言い過ぎ

転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第125話 『冷蔵庫の改良とダゲレオタイプかカロタイプか』(1850/6/22) 

嘉永三年五月十三日(1850/6/22) 佐賀城 「なに? そんな馬鹿な? そのような物、見た事も聞いた事もないぞ! ……いや、待て。待て、待て……」  佐賀藩主、鍋島直正は考えている。  佐賀藩が今製造して改良中の反射炉を、大村藩ではすで...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第59話 『脚気の治療と可愛いハーフのお医者さん(のタマゴ)』(1844/1/31)

天保十四年十二月十二日(1844/1/31) 伊予国宇和郡佐田浦 <尾上一之進> 「まったく、長崎で無駄な時間を食っちまったな」  俺は次郎に言われて長崎から豊後へ向かい、船に乗って伊予にたどり着いた。  なんでかって? 『楠本イネ』ってい...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第27話 『高島秋帆の一番弟子、平山醇左衛門との出会い』(1838/1/10)

天保八年十二月十五日(1838/1/10)玖島くしま城 「佐賀武雄鍋島家が郎党、平山醇左衛門じょうざえもんと申します。このたびは謁見の栄誉を賜り恐悦至極に存じます」  長身である。  とは言ってもこの時代で考えればというくらいで、165cm...
転生した無名藩士、幕末の動乱を生き抜く

第12話 『城内の石けん反対派と純顕の改革』(1837/4/3)

天保八年 二月二十八日(1837/4/3) |玖島《くしま》城 「鷲わし之助、少し前より気になっていたのだが……」 「なんでございましょう?」  玖島城内で、藩主を除いた会議が行われていた時の会話である。 「お主、近ごろ、なにやら良い香りが...
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む

第520話 対上杉謙信 純正の調略と荷留・津留の経済封鎖

天正元年(元亀三年・1572年) 三月十六日 京都 大使館   純正は謙信が話し合いに応じ、戦う事なく拮抗状態が維持できればと考えていたが、やはりそれは出来なかった。  第二師団には尾張より木曽川を上って飛騨に入り、越中との国境である塩屋城...
対上杉謙信 奥州東国をも巻き込む

第516話 上杉謙信・越後の龍を阻む者達 純正、近江にて織田信長と会談す

天正元年(1572年) 三月十二日 近江国蒲生郡 武佐宿村 小佐々織田合議所  近江国蒲生郡武佐宿村(滋賀県近江八幡市武佐町)に、小佐々家と織田家の会議を行う施設が建てられている。  基本というか、岐阜城であったり小佐々の大使館では、いろい...
肥薩戦争と四国戦役

第343話 肥薩戦争⑫無条件降伏か滅亡か 四百年の名門島津家の危機

永禄十二年(1569) 十月十三日 巳の三つ刻(1000) 内城沖 金剛丸  「それで始めましょうか」  外務大臣の利三郎が話を進めようとする。小佐々側は純正と利三郎、鍋島直茂に尾和谷弥三郎、佐志方庄兵衛である。  島津側は義久に義弘、歳久...