水兵

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第256話 『戦後処理その1』

遡って文久元年二月二八日(1861/4/7)  二月十九日付(23日博多着) 露国 測量セリ 修理ノタメノ小屋建テリ 食料求メラルルモ 牛ハ断リケリ「これは一体どういう事ですかなゴシケーヴィチ領事、先日退去を命ずるようお願いしたはずですが」...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第255話 『ロシア軍艦対馬占領事件』

文久元年二月十一日(1861/3/21)  発 宗対馬守 宛 御大老  露国軍艦来航セリ 退去求ムモ 応ジズ 本来は3週間かかる幕府への報告も、博多に着いた時点で電信に直され、幕府と長崎奉行、そして参与である純顕の元へも届いた。実は、対馬に...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第174話 『黒船再来と坂本龍馬』

嘉永七年二月六日(1854年3月4日)  「Admiral Perry, what in the world are you doing here?(ペリー提督、あなたは一体、ここで何をしているのですか?)」  憮然ぶぜんとした表情で、笑顔...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第162話 『サスケハナ艦上にて対峙する』

嘉永六年五月二十日(1853年6月26日) 浦賀沖 「提督、奴らはどうするでしょうか」  ブキャナンがペリーに尋ねると、ペリーは葉巻をふかしながら静かに言う。 「ふむ。琉球の件があるので慎重に行動しなければならないが、臆することはない。奴ら...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第159話 『一触即発! 琉球にて』

遡る事嘉永六年二月十九日(1853/3/28)  鹿児島城 「おお! これは肥前の宰相、太田和次郎左衛門殿! お会いしとうござった!」  少し|慇懃《いんぎん》無礼気味に見えるが、次郎はそれを感じつつも低姿勢で応対する。 「はは。英明なる豊...
技術革新と内政の時、日本の内へ、外へ

第678話 『艦隊の帰還と世界地図。大同盟の財源は?』(1580/6/27) 

天正九年五月十六日(1580/6/27) 京都 大使館 発 南四(南遣第四艦隊) 宛 屋形  メ 籠手田湊(ポートモレスビー)ニテ 婆羅島(ボルネオ島)ヨリ南ヲ 随時哨戒中 新幾内亜ニューギニア島ヨリ東ノ島々ノ 沖合ニテ イスパニアノ艦影 ...
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む

第539話 接舷乗艦と火矢攻撃、第四艦隊壊滅??

天正元年 四月一日 午一つ刻(1100) 立花道雪 陣中 「殿、杉浦壱岐守様がお見えです」 「何? 壱岐守殿が?」  九州の武士である道雪にとって、杉浦玄任(1517~)は見知らぬ人物である。道雪以外の、一番近い摂津三好衆にとっても知ってい...
第2.5次信長包囲網と迫り来る陰

第463話 イエズス会とイスパニアと小笠原諸島

元亀二年 七月十二日 小笠原諸島 父島 『¡Ey! ¡Mirar! ¡Puedo ver el barco!  ¡Parece que se dirige hacia aquí!』 (おーい! 見てみろ! 船が見えるぞ! こっちに向かってい...
新たなる戦乱の幕開け

第387話 vs.スペイン③マニラ侵攻

永禄十二年(1570年) 十二月二十二日(1月28日) 諫早城  予想どおり十二月に入って、スペインがマニラに侵攻してきた。スペイン軍の司令官は大隊長マルティン・デ・ゴイチ。  兵士 100 名とビサヤ人(フィリピン中部セブ島エリア)の協力...
肥薩戦争と四国戦役

第347話 九州平定セン、然レドモ先ハ尚長シ……。②

十月十九日 午三つ刻(1200) 日向国紫波洲崎村(宮崎市折生迫)   な! 祐青すけきよが目を見開き純正を注視した。 「めっそうもございませぬ! 誰がそのような事を。許せませぬ」。  純正は落ち着いて祐青を制止した。   「修理亮よ、余は...