転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第277話 『久光の上洛と寺田屋事件』

文久二年四月一日(1862/4/29) 京都 岩倉邸  発 諸調方しょしらべかた(諜報局) 宛 蔵人様  薩摩ノ草ヨリ報セアリ 島津三郎様 上洛ノ由 日本は次郎の活躍で不平等条約は締結しておらず、関税自主権もあり、領事裁判権も認めていない。...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第50話 『え? 悠真、お前なんでそんなにモテてんの?』

1986年(昭和61年)1月25日(土) PM2:00 <風間悠真>   山本先輩のおっぱいぷるん色気パワーでクソ先輩を撃退してから一週間後、オレ達はいつも通り音楽室で練習をしていた。 「祐介、昼飯まだだろ? ちょっと遅いけど、食おうぜ」 ...
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第49話 『先輩達の無駄なあがき』

1986年(昭和61年)1月14日(火)  「おい、崇広、どうなってんだ、あれから?」  2年の川口崇広と比良山信行、そして山内勇人の3人が、体育用具室の中で直立不動で並ばされている。 「今まで我慢していたけどよ、1年の風間悠真はどうなって...
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第48話 『新メンバーなんだが方向性の違い』

1986年(昭和61年)1月8日(水) <風間悠真> 「世の中は狭いってホントだな、なあ兄ちゃん」 「そうだな、こんな田舎にオレ達に匹敵するやつらがいたなんてな」  冬休みが終わって3学期の始業式が終わったあと、音楽室でその2人は言った。全...
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第44話 『オレファンクラブと祐介ファンクラブ』

1985年(昭和60年)12月15日(日) <風間悠真>  よし、現状を整理しよう。  美咲……キス&おっぱい+α。 凪咲なぎさ……キス&おっぱい&スカートの下。 純美……キス&おっぱい+α。 礼子……キス&おっぱい+α……エッチの一歩手前...
東と西の転生者

第754話 『大日本国予算審議会』

天正十八年八月三十日(1589/10/9)   「それでは方々、天正十八年度、第一回補正予算会議を開きたいと存じます」  肥前国の財務大臣である太田和屋弥市が立ち上がり、会議の開始を告げた。大日本国の中で肥前国があまりに強力であり、その近代...
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第38話 『キスと肉体関係』

1985年(昭和60年)10月23日(水) 五峰シーサイドショッピングセンター(モール) <風間悠真>  オレは12脳の罪悪感と、51脳の『まあ計画のうち』という2つの感情を抱えながら、シーサイドモール(略称でシーサイド、センター、モール等...
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第37話 『モテモテNYGと下半身が』

1985年(昭和60年)10月23日(水) <風間悠真> 「いやあ~終わった~緊張したぜ」  ステージが終わり、オレは祐介にそう言ってクールダウンする。 「そうか? 初めてにしては良かったんじゃないか? 悟くんも褒めてたろ?」 「ていうかな...
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第36話 『ニッキー・ユーマ・グループNYG(仮)と礼子とのアクシデント』

1985年(昭和60年)10月18日(金) 文化祭(文化発表会)<風間悠真>  Mötley Crüe(モトリー・クルー) ・Shout At The Devil  Hanoi Rocks(ハノイロックス) ・Tragedy ・Orient...
転生したら弱小領主の嫡男でした!!元アラフィフの戦国サバイバル

第242話 『箱館ロシア領事館と大村藩、そして幕府。……やはり攘夷じゃあ!』

安政六年十一月三十日(1859/12/23) 箱館 ロシア領事館 「さて、|如何《いか》なる|故《ゆえ》にて|斯様《かよう》な仕儀とあいなったか、しかとお伺いしたい」  松前藩家老の松前勘解由と立石昭三郎は、ロシア領事のヨシフ・ゴシケーヴィ...
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第35話 『別に不意打ちでも問題ないよね? ……文化祭でモテモテ?』

1985年(昭和60年)9月30日(月) <風間悠真>  オレはあれからヤツの行動経路を調べた。  調べた、といっても校内では他の生徒や先生にバレるから、必然的に登下校になる。登校は学校に行くから可哀想……というか色々と面倒が起きそうなので...
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第34話 『しびれを切らした2年生にボコられる?』

1985年(昭和60年)9月24日(火) <風間悠真>  生徒会の定例会議は月水金だが、三連休の後で月曜が祝日だったので、今週は火水金が定例会議となっていた。  数え上げればきりがないが、よくよく考えるとオレが生徒会に入りたくなかった理由の...
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第33話 『世の中は広いようで狭い。それから、いくら先輩でも譲れません』

1985年(昭和60年)9月14日(土) スタジオ新城 「ドゥンドゥンドゥン、ダダン……ズンズチャッチャズンズチャッチャ……」(ドラム) 「ボンボンボンボンボンボンボンボン……」(ベース) 「ジャラーン……ジャラーン……ジャラーン……ジャラ...
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第32話 『三連休と生徒会』

