拝は苦しそうな呼吸を繰り返していた。布団の上で横たわる彼の顔は蒼白で、額には大粒の汗が浮かんでいる。「父上、お薬を」 長男の哱承恩が差し出す薬を、哱拝は手を震わせながら... 2025.03.31 八紘共栄圏を目指して
八紘共栄圏を目指して 第843話 『アステカとビルカバンバ』 慶長二年八月十九日(西暦1597年9月30日) 小樽鎮守府から北米大陸西岸の探険結果と、スペイン探検隊との遭遇に関する報告が届いてから、1年半が経過している。 探険の拠点はアンカレジであったが、その後アラスカ州シトカに新たな拠点を建設した... 2025.03.25 八紘共栄圏を目指して
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』 第47話 『解読の連鎖』 2024年12月10日 SPRO内「槍太そうた!」 救出から1週間たった頃、槍太が目覚めた。「うん? あれ? みんなどうしたの? ちーちゃん(千尋)、何で泣いているの?」 大学のサークルには開放的なイメージがあるが、考古学研究会は純粋に考古... 2025.03.21 『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』
八紘共栄圏を目指して 第836話 『明の内情と三国志』 慶長二年一月六日(1597/2/22)「なんと! それで明け渡したのでございますか?」「明け渡したのではない。そもそも誰の領土でもなかったであろうが」 大陸から戻ってきた純正に対して直茂が問いかけた。新年早々小言は勘弁してくれといわんばかり... 2025.03.11 八紘共栄圏を目指して
八紘共栄圏を目指して 第817話 『セバスティアン・ロドリゲス・セルメーニョの災難』 文禄四年九月二十五日(1595/10/28) 「煙突? 蒸気? 一体何を言っているのだ? 冗談ではない。そんな船があるはずがない」 スペインの使節は不思議そうな表情で艦橋を見回し、黒い煙を上げる煙突を指さした。事態を理解できず困惑している様... 2025.01.26 八紘共栄圏を目指して
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第321話 『僅差可決と艦隊派遣』 文久四年一月二十六日(1864年3月4日) イギリス議会ではパーマストンとラッセルの豪腕によって、正式に日本への武力行使が可決された。10票にも満たない僅差であったが、反対意見を押しのけ、イギリス海軍艦隊が派遣されるようになったのだ。 昨... 2025.01.03 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第316話 『薩摩と長州』 文久三年十月二日(1863年11月12日) -発 次郎左衛門 宛 松前勘解由様 昨今の日英関係に鑑み、開戦となればロシアの動向愈々以ていよいよもって重きにして、特に間宮海峡並びに宗谷海峡の備えは重きと存じ候間(思うので)、近く新式砲台の設... 2024.12.29 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第315話 『軍事作戦か開戦か』 文久三年八月二十二日(1863年10月4日) 八月十八日の政変は起きなかった。次郎の工作や諸々の条件の変化がなし得た事だが、水戸・長州・薩摩・土佐等々、日本全国の攘夷じょうい勢力の絶対数が減少していたのは確かだ。 昨年、一昨年と対外的な事... 2024.12.28 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第313話 『技術革新と大老会議』 文久三年六月二十九日(1863年8月13日) 強力な海軍を創る。 その一環として次郎がオランダに発注した2,500トン級鋼鉄艦である『大成』が川棚に到着したのは、去年のちょうど今ごろである。 世界でも最先端の同艦の設計図をもとに、同型艦を... 2024.12.26 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
東アジアの風雲 第760話 『乱、その後』 天正十九年四月八日(1590/5/11) へトゥアラ「申し上げます! 明国、寧夏鎮ねいかちんの副総兵、哱拝ぼはい殿の使者がお越しになっております」「なに? 明の? ……よし、通すがよい」 建州女真の首都であるへトゥアラの政庁で政務をとってい... 2024.11.02 東アジアの風雲
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第244話 『莫大な艦隊維持費と二個艦隊計画に樺太派兵増強』 安政七年一月二十日(1860/2/11) 次郎は川路聖謨としあきらと協議の上、ロシア側に慰謝料を払って貰う事と、今後の事件再発防止のために新たな条約を締結する事でゴシケーヴィチとの間で合意した。 慰謝料は1人あたり500両で30名分の1万... 2024.09.29 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第224話 『大獄前夜と朝廷』 安政五年七月十五日(1858/8/23)~八月八日(1858/9/14)「どうするどうするどうする?」 井伊直弼による襲撃の幇助ほうじょの事実が本当であれば……いや、恐らくは本当であろう。 証人もいて犯行動機もある。 井伊直弼は幕政に口を... 2024.09.09 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
天下百年の計? 第737話 『ウラジオストクにて、ヌルハチと』 天正十六年八月二十九日(1587/10/1)~の1か月前 へトゥアラ「なに? 肥前国の国王が海參崴かいわんわい(ウラジオストク)へ来ているだと?」 海西女真との戦いを終えて、本拠地であるへトゥアラへ戻ってきたヌルハチは、斥候の報告を聞いて驚... 2024.09.01 天下百年の計?
