産物

新たなる戦乱の幕開け

第388話 群雄たちと小佐々純久

永禄十二年 とある日 在京小佐々大使館「大使、また来てます」 大使館の洋間、昼休みに佐吉と将棋を指している純久のもとに、一人の訪問者があった。最近、遠方からのお客様が増えましたね、と佐吉が言う。 純久はそれどころではない。36対6で圧倒的に...
新たなる戦乱の幕開け

第386話 毛利との密約と宇都宮豊綱

永禄十二年 十二月十日 伊予 喜多郡 大須城「やあやあ、これはこれは、左衛門督様。このようなところまで、総大将がどうされたのですか」 宇都宮豊綱は伊予の喜多郡を領しており、小佐々配下となったあとは、仕置きにより東部のみを領すことになっていた...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第162話 先ず隗より始めよ 小代実忠と同田貫

永禄十年 十一月 北肥後 小代城 岡甚右衛門「そんなに! そんなに買っていただけるのですか?」 小代実忠どのは驚いている。 同田貫は身幅が厚く反りが浅い刀身の刀で、余計な装飾のない、美麗さより実用本位の刀である。 折れず曲がらず、そういう表...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第161話 第二回練習艦隊 琉球編

永禄十年 十一月 琉球国 那覇湊 籠手田安経 それにしても、心地よい。わかっていたが、さすが南国だ。十一月なのに寒くない。 前回の親書のおかげで問題なく那覇港に入港できた。 しかし前にも感じたが、なんだか活気がない。殿から聞いていた那覇の印...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第160話 対信長外交団③

永禄十年 十一月 堺湊 鍋島直茂「それはいったいどういう事でしょうか」 私は聞いた。「はい、堺湊はご存知のように奈良平安の昔から、隋や唐への使臣派遣や貿易、国中の産物が行き交う湊として賑わってまいりました」 私と常陸介どのは真剣に聞いている...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第158話 宗義調と吉岡長増

同年十一月 対馬 金石城 吉岡長増「お初に御意をえまする。吉岡左衛門大夫長増にございます」。 目の前には対馬と壱岐七万石を治める宗讃岐守義調様がいる。今回は小佐々との関係を探り、離間の計が能うかどうか見極めにきたのだ。「面をあげよ。吉岡殿。...
北九州を二分する 二つの二虎競食の計

第157話 宗義調へ「対州鉱山の開発を支援しよう」

同年 十一月 金山城 宗義調 使者の沢森利三郎と農商務省・工部省の官僚が言った。「大串から技術者を派遣します。手押しポンプなどを使って排水を効率化して、鉱山運営を再開しましょう」 沢森家からは石けんの製造の方法を教えてもらうかわりに、朝鮮と...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第45話 石炭の使い道

薪……焚き火、釜、暖炉……お湯を沸かす、製塩、料理、暖房。  木炭……こたつ(! 寒い! なんで作らなかったんだ? 即作ろう)。炭火焼き?  石炭……燃料。製鉄、蒸気船? 製鉄に蒸気船もまだまだ先の先。うーん、あ、豆炭とか煉炭って……暖房用...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第42話 永禄四年末評定 十年戦略策定と短期目標

永禄四年十二月 沢森城 沢森政忠 年末を迎えるにあたって、家臣を一堂に集めて評定を行った。今後は定期的に行おう。 当主 沢森政忠 親族衆 筆頭 沢森政種(父) 親族衆 外交方 沢森政直(次男・政忠の叔父) 親族衆 殖産・技術方 沢森藤政(三...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第30話 灰も油も絶対数が全く足りない。

足りない足りない足りない。まあああったく足りない。 現状で並行してやっている事といえば、陸路では中浦-多比良と横瀬-川内の関所の廃止。(EUみたいな感じ?) 商人の往来を増やすためだが、小佐々とは寄り親寄り子に近い存在。関銭はもともとないに...
二島五ヶ村の領主 無双≠生き延び スタート

第29話 利三郎と忠右衛門

永禄四年(1561年) 五月 岳の城 沢森利三郎政直 どたどたどたどたどた!  忠右衛門と二人で主殿に向かう。なんでまた、いきなりなんだ?「殿!」「殿!」 主殿の下座には先日家督を相続したばかりのわが殿、平九郎様がいらっしゃった。我らが中に...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第25話 26年ぶりの父との邂逅

「幸い挫滅している部分も少なく、壊疽えその心配はありません。ただ、毒素が血を巡って五臓六腑ごぞうろっぷを侵しております。持ち直したとしても、後は運を天に任せるしかありませぬ」 親父は一時は回復した。 起き上がれもしたが、また寝たきりになった...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第16話 水軍拠点の城下町、ビワと農産物の可能性

沢森城は角力|灘《なだ》が一望できる丘の頂上にあった。もともと海賊の|砦《とりで》のような役割からできた城を、改修増築して現在のかたちになったようだ。 馬に乗って坂道を下る。(初めてだけど乗れたぞ! 体が覚えているのかな) これはもう、なん...
歴史改変仕方ない。やること多すぎです。

第14話 賢者のはったり 「平戸の南蛮船誘致と武力の利用」

「あいわかった!」  ……え? わかったの?「わかったが、納得したわけではないぞ」 いたずらっこみたいな顔で親父が続ける。いくつなんだよこのひと。それを見て、母はそっと父に寄り添う。(あなたのそういうところが大好きなの! ってオーラ出しまく...
年表・統治機構

1566年~1570年(忘備録)

1566年(永禄九年)1月小佐々領 人口十二万人石高 十八万三千七百五十二石波多家 十四箇条の定めにより保護国化2月沢森家第三子 吉法師誕生第四子 愛姫誕生3月海軍伝習所第一期生卒業計百二十八名(松浦郡十六名・彼杵郡四十七名・佐賀郡五名・杵...