1985年(昭和60年)9月13日(金) 放課後 <風間悠真> 「ゆーうまっ♡」 「あ!」  教室の入り口に目をやると、3年の山本先輩だった。美人で性格も良く、スタイルのいい(推定Dカップ)先輩は男女ともに羨望の的。その彼女に呼ばれたオレは...
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第30話 『太田純美のズルい! 私も!』

1985年(昭和60年)8月31日(土) <風間悠真> 「えーずるい! 私も行きたい!」  いや、うーん。そうは言ってもね……あれは不可抗力だから。  凪咲なぎさとのお泊まり旅行となってしまったデートは、予想通り美咲と純美あやみに知られてし...
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第29話 『新城悟と彼女。凪咲との外泊』

1985年(昭和60年)8月24日(土) <風間悠真>  海水浴場はお盆を過ぎると急激に客足が遠のく。まだまだ暑いし夏真っ盛りなのにだ。その原因はクラゲなんだが、そのせいでバイトは減らされて、でもさすがに4人全員はクビにはならない。  叔父...
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第27話 『生○Vを目撃しているのを目撃された』

1985年(昭和60年)8月2日(金) 玉の浜海水浴場 <風間悠真>  金を稼ぐにはいろんな方法があるが、最も一般的で誰もがやっているのが、自分の時間と労力、または技術を使ってその対価を得る方法だ。いわゆる会社員やアルバイト、もしくは自営業...
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第24話 『高田礼子と、2回目』

1985年(昭和60年)7月19日(金)終業式 放課後 <風間悠真> 「という訳で、先輩に呼び出されましたが、ボコられるのがわかっているので、行きません」  オレは職員室で、正当防衛で殴った修一や小学校の時にトラブルがあった正人が2年とつな...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第225話 『反井伊直弼』

安政五年九月十四日(1858/10/20) 江戸城 御用部屋 「|掃部頭《かもんのかみ》殿(井伊|直弼《なおすけ》)、|如何《いかが》なさいますか」  井伊直弼により老中に再任された松平|乗全《のりやす》が聞く。 「|癪《しゃく》ではあるが...
『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』

第21話 『信じられないかもしれないが、オレは中村修一だ』

正元二年十一月九日(255/12/9⇔2024年6月16日20:00) 「いや……お前……誰だよ?」  比古那はそう言って後ずさる。目の前には見た事のない自分達と同世代の若者がいるのだ。無精髭ひげを生やし、髪もボサボサだが、若いのは確かだ。...
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第224話 『大獄前夜と朝廷』

安政五年七月十五日(1858/8/23)~八月八日(1858/9/14) 「どうするどうするどうする?」  井伊直弼による襲撃の幇助ほうじょの事実が本当であれば……いや、恐らくは本当であろう。  証人もいて犯行動機もある。  井伊直弼は幕政...
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第16話 『バレー部の先輩と彼氏と彼女の定義』

1985年(昭和60年)4月27日(土)~5月6日(月) ゴールデンウィーク   ……やり過ぎた。  ……完全にやり過ぎた。人間、後々になって冷静になってみると、なぜそんな行動をとったのか理解不能な時が、まま、ある。オレの場合は先生だ。あれ...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第15話 『入部拒否とセッ○スの話と2人目のキス』

1985年(昭和60年)4月16日(火) 五峰町立南中学校 <風間悠真>  馬乗りではないが、机と椅子に寄りかかっている修一に対して数発殴ったところで、強制的に終わらせられた。  ……先生ではない。修一と同じ小学校の木下隆広に、力ずくで止め...
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第14話 『入学式と新たな敵』

1985年(昭和60年)4月8日(月) 五峰町立南中学校 <風間悠真>  毎回このイベントっていうのは退屈でしょうがないな。入学式、卒業式、始業式、終業式。まったくなんの感情も起きなかったし、今世でも起きない。  好きな先輩が卒業する時に女...
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第217話 『長崎亜墨利加商館と管理貿易』

安政四年十二月二十四日(1858/2/7)  「おい、そこの本棚はもう少し左だ。そう、角に台を置くからな。ああ、それそれ、その花瓶を台に置いてくれ。何もないと殺風景だからな。後で花を生ける」 「はい、かしこまりました」  1854年に長崎に...
『転生した以上、幼馴染+αと美少女ハーレムをつくってイチャラブ学園生活を送ると決心したオレ』

第9話 『キスと四角関係と悠真の野望』

~1984年(昭和59年)12月25日(火) 白石宅 ある日の夕食後の台所    食器を洗う音が静かに響く中、凪咲なぎさは少しためらいがちに母親に近づく。その表情には、何か言いたいことがあるような感じだ。 「ねえ、ちょっと聞きたいことがある...
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第212話 『築地海軍操練所と金属薬莢、そして輸血と血液保存 』