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第208話 『オランダと同じように』 安政三年十二月七日(1857/1/2)~それまで 交渉は難航していた。 ハリスが言っている事も一理あるが、日本としては下田と箱館を開港して、各国の船に対しては便宜を図っている。食料や水、燃料などの必需品も迅速に補給できるように順次体制が整っ... 2024.08.24 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第207話 『武力衝突! ?』 安政三年十一月十日(1856/12/7) ~それまで「あいや待たれよ! 信濃守殿(井上清直)、どうか御静まり下さいませ! Dear Brooke, let's remain calm. Let's take a short break.(ブ... 2024.08.23 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第201話 『山内容堂と大村藩海軍増強計画』 安政三年六月十六日(1856/7/17) 金属薬莢やっきょうの製造にあたり、その他の金属加工製品と同じく、それを加工する加工機械は、研究開発ならびに輸入が並行して行われていた。圧延機やプレス機の精度向上と大量生産である。『全ては模倣から始... 2024.08.18 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
天下百年の計? 第728話 『毛利だけの優遇措置とも言える』 天正十四年五月二十二日(1585/6/19) 諫早城 100万石を超える毛利の所領の差配は簡単ではない。もちろん、前述のように警察機構は独立して各国に設置され、各郡、各村に署を置き派出所をおいて治安維持にあたっている。 しかしそれ以外は自治... 2024.08.04 天下百年の計?
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第131話 『幕府のその後と2号ドックと2番艦。江戸四人衆』(1851/1/3) 天正九年十月二十三日(1580/11/29) 工房の中は工具の音と共に、試行錯誤が続く中での緊張感が漂っていた。加工職人は金属の短冊状の板を慎重に扱いながら、曲げて筒状に成形する作業に取り組んでいる。「この金属板をしかと丸めることができれば... 2024.06.04 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第684話 『注射器の開発と北条・イスパニア・ポルトガル』(1580/11/29) 天正九年十月二十三日(1580/11/29) 工房の中は工具の音と共に、試行錯誤が続く中での緊張感が漂っていた。加工職人は金属の短冊状の板を慎重に扱いながら、曲げて筒状に成形する作業に取り組んでいる。「この金属板をしかと丸めることができれば... 2024.06.04 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第675話 『北条の返事と大同盟政府へ。ガス灯、点る』(1580/2/29) 天正九年二月十五日(1580/2/29) 京都 大使館 「北条より文が届いたが、まさに予想通りだな」 純久が言う。最近は純正が京都に詰めているので、業務は可能な限り補佐の親長や佐吉に任せている。石田一家は能力が高い。父親の正継は京都における... 2024.05.26 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ 第672話 『純正、惣無事令構想を打ち立てる。武田軍、信越国境より撤退す』(1579/7/19) 天正八年七月十九日(1579/7/19) 京都 大使館 「おわっ! だ、誰じゃ……て、平九郎? ごほん。御屋形様、いついらっしゃったのですか?」 不意に執務室で声をかけられた純久は、驚いて思わず名指しで呼んでしまった。「あはは。さっき。いい... 2024.05.23 技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第640話 『虚々実々、南海の大戦まで半年か?』(1578/4/18) 天正七年三月十二日(1578/4/18) マニラ 小佐々軍駐屯地「なに? 知らぬだと? ふ、ふふふふふ。喰えぬ男のようだな、玄蘇げんそよ」「は。なにぶん知らぬ存ぜぬの一点張りでして。