嘉隆

天下百年の計?

第715話 『大日本l国政府、大臣以下の閣僚人事』

天正十三年三月九日(1584/4/13) 新政府暫定庁舎 信長への新政府構想の打診から始まり、ちょうど四年前の天正九年二月(1580年)に発足した大日本国新政府であるが、当面は肥前国政府の大臣や官僚がそれを兼務していた。 しかし四年が経ち、...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第655話 『凱旋と織田家』(1578/7/5)

天正七年六月一日(1578/7/5) サン・ペドロ要塞「なんだ、これは。これがあのサン・ペドロ要塞なのか……」 城壁は全周囲で崩れ落ち、かろうじて陥落していないが、すでに風前の灯火であるのは誰の目にも明らかであった。艦砲射撃で無力化された砲...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第644話 『決戦!イスパニア艦隊』

天正七年四月二十三日 マクタン島~セブ島タリサイ 陸軍はマニラに守備兵として3千を残して、第4師団の1万2千がセブ島のサン・ペドロ要塞の南西8kmにある、タリサイの地に陣地を築いている。 地域の中央には南北にマナンガ川が流れており、狭いなが...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第643話 『スペインの要塞、陥落続く』(1578/5/26)

天正七年四月二十日(1578/5/26) セブ島-ボホール島海域 ネグロス島のシブラン堡塁ほうるいと、セブ島南のリローン堡塁を壊滅させた第一・第二連合艦隊は、マニラにて補給と同時に乗組員を休息させ、残りの堡塁と要塞の壊滅に向かっていた。 第...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第641話 『開戦! パナイ島の戦い』(1578/4/26) 

天正七年三月二十日(1578/4/26) パナイ島 パナイ川河口 パナイ川はパナイ島の北東部にあり、入江に注ぎ込む河口は二つに分かれているために、封鎖がしにくいと言う理由で、ポルトガルから逃れるためのスペイン軍の拠点とされてきた。 マニラ侵...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第637話 『通商破壊か、要塞各個撃破か、サン・ペドロ要塞壊滅か』(1578/1/9)

天正六年十二月二日(1578/1/9) マニラ 小佐々軍駐屯地 「……さて、こたびの作戦目標であるが、皆も知ってのとおり、明とイスパニアの同盟が明確になった以上、機先を制してこのアジアからイスパニア勢力を駆逐する事にある」 海図を前に、全員...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第636話 『琉球から台湾、そして呂宋へ』(1578/1/9)

天正六年十二月二日(1578/1/9) 京都 会議所周辺 織田家宿舎「ひゅ、日向守殿! 日向守殿!」 木下藤吉郎秀吉は、真っ青な顔をして叫ぶ。「そうぞうしい。なんですか。もともと貴殿は落ち着きというものがない。城持大名となったのですから、威...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第635話 『織田海軍と第四艦隊、信忠と澄隆の乗艦』(1577/11/24)

天正六年十月十五日(1577/11/24) 伊勢国大湊「おい、あれが小佐々の船かよ……」「あの大砲の数はなんだ。織田の倍はあるじゃないか」「何隻だ? 何隻いるんだ?」「十隻はいるぞ。何日留まるのだ? 酒屋に旅籠が繁盛するぞ!」 佐々清左衛門...
北条と東北。明とスペイン、欧州情勢。

第608話 織田海軍と小佐々海軍(1574/9/16)

天正三年九月二日(1574/9/16)志摩国 小佐々海軍連合艦隊は、深沢勝行大将の指揮の下、航行訓練もかねて8月3日に佐世保湊を出港した。   六分儀を製作し、誤差の少ない時計を完成させたとしても、まだ完全な日本近海の海図はない。 したがっ...
内政拡充技術革新と新たなる大戦への備え

第595話 織田家の技術革新と加賀・紀伊問題 

天正二年六月二十八日(1573/07/26) 志摩国答志郡とうしぐん 船津村「ふふふ、壮観よの、嘉隆。あの一番大きな船はいかほどあるのだ?」「は、大型の安宅船程はございましょうか。他の船は小早と関船の中ほどにございます。しめて十隻にあいなり...
新たなる戦乱の幕開け

第409話 歴史の改変は歴史を縮め、信長包囲網を変えた

元亀元年 八月末 史実における信長包囲網は3回に分けて展開されるが、そのうちの第一次が終了した。しかも小佐々純正の存在が、その参加勢力との戦いの推移に大きく影響を及ぼしたのだ。 まず第一に、純正の助言を受けた浅井長政が勢力を拡張し、信長を裏...
西国の動乱、まだ止まぬ

第379話 遠い西の彼方へ。長宗我部元親の驚嘆の九州肥前紀行

永禄十二年 十一月十八日 辰三つ刻(0800) 浦戸城「これは宮内少輔様、いかがされましたか?」 佐伯惟忠は知っていたがわざと聞いた。先日の件をどう思っているのか聞きたかったのだ。「無礼ですぞ、いかに小佐々家中の方といえど、許せませぬ」 家...
西国の動乱、まだ止まぬ

第350話 息子織田勘九郎信忠より父である織田弾正忠信長への手紙

永禄十二年 十月 岐阜城 父上、勘九郎(信忠)が筆を取りまする。 小佐々家中の新造の船ガレオンなるものにて薩摩へ向かいて、弾正大弼様の戦を見届け奉るという、光栄の任を受け候えど、我が身は合戦の見届け役に過ぎず、合戦への介入は一切ないと契り、...