安政四年三月一八日(1857/4/12)   長崎に幕府の海軍伝習所が出来たのは、2年前の嘉永から安政に改元された1855年の8月の事である。  ただし、長崎が遠隔地ということと、日本人の人材が育ってきたこともあり、講武所内の組織の1つとし...
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第211話 『下手人とその波紋』

安政四年二月二十三日(1857/3/18) 大村藩庁『天諭攘夷じょうい義の誓い』  我ら天諭攘夷義士同盟は、ここに大村家中丹後守純顕並びにその一派に対する襲撃の所以を明らかにせん。  其その一、外夷いとの交易を推し進め、我が国の神聖なる土地...
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第3話 『雨の日の体育と体操服とシルエット』

遡って1984年(昭和59年)6月22日(金)放課後 職員室 「続くんですよ、この連鎖は。いつまでも」  悠真は校長、教頭、教務主任、そして女教師の前で言った。 「連鎖とはなんだね?」  校長が聞く。 「この負の、いじめの連鎖って事ですよ。...
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第202話 『四ヶ国連合艦隊来航す』

安政三年七月十七日(1856/8/17) 大村藩庁   次郎はあまりの暑さに冷蔵庫の氷を舐め、特製のゴム袋に氷を入れて頭を冷やしてふうふう言っていた。  扇風機もなければエアコンもない。技術を軍事と産業に全フリしてるから、生活環境改善系の機...
天下百年の計?

第732話 『吉原県吉原湊』

天正十六年一月十八日(1587/2/25)  地震発生から1年と2か月が経ったが、純正は地震が発生してすぐに決定をした。  向こう10年間を復旧期間とし、全域の復旧ならびに新規の高層建築の建造を禁止したのだ。もちろん、計画していた大阪城も例...
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第190話 『飛龍丸献上』

安政二年五月二十九日(1855/7/12)   次郎は松前藩への軍事教練と併せて、共同で北方の警備体制を整えた。  ・久春古丹クシャンコタンのロシア軍陣地を焼却。 ・南樺太のクシャンコタンを大泊と名づけ、整備。 ・択捉島単冠ヒトカップ湾と国...
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第183話 『ヘルハルドゥス・ファビウスとSoembing号、そして長崎海軍伝習(所)』

嘉永七年八月二十日(1854/10/11) 長崎  「なんと、これほど日本人の技量が育っているとは……これでは小官が教える事などほとんど無いではありませんか」  幕府はオランダからの働きかけもあり、海軍創設へと動き出した訳であるが、その第一...
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第169話 『次郎を呼べよ』

嘉永六年九月二十四日(1853年10月26日)  「それで讃岐様、琉球はいかなる仕儀に御座いましょうや」 「うむ、なんとか大村家中の御助力のお陰で面目を保つ事ができた。然れど以後如何いかが致すかは、よくよく考えねばならぬ」  讃岐とは島津家...
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第135話 『大村修理とジョン万次郎』(1851/5/16)

嘉永四年四月十六日(1851/5/16) 大村城下 <次郎左衛門> 「なんと! ……これは、なんと様変わりしたものよ……」  殿の出府とあわせて江戸を発った弟君の修理様(大村純熈ひろ・当時は利純)は、嫡男の甲吉郎様が家督を継ぐとなってから、...
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ

第685話 『大日本政府、初年度予算(負担金)と電池』(1581/1/4)

天正九年十一月二十九日(1581/1/4) 肥前国 純アルメイダ大学 医学部研究室  東玄甫は解剖台の上のカエルに向かって立っていた。手に持っているメスの1本は切断用、もう1本は固定用だ。カエルの足を慎重に切り開き、筋肉を露出させる。  人...
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ

第664話 『日ノ本大同盟の今』武田と畠山と里見(1579/3/8)

天正八年二月十一日(1579/3/8) 七尾城 「殿、なにやらうれしい事でもあったのですか?」  側近である大塚孫兵衛尉連家まごべえのじょうつらいえの問いかけに、畠山義慶は穏やかな表情を浮かべる。 「孫兵衛よ、わしが家督を継いで早十二年。長...
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第83話 『弘化の大地震と象山大村来訪ならず。しかして意に反し、三十七士同盟、芽吹く』(1847/5/8)

弘化四年三月二十四日(1847/5/8) 亥いの刻(22時頃)  信州全土および越後高田地方にまで及ぶ広範囲で、未曾有の大地震が発生した。善光寺平をはじめ北信地方四郡の揺れはひどく、山は崩れ家は潰れ、あちこちで火災が発生したのだ。  圧死、...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第621話 『珈琲豆の収穫とオーストラリアの発見』(1575/6/10) 