されど、やつらは時間稼ぎをするつもりのようです」 景轍玄蘇... 2024.04.20 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。 第633話 『開戦か交渉か』主戦論と非戦論(1577/8/17) 天正六年閏うるう七月二十六日(1577/8/17) 諫早城 <純正>「さて、織田がどう出てくるかわからぬが、出てくれば前線に、出てこなくても北条の備えは第四ないし第五の一個艦隊で当たれば問題なかろう。陸路で来ることは考えられぬ」 陸路には武... 2024.04.12 北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く 第58話 『精錬方より火術方分離、専門分野に特化する』(1843/11/4) 天保十四年閏うるう九月十三日(1843/11/4) <次郎左衛門>前から考えていて、実行に移した事がある。信之介の負担を軽くすることだ。現代でも言える事だけど、なんでも自分でやろうとするとパンクする。部下に任せて指導管理する方が労力も少なく... 2024.03.23 転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第598話 バッタ型脱進機と壱式時計の完成。加賀侵攻の是非に関する合議 天正二年九月十日(1573/10/5) 肥前諫早城 時計製作研究所織田主導の真の平等合議同盟というべき条件を書き連ねた条約締結に向け、光秀と虎盛が各国を回っている頃、肥前諫早城下にある時計製作研究所では一人の男が奮闘していた。3年前の元亀元... 2024.03.03 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第595話 織田家の技術革新と加賀・紀伊問題 天正二年六月二十八日(1573/07/26) 志摩国答志郡とうしぐん 船津村「ふふふ、壮観よの、嘉隆。あの一番大きな船はいかほどあるのだ?」「は、大型の安宅船程はございましょうか。他の船は小早と関船の中ほどにございます。しめて十隻にあいなり... 2024.02.28 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第590話 信長の悪あがきと純正の妥協 天正二年 一月十七日(1573/02/19) 近江国蒲生郡 日ノ本大同盟合議所「拒否権の儀、ならびにその他の題目についてもおおよそ得心しておる。然れど一つだけ、一つだけ発議いたしたい」「なんでござろう」 信長は拒否権にしばりをつけられ、あ... 2024.02.21 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第589話 終戦決定と責任。そして大国の拒否権発動。 天正二年 一月十七日(1573/02/19) 近江国蒲生郡 日ノ本大同盟合議所『日ノ本大同盟』の憲章、そして細部規約の制定と同意のための会談も大詰めである。 ・終戦の可否とその時期の決定基準 ・大同盟軍内での各国(甲)の作戦行動による各国... 2024.02.20 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第586話 何が軍事行動か?その定義 天正二年 一月十四日(1573/02/16) 近江国蒲生郡 武佐宿村 小佐々織田合議所 年が明けて天正二年、純正は朝廷への新年の挨拶と義父への挨拶を終え、合議所にいた。藤子と娘の篤は二条晴良宅に預けている。 小佐々織田合議所という仮称だった... 2024.02.17 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第585話 合議制による銭の力で日ノ本一統。(1572/12/05) 天正元年 十一月一日(1572/12/05) 諫早城 「すなわち知行ではなく、銭にて報いると?」「その通り」「然されど、銭の配分なり、いずれの大名に如何いかに銭をまわすかなど、後々差し障りがございませぬか?」「無用じゃ」 純正には腹案がある... 2024.02.16 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第584話 純正の大義名分と信長の大義名分(1572/12/05) 天正元年 十一月一日(1572/12/05) 諫早城 「さてみんな、集まってもらったのは他でもない。例の如く小佐々家の今後の基本方針と、織田・武田・徳川・浅井・畠山・里見に対する外交姿勢について論じたいからである」 集まった閣僚の表情は十人... 2024.02.15 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第583話 シリコン含有率の高い鉄と垂直型ドリルによる大砲の規格化 天正元年(1572)十月五日 諫早城 下越においては、謙信にとって僥倖ぎょうこうとも言える状況であった。 本庄城、鳥坂城、新発田城の奪還後に膠着こうちゃく状態になり、伊達・蘆名両軍も防衛陣地を下げて抵抗していたのだが、伊達領の北にある最上... 2024.02.14 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第581話 織田信長&徳川家康&浅井長政の野望 天正元年(1572)九月十一日 岐阜城「さて、小佐々が謙信と軍いくさをしておる間、荷留と津留のみであるが、われらも助力いたした。その間、伊賀と紀伊において進展はあったか?」「は、伊賀においては最低限の権益を与えることで服属をさせました。紀伊... 2024.02.12 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え 第580話 武田大膳大夫勝頼の野望 天正元年(1572)九月二日 甲斐 躑躅ヶ崎館「わしは、其方そなた達あっての武田じゃと思うておる」 武田家第十七代当主で、甲斐源氏二十代目である武田勝頼は、重臣を前にそう言った。 馬場美濃守(信房)に山県三郎兵衛尉(昌景)、高坂弾正(昌信)... 2024.02.11 内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第563話 狭まる謙信包囲網 継戦か、和睦か? 天正元年 四月九日 京都 大使館 ここ数日、京都の大使館にいる純正のもとには、驚くべき報告が多数届いていた。 ・一日に第四艦隊が敗北。 ・七尾城の政変と小佐々水軍と上杉水軍との偶発的海戦。 ・上杉方である城生城の陥落と第二師団三千の損失。 ... 2024.01.25 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第555話 反転攻勢の立花道雪 天正元年(元亀三年・1572) 四月五日 岐阜城 発 権中納言 宛 兵部卿 秘メ 守護代ノ勢 加賀ヘ 討チ入リケリ(攻め入った)ト 聞キ及ビ候ヘドモ ソハ(そこは)貴殿ノ所領ニ非ズ 難かたシ事ナレド マズハ言問こととい(話し合い)ニテ 解ク... 2024.01.17 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第542話 庄川決戦:島津義弘の挑戦 天正元年 四月二日 辰三つ刻(0800) 庄川西岸(能町村) 島津義弘陣「申し上げます! 敵、南一里半(約5.8km)の大門新村に陣を構えてございます!」「何? 南だと? やつら、我らを思い消ちたるや(無視しているのか)! ?」 物見の報告... 2024.01.06 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第529話 第二次越相同盟と手切之一札 天正元年 三月二十六日 相模 小田原城 なほなほ(いよいよ) その後のちの事ことの様さま(状況)は如何いかがに候哉そうろうや(いかがでしょうか)、承り候ひうけたまわりそうらい飛脚を以てもって申し入れ候。(事情を聞いて飛脚でお知らせしました)... 2023.12.27 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第518話 軍神・上杉謙信との対決 島津義弘はじめ島津家はやはり戦闘民族だった? 天正元年 三月十四日 能登国鹿島郡 在能所口湊番所 原田孫七郎は能登在番として、七尾城への兵糧の搬入と、それを隠れ蓑にして鉄砲、武具、弾薬などの搬入も行っていた。 ちなみに滞在と活動資金に関しては、能登を通る小佐々商人から受け取っている。 ... 2023.12.17 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第517話 遊佐続光の苦悩 親上杉派の危機と上杉謙信の脅威 天正元年(1572年) 三月十三日 能登国 所口湊「一体何なのだ、この米の量は尋常ではないぞ」 遊佐続光つぐみつ(親上杉)は大量の兵糧が運び込まれているのを聞いて、慌てて所口湊へ向かい様子を見に来ていたのだ。 交易船もさることながら、能登国... 2023.12.16 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む 第516話 上杉謙信・越後の龍を阻む者達 純正、近江にて織田信長と会談す 天正元年(1572年) 三月十二日 近江国蒲生郡 武佐宿村 小佐々織田合議所 近江国蒲生郡武佐宿村(滋賀県近江八幡市武佐町)に、小佐々家と織田家の会議を行う施設が建てられている。 基本というか、岐阜城であったり小佐々の大使館では、いろいろと... 2023.12.15 対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む