天正四年五月二日(1575/6/10) 3年前の天正元年正月に出港した南方探険艦隊が、帰港した。 前回の航海ではバンテン(バタヴィア)・小スンダ列島・ティモール・パプアニューギニアまで航海したのだが、今回はさらに南方、東方へと向かったようだ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第61話 『徳川斉昭の謹慎とおイネ道中に適塾留学生』(1844/6/21) 

天保十五年五月六日(1844/6/21)   一之進がおイネを探して二宮敬作と出会い、なりゆきで診療所の手伝いをしていたころ、フランス船アルクメール号が那覇に入港し、通商を求めていた。  モリソン号事件に続きイギリス船サマラン号、そしてフラ...
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第50話 『医学方の設立と天保十三年のオランダ風説書』(1842/3/16)

天保十三年二月五日(1842/3/16) <長与俊達> その男(一之進)の怪しげな術(緊急気管切開術)により一命をとりとめた殿(純顕すみあき)は、呼吸が回復した後に箝口かんこう令を敷いた。 殿にとってみればその妖術も、命を救ってくれた神のよ...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第44話 『高島秋帆、西洋軍備についての意見を上書』(1840/10/5)

天保十一年九月十日(1840/10/5)  ~前略~  唐国に而しかしてエゲレス人に無理非道之事共有之候所のことともにありのそうろうところよりエゲレス国より唐国へ師を出し、エゲレス国は勿論、カアプデホプ(アフリカ州之内)及び印度エゲレス国之...
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え

第597話 馬場信春の秘策と三十年後、五十年後を見据えて

天正二年九月十日(1573/10/5) 安芸日野山城 吉川元春居城 「殿、武田大膳大夫様が郎党、曽根九朗右衛門尉様がお見えにございます」 「うむ、通すが良い」  日野山城は中世山城でありながら、堀切や竪堀といった一般的な防御施設が見あたらな...
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第34話 『まじで何が売れるだろう? 高炉の件は鍛冶屋と波佐見の窯焼き職人&炭焼き職人に任せようかな』(1839/08/20)

天保十年七月十二日(1839/08/20) 玖島城下 次郎邸 <太田和次郎>  次郎邸、といっても新築ではない。  本邸と、お里用の小さな部屋(家)が隣同士になるような土地と屋敷を購入して、あくまで隣の女主人のような形にしたのだ。  同じ屋...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第33回 『藩政改革と新たな商品開発。精錬方も』(1839/06/12)

天保十年五月二日(1839/06/12) 肥前 玖島くしま城 次郎左衛門  断った。  ありがたく拝命いたします、と言った直後の居室での会合で、俺は即断った。 「殿、それがしはまだ家督も継いでおらぬ十七の若輩者。また、継いだとて郷村給人にご...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第27話 『高島秋帆の一番弟子、平山醇左衛門との出会い』(1838/1/10)

天保八年十二月十五日(1838/1/10)玖島くしま城 「佐賀武雄鍋島家が郎党、平山醇左衛門じょうざえもんと申します。このたびは謁見の栄誉を賜り恐悦至極に存じます」  長身である。  とは言ってもこの時代で考えればというくらいで、165cm...
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え

第572話 純正の帰国と打ち壊しと三職推任問題。

天正元年(1572) 五月七日 諫早城  朝廷に対して佐渡征伐の勅書を願い出てから、発せられたのは諫早に戻ってからであった。  発 治部大丞 宛 権中納言  秘メ 過日ヨリ 奏上奉リケリ 佐渡攻メノ 勅書 下サレケリ 秘メ  発 権中納言 ...
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む

第524話 武田の鉱山と葡萄と天蚕 ~甲州ワイン誕生なるか?~

天正元年 三月十九日 甲斐国 躑躅ヶ崎館  二日前の三月十七日に、利三郎が勝頼と信玄に謁見して許可を得た小佐々軍の領内通過と、信越国境ならびに飛越国境の駐屯が行われる事となった。  荷留においては、それに加えて上野の武田領(真田領含む)にお...
緊迫の極東と、より東へ

第494話 ヌルハチと越後の龍 上杉不識庵謙信という男

とは言ったものの、超大国・明なんだよな。  放置したとして、万が一の事が起こりえない、とも断言できないところが苦しいところだ。永楽帝の死後の洪熙帝と宣徳帝の時代に、明の国力は充実した。  その後、安定と衰退とを繰り返し、先代皇帝の嘉靖帝の代...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第467話 『明の隆慶帝と琉球国王尚元王、変動する国際情勢』

元亀二年 七月十七日 諫早城 「次は司法省ですが、なにかござるか?」  直茂が司法大臣の佐志方杢兵衛に尋ねる。 「は、それでは失礼して。実は小佐々諸法度に関わる事にて、少々問題が出ております」 「ほう、なんだそれは?」  法の整備や施行など...