緊迫の極東と、より東へ 第513話 京都大使館にて、謙信の上洛阻止と義昭の動向 天正元年(元亀三年・1572年) 三月九日 京都大使館(※)古語「あー疲れたー。やっぱりあわんばい(合わないよ)叔父さん。まあおい(俺)が望んだ事やけど(だけど)さ。堅苦しかったい(堅苦しいんだよ)な~」 純正、久々のまったりくつろぎタイム... 2023.12.12 緊迫の極東と、より東へ
緊迫の極東と、より東へ 第512話 能登にて七人衆との会談と、岐阜での一節 天正元年(元亀三年・1572年) 三月五日 能登国 |鳳至《ふげし》郡 天堂城 純正一行は天堂城下で昨日歓待を受け、翌日登城して改めて挨拶を受けた。「畠山修理大夫義慶よしのりにございます。権中納言様におかれましては、ことさら西国より能登まで... 2023.12.11 緊迫の極東と、より東へ
緊迫の極東と、より東へ 第510話 肥前より能登へ、敦賀にて純正、長政と初対面す。 天正元年(1572) 二月二十四日 越前国 敦賀郡 敦賀「何? 権中納言様が敦賀にお越しになっていると?」 長政は仰天した。 越前の統治においては前波吉継をはじめとした朝倉旧臣が行ってはいたが、三国浦をあらたな領地とした長政は、小谷城に帰る... 2023.12.09 緊迫の極東と、より東へ
緊迫の極東と、より東へ 第500話 上杉不識庵謙信という男の本性 天正元年(元亀三年・1572年) 正月十八日 越後 春日山城「……。せっかくおいでになったのだ。通すが良い」 上杉謙信と須田満親の前に、小佐々の狐、利三郎が相まみえる。「はじめてご尊顔を拝しまする、小佐々権中納言様が家臣、太田和治部少輔と申... 2023.11.29 緊迫の極東と、より東へ
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第480話 鍋島左衛門大夫直茂、小佐々治部少丞純久、太田和治部少輔政直、一同に会す 元亀二年 十月二日 京都 大使館「久しいの治部少丞、息災であったか」「これは利三郎様、お元気そうでなによりにございます。お心遣いかたじけのうございます」 純久は三年ぶりに上司である利三郎に会い、喜びもひとしおであった。 しかし一方で利三郎自... 2023.11.09 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第477話 曽根九郎左衛門尉虎盛、小佐々治部少丞純久と相対す。 元亀二年 九月二十一日 京都 在京小佐々大使館「大使、曽根九郎とおっしゃる方がお見えになっています。お通ししますか?」 曽根、九郎? 左衛門尉? 誰だ? そう純久は思った。思い当たる節がない。「わかった。通しなさい。ああ、飲み物も用意して」... 2023.11.06 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第442話 武田信玄の3つの選択肢 元亀元年 十二月二十日 甲斐の武田信玄には、どこに侵攻するか、三つの選択肢があった。一つは越後、もう一つは美濃、そしてもう一つは遠江三河である。 一つ目の越後の上杉謙信だが、昨年の永禄十二年の八月には和議が成立している。 しかし開戦の名目は... 2023.10.05 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰 第432話 負の連鎖を断つとき 元亀元年 十一月二十二日 伊予 湯築城 宇喜多家と宇喜多直家をどうしたいのか? 純正の問いに三村元親は即答できない。父を殺した憎き敵が目の前にいるのだ。どんな形でも良いから仇を討ちたいはずなのに、なぜか答えられない。「それは……」 一同が... 2023.09.29 第2.5次信長包囲網と迫り来る陰
新たなる戦乱の幕開け 第421話 毛利の両川、吉川元春と小早川隆景 元亀元年 十月七日 吉田郡山城 「なんだ、どうするのだ?」「それは、右衛門督様のお心次第にございます」 意味深な発言で言葉を濁す秀安であったが、輝元の歓心を買うのには十分であった。「右衛門督様がこのまま小佐々の軍門に降り、独立独歩たる戦国の... 2023.09.23 新たなる戦乱の幕開け